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自律神経と「食いしばり・歯ぎしり」の関係!【順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生に聞く!】

  • 2024.11.16

疲れやだるさ、頭痛、不眠、イライラ、肩こり、冷え性など、様ざまな体の不調の原因になっていると考えられる「食いしばり・歯ぎしり」。自律神経と深い関係がある、という自律神経の名医・小林弘幸先生に教えてもらいます。


教えてくれるのは 自律神経の名医・小林弘幸先生

順天堂大学医学部教授

こばやしひろゆき:1960年生まれ。順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上の指導にかかわる。主な著書に『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版)、『自律神経を整えるぬり絵』『聞くだけで自律神経が整うCDブック』『医者が考案した「長生きみそ汁」』(以上、アスコム)、『自律神経にいいこと超大全』(宝島社)など、ベストセラー多数。

自律神経と食いしばり・歯ぎしりの関係

【自律神経ってなに?】

自律神経と歯、自分の意思とは関係なく働き、人間の生命活動に欠かせない呼吸や血管、内臓の働きをコントロールしている、「私たち人間の生命活動の根幹=ライフラインを支えているもの」とも言える神経のこと。この自律神経は車のアクセル的働きをする「交感神経」とブレーキの働きをする「副交感神経」の2種類で構成されていて、それらのバランスが取れていることが重要です。

【自律神経が乱れる理由】

1[砂糖の取りすぎによって就寝時の歯ぎしり➡不眠へ]

砂糖の取りすぎは交感神経を優位にします。その結果眠りが浅くなり、「食いしばり・歯ぎしり」を引き起こしやすくなります。「食いしばり・歯ぎしり」を起こすことにより、さらに深い眠りが得られにくくなり、自律神経が乱れてしまいます。

2[食いしばることにより交感神経が活発に]

読書やスマホ、勉強など緊張を強いる作業や何かに夢中になっている時、長時間上下の歯を接触させる「食いしばり」が起こりやすくなります。口に力が入ることで交感神経が活発になり、自律神経が乱れる結果に。

3[ストレスによる食いしばりで自律神経の乱れを誘発]

人はストレスを感じるととっさに歯を食いしばります。もちろん軽度なら問題はないのですが、過度のストレスや不規則な生活によって「食いしばり・歯ぎしり」を起こし続けることにより、交感神経から副交感神経へスムーズに入れ替われないと、動悸や消化不良の原因になることも。

4[かみ合わせが悪いと自律神経失調症になる!?]

歯への度重なる治療により、本来の自然なかみ合わせからかけ離れてしまった結果、「食いしばり・歯ぎしり」を引き起こすこともあります。それにより不定愁訴を引き起こし、結果、自律神経失調症だったなんてことも。

「食いしばり・歯ぎしりを治せば自律神経が整う!」

ストレスや不規則な生活、偏った食生活は、口に力の入った状態を引き起こし、日中、または睡眠時の「食いしばり・歯ぎしり」のトリガーとなります。そうなると筋肉の緊張や興奮を高める交感神経が活発になり、結果、自律神経の乱れを引き起こすことに。ふだんの食事や生活を見直し、口の力を抜くことは、「歯ぎしり・食いしばり」を予防するだけでなく、自律神経を安定させるための秘訣です。

『自律神経を整えれば、「食いしばり・歯ぎしり」は解決する』

自覚はなくても実は多くの人に見られる「食いしばり・歯ぎしり」。歯に大ダメージを与えているのはもちろんのこと、疲れやだるさ、頭痛、不眠、イライラ、肩こり、冷え性など、さまざまな体の不調の原因になっていると考えられます。自律神経が乱れているから「食いしばり・歯ぎしり」が起き、「食いしばり・歯ぎしり」がさらに自律神経を乱す悪循環。今日から簡単にできる「食いしばり・歯ぎしり」の治し方を、自律神経の名医・小林弘幸先生と、歯科医師の毛利啓銘先生が教えてくれます。
1650円(宝島社)

イラスト=ヤマサキミノリ ※GLOW2024年11月号より

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