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『イーロンが討論の場を憎悪を増幅させる場所に変えた』ザンクト・パウリがクラブ公式Xの閉鎖を発表

  • 2024.11.15
『イーロンが討論の場を憎悪を増幅させる場所に変えた』ザンクト・パウリがクラブ公式Xの閉鎖を発表
『イーロンが討論の場を憎悪を増幅させる場所に変えた』ザンクト・パウリがクラブ公式Xの閉鎖を発表

Text by 編集部補佐

今季ドイツ1部に昇格したザンクト・パウリ。過去には元日本代表FW宮市亮も所属していたことで、日本でも知名度が高いクラブだ。

そんなザンクト・パウリが14日、クラブ公式Xの閉鎖を発表した。同クラブのクラブ公式Xは2024年11月時点で、約24.9万人のフォロワーがいる。

アカウント閉鎖の経緯について、ザンクト・パウリはクラブの公式サイトで

「マスク氏はX(旧Twitter)を買収して以来、ツイッターを憎悪を増幅する装置に変えてきた。人種差別や陰謀論は抑制されることなく拡散し、管理すらされている。侮辱や脅迫が罰せられることはほとんどなく、言論の自由として売り込まれている。

さらに、ドナルド・トランプは選挙勝利後、マスク氏を新しい政府部門のトップに選んだ。マスク氏はトランプ陣営の主要支援者であり、この目的にもXを利用した。マスク氏は、来たるドイツ選挙運動中に権威主義的、厭世的、極右的な内容を推進し、世論を操作すると予想される。

FCザンクト・パウリは既にXの使用を抑制し、憎悪に対抗するため多様性と包摂性を支持する政治的声明の投稿を増やしてきた。現在、同クラブはXでの活動を中止している。アカウントは今後使用されなくなる」

と説明。どうやら、イーロン・マスク氏によって買収されたXが、来年2月にひかえるドイツ連邦議会議員選挙においても世論操作・扇動に利用されることを危惧していることが理由であるようだ。

また、SNS上でのクラブ公式情報の発信は、旧Twitter社から独立したSNS『Blue Sky』に移行するとも説明。同SNSは先日のアメリカ大統領選以後、急激にユーザーが増加している。

ザンクト・パウリの本拠地であるハンブルクは、ドイツ北西部最大級の強制収容所として知られるノイエンガメ強制収容所など、旧ナチスドイツ時代の史跡が多数残存している。そのため、同クラブは欧州でも屈指の左派的・反ファシズム的なクラブとして知られている。


実際、今回のクラブ公式サイトでのリリースでは、ナチスドイツのシンボルである鉤十字を拳で粉砕するイラストが使用されている。

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