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ハンカチサイズのおくるみに包まれた200gの我が子と対面「私にとってはかわいい赤ちゃん」【漫画家インタビュー】

  • 2024.11.14

念願の2人目の妊娠だったのに、あんなことになるなんて――。日常の出来事や気づきを描いた「日常観察マンガ」が人気の桜木きぬさん(@kinumanga)は、長男と夫の3人暮らし。2人目を考えてから数年後に妊娠がわかり喜んだのも束の間、医師から染色体異常の可能性があると伝えられる。過去に流産した経験から、子どもを失うつらさを知っていたきぬさんは、一度は出産を決意するが……。 母の葛藤と命の輝きをリアルに描いた『わたしが選んだ死産の話』(医療法人財団順和会山王病院病院長/国際医療福祉大学グループ産婦人科統括教授・藤井知行氏監修)は、きぬさんが自身の体験をもとに描いたエッセイ漫画だ。第7話では、死産を決めて入院した桜木さんがついに分娩室へ行き、200gの小さな赤ちゃんを産む。桜木さんに、2人目を妊娠した当時の心境を聞いた。

たとえどんな姿で生まれてきても…

――産まれてくる赤ちゃんを「かわいい」と感じる自分の姿を、産前に想像されていましたか?

赤ちゃんをかわいいと思う自分は想像できませんでしたね。でも、たとえどんな姿で生まれてきてもネガティブな感想を持つことはないだろうな、と思っていました。

――自作のおくるみに包んだときの気持ちをあらためて教えてください。

おくるみを作っている最中は悲しい気持ちもこみあげていたのですが、実際におくるみに包まれた姿を見られて、とてもうれしかったです。長男のときも肌着を作ってあげていたので、できたらフウにもなにかしてあげたいと思っていたんです。こちらの気持ちの問題かもしれませんが、やってよかったなと思います。

――ご長男が赤ちゃんと対面したときの心境を教えてください。

内心ハラハラしていました。大人でもぎょっとするような状態の赤ちゃんだったので、それを見せて怖がらせてしまったらダメだな、と……。長男は、なにか珍しい生き物をみたような感覚だったのではないでしょうか。出産したあとの赤ちゃんがどういうものか知らなかったと思うので、比べるものがなかったのかもしれません。先入観もなく「こういうものなのか」と受け止めてくれていた様子でした。子どもの性格にもよると思いますが、我が家の場合は赤ちゃんを見せてよかったです。 命について静かに問いを投げかけてくれる『わたしが選んだ死産の話』。きぬさんがどのように死産という選択に至り、その事実と向き合ったのかをご覧いただきたい。

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