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【専門家解説】りんごダイエットの効果を倍増させる方法とは?おすすめりんごレシピも

  • 2024.11.24

話題のダイエット法として一時期ブームを巻き起こした「りんごダイエット」。聞いたことがある人も多いのでは? でも実際のところ、その効果的な取り入れ方はあまり分かっていないかも。そこで今回は、科学的にも根拠があり、最速でダイエット成功に導く方法を管理栄養士の麻生れいみ先生が教えてくれた。(「」内・麻生先生)。

 

りんごに含まれるダイエットに有効な栄養素とは?

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りんごの可食部の83.1%が水分になります。残りはすべて栄養素で、カリウム・水溶性ペクチンやセルロースなどの食物繊維・ポリフェノールなどが含まれます。カロリーはサイズにもよりますが、大体1個200gで約100キロカロリーと少ないんです。ここからはりんごに含まれる栄養素を1つずつ説明していきますね」

カリウム

「りんごの栄養素でとくに多いのがカリウム。脳卒中の原因となる血圧の上昇を抑えたり、塩分の排泄を促す効果もあります。また利尿作用があるので、むくみの解消にもつながりますね。カリウムは調理すると失われやすい成分ですので、生のまま食べられるりんごというのは、非常にカリウム摂取に適しています」

食物繊維

「食物繊維にある水溶性ペクチンは、脂肪分子に結合して脂肪の吸収を防ぐ働きがあります。繊維に結合した脂肪というのは直接排泄されるので、ダイエットに効果的です。また腸内環境も改善してくれます。不溶性のセルロースには便通促進の働きがあり、どちらの成分も満腹効果があるのでダイエット中の空腹感を和らげ、食べすぎを防ぐことができます」

ポリフェノール

「ポリフェノールには抗酸化作用やがんの予防が期待されます。ただその場合、皮ごと食べた方が効果的なので、無農薬のものでありましたら皮つきでもいいかなと思います」

「りんごダイエット」のメリット

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「ダイエットに有効な栄養素を多く含み、満腹感も得られる“りんごダイエット”は、減量サポートに最適で、日常にも取り入れやすいのがメリットになります。また日本人は加工品の摂取が多くなりがちですので、天然の食材を取り入れることは健康面においても非常にいいかと思います。ただ、りんごを食べれば体重が減るというわけではないので、そこは気を付けてくださいね。りんごダイエットには様々な方法がありますので、次にご紹介していきます」

りんごダイエットの基本的なやり方5選

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「りんごを選ぶ際に一番大切なのは、皮ごと食べられること。りんごの皮にある豊富な水溶性食物繊維のペクチンは、中性脂肪やコレステロール値の低下腸内細菌のエサとなって腸の環境を整えます。そのため、減農薬で皮ごと食べられるりんごを選ぶことがおすすめです。りんごダイエットのやり方は色々ありますが、その中でも日常に取り入れやすい方法は以下の5つ」

その1.「置き換えダイエット」

「朝昼晩の食事の中で、1食をりんごに置き換える方法。このことにより、カロリー摂取を抑えることができます。置き換えは昼食や夕食がいいかなと思います」

その2.「食前りんごダイエット」

「朝昼晩の食事前にりんごを食べるという方法。そうすると血糖値の上昇を抑制して、 満腹感を得やすく食べ過ぎを防止するという効果があります」

その3.「焼きりんごダイエット」

「これは加熱することで、ペクチンの吸収を促進し、血糖値の上昇を抑えてコレステロール値を低下させることができます」

その4. 「すりおろしりんごダイエット」

「この方法は胃腸に優しいのが特徴。また、満腹感が得られるという効果もあります」

その5. 「リンゴ酢ダイエット」

「りんご酢というのは、酢酸やりんご酸、クエン酸、有機酸などが入っているので、脂肪燃焼や整腸作用などが期待できます。使い方としては、りんご酢を料理に使ったり、炭酸で割って飲むのもおすすめです。最近ではパックで飲めるものがスーパーやコンビニでも売られているので、始めやすいかなと思います」

