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「更年期」のサインを見逃さないで! 見極めポイントと対策【医師に聞く】

  • 2024.11.16

GLOWで更年期のことを調査&レポートしているヴィーナスちゃんが、更年期の不調について、成城松村クリニックの松村先生に聞いてきました! 間違った自己診断や、不要な心配をしなくて済むよう正しく理解しよう!


【個人差が大きい更年期は、自己判断せずプロに頼る!】

ヴィーナスちゃん 心身の不調がある場合、更年期が関係しているかどうかを見極めるには、どんなポイントがありますか? 松村先生 まずひとつの目安は年齢です。医学的に更年期は閉経の平均年齢約50才の前後各5年間、つまり45才から55才の間といわれ、更年期であれば女性ホルモンの数値が明らかに下がります。血液検査でわかりますが個人差が大きいので、この年齢はあくまで目安としてお考えください。ふたつめは、生理不順です。出血量が減る、生理の間隔が空くなど、今までとは違うパターンがポイントです。最後は、更年期だけに起こる一時的な変化の出現です。わかりやすい例では、一瞬で汗が噴き出るホットフラッシュの症状などが代表的です。 ヴィーナスちゃん 女性ホルモンの数値は下がっていないけれど、更年期のような症状が出てつらい、という声もよく聞きます。 松村先生 それはプレ更年期といって、女性ホルモンの値が下がることが原因ではなく、ストレスやライフスタイルの問題が原因となり、自律神経が影響を受けて不調が出るということなのです。更年期の不調も自律神経が関係しているので、結果として出てくる症状が一緒なんですよ。プレ更年期の対処としては、生活習慣で何か改善方法がないか探すこと。あとは漢方薬やサプリメントを使うことが多いです。 ヴィーナスちゃん では、自分が更年期かどうかを正確に知りたければ、婦人科を受診するのがいちばんの近道でしょうか? 松村先生 そうですね。血液検査やエコーでわかることは多いですが、まずは話だけでもOKなので、婦人科の門をたたくことが大切だと思います。40代、50代は加齢によって元々の体質の弱い部分が表面化する時期ともいえるんです。だから、医療機関でプロに〝交通整理〞してもらうことで、「これは更年期に違いない」と自己判断して病気を見逃すことなく、適切なバランスで自分の体と向き合えると思いますよ。

【更年期の見極め方】

更年期の症状は、代表的なものからニッチなものまで千差万別。100種類以上あると言われています。種類も深刻さも個人差が大きく、自分で判断するのは非常に難しい。GLOW読者が感じやすいのは、肩こりや腰痛が1位、続いてイライラやホットフラッシュ。

[更年期の一番のシグナルは生理の様子が変わること]

生理が不規則になるというのが更年期の基本パターン。いずれ生理が来なくなるのは定型だけれど、それまでの変化の仕方は十人十色。ちなみに閉経は40才未満の場合は早発閉経と診断されますが、40代前半であれば個人差の範囲と考えられます。

[ PMSと更年期の不調の違いは周期性があるかどうか]

PMSは生理前に不調が起こり生理になると改善するという周期性が特徴です。排卵が起きて、女性ホルモンがリズムを刻みながら働いているがゆえに起こる症状だからです。一方の更年期は、排卵もホルモン値も乱れ、卵巣機能の低下が原因の不調なので周期性がありません。

[更年期の不調と似た病気に気をつけて]

発汗、イライラ、だるさなど、更年期の症状と似た症状を持つのは、橋本病やバセドウ病などの甲状腺の病気。「更年期に違いない」と勝手に思い込まず、医療機関に相談を。他に関節痛ならリウマチ、気分の落ち込みならうつ病の可能性も。

【教えてくれたのは】

成城松村クリニック 院長
松村圭子先生
婦人科/日本産科婦人科学会専門医。更年期外来、月経トラブル、がん・婦人科検診、漢方外来など、女性の生涯のかかりつけクリニックを目指した丁寧な診療がモットー。著書多数。


イラスト=二階堂ちはる 取材・文=土谷沙織 ※GLOW2024年11月号より ※もっと話そうHello Femtechプロジェクトでは、宝島社の雑誌が合同でフェムテックを啓発しています

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