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「クマスプレーさえあれば、命は助かる?」「もしクマが近づいてきたら?」 正しく知って命を守る「ヒグマ検定」に挑戦【入門編②】

  • 2024.11.15

北海道で暮らすなら、北海道を訪れるなら!
知っておきたいのは、「ヒグマ」の知識です。

正しい知恵を多くの方に知ってもらい、悲しい事故を防ぐため、Sitakkeでは「ヒグマ検定」からクイズを出題します。

Sitakke

「ヒグマ検定」は、HBCが運営する、クマとの“いい距離の保ち方”を考えるサイト「クマここ」にあるコーナー。
北海道庁が去年企画して作ったもので、HBCが制作に入りました。
クマの生態にくわしい、酪農学園大学の佐藤喜和教授が監修しています。

不安になるニュースが多い今だからこそ、北海道、日本の自然を安全に楽しむためのヒントを、「クイズ」を通して前向きに考えてみませんか?

今回は、入門編からの出題・第2回です。
【第1回:「なぜクマが人を怖がらない?」「住宅地に出てきやすいクマとは?」 正しく知って命を守る「ヒグマ検定」に挑戦】

連載「クマさん、ここまでよ」

ヒグマ検定「入門編」

第7問

「ここだけは!編」で紹介しましたが、車でヒグマと出会ったときは、できるだけ距離を保ちながら、スピードを落として通り過ぎるようにしましょう。
では、なぜ通り過ぎるべきで、見ていてはいけないのでしょう?

①ほかの車との事故の危険があるから
②警察に逮捕されるから
③ヒグマが人をこわがってしまうから

正解は…

正解は…「①ほかの車との事故の危険があるから」でした。

停車していると、ヒグマとの事故はもちろん、ほかの車との事故の危険もあります。
人に近くで見られることに慣れたヒグマは、人を怖いと思わなくなり、近づくようになってしまうリスクがあるので、おたがいに緊張感を保つために、距離をとりましょう。

警察に逮捕はされませんが、2022年からは知床国立公園などでヒグマと間違った付き合い方をすると「30万円以下の罰金」の対象になる法律ができました。

Sitakke
知床で車の前に現れたヒグマ

第8問

知床国立公園で、どんな行動をすると「30万円以下の罰金」の対象になるでしょうか?

①ヒグマが道路わきにとどまっていたので、エサを投げ与える
②ヒグマが道路わきにとどまっていたので、距離があるうちに停車し、警察などに通報する
③ヒグマが道路を渡ろうと走っていたので、通り過ぎるまで少し待つ

正解は…

正解は…①。当てはまらないのは、「ヒグマが道路わきにとどまっていたので、エサを投げあたえる」でした。

知床では、道路上で車を停めてヒグマを見たり、写真を撮ったりする人が多く「ヒグマ渋滞」が問題になっています。
2022年からは知床国立公園でヒグマへの「エサやり・接近・つきまとい」が30万円以下の罰金の対象になりました。

どれも、ずっと「ダメ」と言われてきたことですが、ルールを守らない人が多く、新しい法律ができるまで深刻な問題になったということです。
法律ができた今も、問題は完全には解決していません。

Sitakke
2019年撮影、ヒグマ渋滞

第9問

もしもヒグマに出会ってしまったときに使える「クマスプレー」。正しい使い方はどれでしょう?

①山に入るとき、忘れないようリュックにしまっておく
②クマスプレーさえあれば、命は助かる
③ヒグマが5メートルほどの距離まで近づいてきたら使う

正解は…

正解は…「③ヒグマが5メートルほどの距離まで近づいてきたら使う」でした。

いざヒグマに出会ったら、まず止まる!

それでももし近づいてきたらクマスプレー…ですが、リュックから取り出す余裕はなさそうです。
クマスプレーはリュックなどにしまいこまず、腰につけるなど、すぐに使える位置に持つのが大切です。

Sitakke

スプレーが届く距離は4〜5メートル、風など条件が良くても10メートルほど。(メーカーにより違う場合があります)
5メートルほどまで近づいてきた場合は、ヒグマの目と鼻をめがけて噴射します。

でも、クマスプレーがあったって、焦って失敗するかもしれないし、風向きが悪いかもしれないし...必ず大丈夫とは限りません。

「ここだけは!編」で紹介しましたが、クマスプレーがきかず、さらにヒグマが近づいてきたら…

Sitakke

「命を守る」姿勢をとります。

うつぶせになって首の後ろに手をあてます。
おなかや首など命に直結する部分を守るためです。

でも、これは最終手段。
大けがはするかもしれませんし、ヒグマにすぐにひっくり返されてしまうかもしれません。

こうした「もしも出会ったら」も、ぜひ知っておいてほしい知識ですが、ヒグマとの事故を防ぐには、「出会わない」のが一番です。
出会わないためにできることなど、基礎から学びたい方は、「ヒグマ検定」の「ここだけは!編」から始めてみてくださいね。

第10問

山にいくときは、ヒグマの出没情報をどう参考にしたらいいでしょう?

①予測できないので確認しなくていい
②人に近づくヒグマがいたという情報があったが、数日たっているので気にしなくていい
③山でヒグマのフンを見たという情報があったので、一緒に行く人とはぐれないように気を付ける

正解は…

正解は…「③山でヒグマのフンを見たという情報があったので、一緒に行く人とはぐれないように気をつける」でした。

北海道にはどの地域でもヒグマがいるという意識を持ちましょう。
少し時間が経っていたとしても、人に近づくなど問題行動をするヒグマの目撃情報があるときは、目的地を変えるなど特に注意しましょう。

実際に、ヒグマによる死亡事故の前に、人を見ても逃げないヒグマが目撃されていたことがあり、その情報共有が不十分だったことが反省として上がっています。

北海道はホームページやSNSで情報を発信していて、札幌市などはホームページでこれまでの出没情報を地図にまとめ、LINEやSNSで通知しています。
行き先の市町村や観光施設などのホームページやSNSで、最新の出没情報を確認しましょう。

Sitakke

登山をする方には特に知っておいてほしいのが、クマの痕跡の見分け方です。
フンや足跡を見つけたとき、何の動物のものか判断できるでしょうか?
このあとの問題で、写真付きで見分け方をご紹介します。

続きはまた連載「クマさん、ここまでよ」でお届けします。

SitakkeのYoutubeチャンネルでは、「クマここ」担当アナウンサーの波多野裕太が、堀内美里アナウンサーに出題する動画も公開していますので、ぜひあわせてご覧ください。

「ヒグマ検定」の全問題は、「クマここ」からチャレンジできます。

文:Sitakke編集部IKU
イラスト:まわれみぎ

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