りんごダイエットの効果を倍増させる方法

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「今回、科学的にも根拠があるというところでおすすめしたいのが、“ザ・スリーアップル・ア・デイ・プラン(The Three apple a day plan)”というもの。満腹感を得て食事量を減らし、健康的に痩せるということで、アメリカの論文にも出ている方法になります。これは1日3回の食事前にりんごを食べるというやり方なのですが、大切なのはその後の食事方法にあります」

効果を高める食事法

「単にりんごを食前に食べるだけではなく、意識して欲しいのが食事の摂り方です。高タンパク質や食物繊維を取り入れ、炭水化物は控え目に摂ろうといった内容になります。詳しくみていきましょう」

・炭水化物は精製されていないものを選ぶ

「炭水化物は玄米や全粒粉パスタなどを選び、量を少なめに摂るように意識してください」

・果物や野菜はふんだんに摂る

「りんごに加えて、旬のフルーツや地元で採れた果物、色鮮やかな野菜、葉野菜を積極的に取り入れてください」

・たんぱく質は十分に摂取する

「おすすめのタンパク源は鶏肉、魚、卵、赤身の肉、豆腐や大豆製品などです。1日に必要なたんぱく質の量は、日本人の食事摂取基準(2020年版)に示されており、成人男性の推奨量は65g/日、65歳以上は60g/日、成人女性の推奨量は50g/日となっています。目安として、1食手のひら1枚分は摂取しましょう」

・乳製品は低脂肪のものを選ぶようにする

低脂肪乳や低脂肪ヨーグルト、チーズなどがおすすめです」

「また味付けはシンプルに、オリーブオイルお酢ハーブスパイスしょうゆなどがいいと思います」

効果的な1日の推奨りんご摂取量

「1回の食前につき、りんご半分~1個を目安として摂ってみてください。最低でも1日1.5個を食べるようにしていただければ十分です」

実践時の注意点とアドバイス

長期間続けるのは避け、 短期的な実施を心がける

「日本人の場合なら、5日間の実施でもいい結果は出ると思います。また、例えば週に1回だけやってみるとか、食べ過ぎた翌日に行ってみるなどもいいですね」

適度な運動を行うようにする

「生活の中でなるべく活動量を増やしてください。例えば、エレベーターではなく階段を使ったり、日々の歩く量を増やすだけでもいいと思います」

りんごダイエットにおすすめのレシピ

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リンゴとアーモンドミルク

「アーモンドミルクはビタミンEが豊富で、美肌効果があります。また、抗酸化作用があり、肌の老化を防ぐ効果も期待できます。りんごを食べるときに、一緒にアーモンドミルクも摂取してみてください」

りんごの焼きチップス

「りんごを薄切りにしてオーブンで乾くまで焼く方法。焼くことでペクチンが体に吸収されやすくなり、腸内環境を整えます。また水分がぬけて食べやすく、低カロリーで食物繊維も豊富。オプションとして、シナモンを上から振りかけてあげるのもいいですね。抗炎症作用があり、血糖値を安定させる効果があります」

りんごとキャベツのマヨヨーグルト和え

「りんごは、食物繊維とビタミンCが豊富で、消化を助け、腸内の健康をサポートします。キャベツは、ビタミンKやビタミンCが豊富で、抗酸化作用や免疫力向上に効果的です。プレーンヨーグルトのプロバイオティクスに食物繊維をプラスすることで、腸内環境を改善してくれます。コンビニにある千切りキャベツにリンゴをスライスしたものを加え、ヨーグルトとマヨネーズで和えたら塩コショウを振りかけて完成です」

エディターも1週間の「りんごダイエット」にトライ! その結果とは?

