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「男の連絡先全部消して」憧れのイケメン先輩は、実はモラハラ束縛男だった…

  • 2024.11.16

どんなに容姿が好みの相手でも、付き合ってみるまで分からないこともある。世の中には「相手が自分のものになった」と思った途端に性格が豹変する人間もいるらしい。『憧れのイケメン先輩が、束縛クズ男に豹変しました』(うみこ/KADOKAWA)は、最高に顔が好みの先輩と付き合うも、クズな言動によって追い詰められていく女性が主人公の物語だ。

主人公・山田ユミは、24歳の会社員。会社でイケメンと評判の先輩・本村カズヤに恋心を寄せていた。共通の趣味がきっかけで急接近したふたりは交際することになるのだが、ユミにとってそれは辛い日々の幕開けだった――。

恋人になった途端、態度が豹変するタイプの人間には「相手を支配したい」と考える人が多いのではないだろうか。自分に依存させ、その思考力や抵抗力をじわじわと奪うことで優位に立ち続けたいのだろう。実際、本村はユミの交友関係にまで口を出し、男性との交流を排除しようとしてくる。たまたま会った男友だちと食事しただけで不機嫌になり、「俺より男友だちの方が大事なの?」と言ってユミのスマホから男性の連絡先を消させるのだ。

本村がユミを束縛しているだけなのに、まるで「彼氏がいるのに他の男性と食事をする方が悪い」と罪悪感を抱かせるように誘導しているのもいやらしい。もし、この時点で「彼氏だからってそこまで口を出さないで」と言えたなら良かったのだろうが、恋愛経験がほとんどないユミは抵抗することができなかった。

本村による支配的な言動はこれだけではない。仕事中にもかかわらず、たった3時間メッセージの返信がないだけでおびただしい量の着信を残したり、送別会の参加を禁止しようとしたりとユミを束縛し続ける。どれだけ容姿が整っていても、自分が優位に立つことだけを考える男と付き合い続けて幸せになれるビジョンは見えそうになかった。

はたして、ユミが本村の束縛から逃れられる日はやって来るのだろうか――。恋愛経験のない後輩につけ込み、クズな言動を繰り返す束縛男がしっかりと痛い目に合い、ユミが幸せになれることを願いたい。

文=ネゴト / 押入れの人

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