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気持ちを変えられないなら行動を変える 落ちこんだ自分を立てなおす方法

  • 2016.3.29
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生きていると、いいときと悪いときってありますよね。そして悪いときは、なぜかやることなすこと裏目に出たり、「うわ、ツイてない!」と思ったりすることが重なるものです。

© kite_rin - Fotolia.com

たとえば、失恋して落ちこんだために通勤途中ボーっとしていて定期券を落とすとか、今月お金がないから家でじっとしていようと思ったら、テレビが映らなくなって修理しなくてはならなくなったとか…。

■いままでとはちがう行動をとってみる

落ちこむ原因はいろいろありますが、なかでも「望んだものが手に入らなかった」ときが一番つらいかもしれませんね。

就職(転職)試験に落ちた

入学試験(自分または子どもの)に落ちた

好きな人にフラれた

仕事で昇進できなかった

希望の仕事に配属されなかった

などが大きいものでしょうか。実際はそうでなくても、本人はまるで自分自身のすべてを否定されたような気分になってしまうので、気持ちのうえでひきずってしまうことが多いと思います。

こんなときに人に相談すると「仕方ない、さっさと諦めろ」「起こったことは変えられないんだから、早く前を向け」など、たいていは自身の考え方やできごとに対する受けとめ方を変えなさいと言われますよね。

カウンセリングでもこういったケースでは、クライエントの過去を変えるのではなく、過去への認識を変え、気持ちを前に向けさせるワークをよく行います。

しかし正直、私自身も「それができたら苦労しないよ」と思うことがあります。頭では理解できるものの、心が認められないんですよね。

とはいえ、いつまでももんもんとしている自分にもだんだん嫌気がさしてきます。こんなとき、私は「気持ちを無理に変えるのは無理だから、ならば行動を変えてみよう」と話します。

通常、人の行動はその人の思考が決めます(たとえば、健康になりたいと思うから早寝早起きをするなど)が、どうしても思考が変えられないなら、いままでとちがう行動をひとつとってみることをおススメしています。

納得できていない現実を認めなくていいし、こだわっていることと直接関係がないことでも構いません。最初は楽しくないでしょうから嫌々行動することになりますが、続けているうちに、いままで知らなかった世界を垣間見たり、ちがう見方を身につけられたりすることでしょう。

■就寝時間を変えたら気持ちにも変化が

ある女性は、5年付きあった彼と別れることになり、もう結婚適齢期を過ぎた自分はきっと一生ひとりだと思うと不安で眠れなくなっていました。あるとき、何か行動を変えていこうと、週末の午後近くの図書館に行くことにしたそうです。

図書館にこれほどさまざまな雑誌が置いてあることを知らなかった彼女は、雑誌を読むことが楽しくなっていました。

そのうちにふと周りを見て、図書館の外で楽しそうに談笑している年配の方たちが多いことに気づいたそうです。もし将来ひとりであっても、こういう場所に来れば孤独ではないんだなと思うと気持ちがラクになってきたといいます。

またある女性は、大学入試のときに第一志望に落ちたことをいまでも気にしていました。就活がうまくいかず、現在の仕事の評価も低いのは、第一志望に落ちたせいだという考えにとらわれて落ちこんでいたそうです。

あるとき、夜に気持ちが落ちこむことが多いことに気づいた彼女は、毎晩23時には寝るようにしました。

すると、当然朝は早くに目覚めます。朝日が昇るのを毎日眺めていましたら、何となくすがすがしい気持ちになり「こうやって毎日、陽は昇るんだな。イヤな昨日もリセットされていくんだな」と、少しずつですが落ちこむ気持ちが軽くなってきました。

カウンセリングで「認知療法」というトレーニングを取りいれることがあります。これは、できごとに対する自身の感情と思考を整理し、そのゆがみを修正していくものです。

現在とちがう行動をとることで、自身がそのゆがみに自ずと気がつくきっかけになるのかもしれませんね。

もしあなたがいま、気分が落ちこむできごとに遭遇していたら、ほんのささいなことでいいので、何かひとつ、いままでしたことのない行動を継続して行ってみてください。

(佐藤栄子)

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