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この「りんごダイエット」に、エディターNANITAも1週間挑戦してみた。その様子をレポート。

【初日】美味しくて感激! これなら簡単につづけられそう

初日はりんごをすりおろし、半分ずつ朝昼晩の食前に食べてみた。甘いすりりんごはご褒美に感じるほど美味しくて、「こんな簡単にダイエットしていいの?」と初日から驚いたほど。そして一番のメリットは、りんご半分でもかなりの満腹感が得られたこと。これならストレスなく続けられそうだ。

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【2日目~4日目】便通のよさに驚く

毎日の食事はたんぱく質を多めにして、炭水化物は少なめに。この1週間、お米は玄米に切り替えて食事量にも気を付けた。そしてすりりんご以外にも焼きりんご、またお昼をりんご1個に置き換えて食べる日も(ただ私の場合、これは夕方にとてもおなかが空いたのでおすすめしないかも)。

4日目になり気づいたのは、便意でトイレに行く回数が増えたなということ。スルスルと出る便に感動すると同時に、おなか周りが前よりスッキリしてきたかも?

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【5日目】流行りの風邪にも負けない体に

「1日1個のりんごは医者を遠ざける」と聞いたことはあるけれど、それを実感できたのが5日目だった。小さい頃から風邪が流行れば一番にかかり、「病弱体質」と言われてきた私。けれどこのトライ期間、家族全員が風邪をひき、咳や鼻水、微熱が続いていたけれど、私だけは元気に過ごすことができたのだ。これはりんごが持つ免疫効果の高さが効いたのかなと感じた。もちろん、バランスのいい食事や生活習慣も要因になったかもしれない。でも、りんごを取り入れた食生活が私の健康をサポートしてくれたのは紛れもない事実だ。

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【6日間~7日間】お肌の調子がいい

最終日が近づく頃には、お気に入りなりんごの食べ方も増えてきた。とくに私がハマってたレシピが、すりりんごにりんご酢をいれ、シナモンを軽くふりかけたもの。おしゃれなスイーツのような味になるので続けやすかった。 またこれは本当に個人的な意見になってしまうけれど、1週間経って感じた変化はウエスト周りや健康面だけでなく、“お肌の調子のよさ”もまた然り。いつもはなぜか肌荒れしやすい秋口も、ツヤっとした健康的な肌をキープできたのだ。私だけかなと思ったけれど、実はしっかりとした効果があるみたい。

りんごに含まれるポリフェノールやビタミンCが、美肌効果や肌荒れを防いでくれる他、ダイエットのためと飲んでいた“りんご酢”に含まれる「酢酸」には、肌や髪にツヤと輝きを与えてくれるメリットがあるんだとか。こんな嬉しい効果も実感できるなら、定期的に行うのもいいかもしれない。

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リンゴ酢のダイエット効果とおいしい飲み方とは! 1ヶ月間「リンゴ酢」を飲み続けた結果は?

【結果】 体重:-1.2kg 腹囲 :-4.5cm 体脂肪:-3%

「たった1週間でここまで変化があるなんて、正直思ってもみない結果だった。また、5日や1週間など短い期間を設定すれば、あまりストレスを感じずにダイエットに集中することができたので、私には合っていたかも。そして何よりかも嬉しかったのは、ダイエット目的でスタートした今回のトライが、結果的に減量だけでなく健康面、美容まで幅広く効果を実感できたこと。これなら、“また取り入れてみようかな”と思えるトライだった。

まとめ

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りんごは食物繊維やカリウムが豊富でダイエットに効果的。気軽に始めて、健康的な減量を目指そう!

お話を伺ったのは……

麻生れいみ(あそう・れいみ)さん

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管理栄養士・料理研究家 。東京医療保健大学大学院医療保健学研究科医療栄養学領域修了。医療栄養学修士。慶應義塾大学SFC研究所 食・フードサイエンス&テクノロジー共同研究機構メンバー。著書は『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『20kgやせた! 糖質オフ入門 最新版』(宝島社)などすでに28冊に及ぶ。ベストセラーも多数。

 

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