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「娘の様子が急変!まさか小さな飴が喉に…」恐怖を感じながらも必死で行動し、対処法を試みた結果

  • 2024.11.16

小さい娘があめ玉をのどに詰まらせないよう、いつも気を付けていた私。ある日小ぶりのあめ玉をよく噛み砕いて食べているから大丈夫だろうと、そのまま与えてみることにしました。その結果、思い出してもゾッとする体験をすることになったのです。

あめが大好きな娘

あめが大好きな2歳の娘には、のどにつまらないよう棒が付いたキャンディーを与えていました。知り合いからあめ玉をもらうこともあったので、そのときは危なくないよう袋の上から叩いたりして、細かく砕いてあげていました。

ある日、友だちと会う約束があったので、娘も一緒に連れていくことに。友だちは娘に、少し小ぶりで中にドロッとした果汁が入っているタイプのあめを買ってきてくれていました。

小さなあめ玉だから大丈夫!?

あめ玉は小ぶりだし、中に果汁が入っていて割れやすいので大丈夫だろうと思い、砕かない状態で与えてみることにした私。途中、娘があめを食べている様子を見てみると、ガリガリと嚙み砕きながらじょうずに食べていたので、大丈夫そうだと安心していました。

しかし、私が久しぶりに会う友だちとの会話に夢中になっていると、いきなり娘がガッと私の腕をつかんで「ヒーヒー」と言い出したのです。私は瞬時にあめがのどに詰まってしまったことを察知し、娘を抱きかかえ口の中に手を入れようとしました。

必死に背中をトントンし続けた1分間

娘は全身に力が入っており、歯を食いしばっていて口の中に手を入れることができません。私は母子健康手帳でみた対処法を思い出し、娘の背中をトントン叩き始めました。娘はとても苦しそうに一生懸命あめを出そうとえずいています。

私は恐怖を感じながらも、娘が「ヒーヒー」と音を立ててのどに引っかかったあめの隙間から、なんとか空気を吸えていることを確認し、少し安心しました。そうして1分ほど経ったとき、娘がえずいたのと同時に引っかかっていたあめがぽろっと出てきたのです。

私は、大丈夫だろうと安易に考えてあめをそのまま与えたことをひどく後悔し、「ごめんね」と娘に何度も謝りました。そのままあめが出てこなかったらと思うと、ゾッとします。それからは娘が3歳になった今でもあめ玉はなるべく与えないようにしています。できれば、この先同様の事故を経験したくはありませんが、もしものための対処法を知っておくことの大切さを痛感しました。

◇ ◇ ◇

<意識がない、呼吸がない場合>

心肺蘇生(気道確保・胸骨圧迫)をおこないます。

※母子健康手帳に方法が記載されています。もしものときのために、日ごろから手順を把握しておくと安心です。

<1歳以上の子どもの場合>

腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)をおこないます。

①子どもの背中側から救護者の両手を回す

②みぞおちの前で両手を組み、勢い良く両手を絞ってぎゅっと押す

<1歳未満の乳児の場合>

①救護者が膝を曲げ(もしくは椅子に座り)、太ももの上に子どもをうつ伏せに抱きあげる

②子どもの背中の、肩甲骨の間のあたりを手のひらで5~6回強く叩き、詰まった食品を吐き出させる(背部叩打法)。

それでも窒息が解除できない場合や意識がない場合には……

③子どもをあお向けに寝かせ、心肺蘇生と同じように、左右の乳頭を結んだ線の中央で、少し足側を指2本で押す。

※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る物)は誤飲するおそれがあるため、 赤ちゃんや小さな子どもに渡さない、手の届くところに置かないということも心がけてくださいね。

※窒息時は急に顔色が悪くなる、よだれを垂らす、苦しそうな顔をして声が出せなくなるといった窒息時のサイン(チョークサイン)が出ます。窒息状態になるとたった数分で呼吸が止まってしまい心肺停止してしまう可能性があるため、すぐに119番と応急処置をおこなうようにしましょう。

※誤嚥した場合、口の中に異物が見えないのにむやみに指を入れてかき回してしまうと、口の中を傷つけたり、嘔吐を誘発してしまうほか、かえって奥に押し込んでしまうこともあり、危険な場合があります。また、大人が突然大きな声で呼びかけると、びっくりして気管に吸い込んでしまうことがあるので、こういった場合はそっと子どもに声をかけをして、口の中を確認するようにしましょう。

※窒息を解除することができず、子どもの反応がなくなった場合は直ちに心肺蘇生を開始します。救急隊が到着するまで続けましょう。また、周りに人がいる場合は応援を頼むようにしましょう。

著者:山口まなみ/30代女性・主婦。3歳の娘と双子の男の子の母。韓国人の夫と家族5人で韓国に在住。海外での子育てやバイリンガル教育に奮闘する自身の体験談を執筆中。

作画:CHIHIRO

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています


監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生

愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。

ベビーカレンダー編集部/キッズライフ取材班

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