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平成中期のネット文化を知る人は今も「顔出し=おしまい」の恐怖をぬぐえない?Xに見る世代間ギャップ

  • 2024.11.13
今や多くの人が気軽に顔出ししているけれど 出典:Togetterオリジナル

SNSやインターネットでの「顔出し」に対する感覚には世代差がある。

あるXユーザーが「今時インターネットに顔出ししても大したことないと知っているけど、平成中期の『顔出し=おしまい』の価値観で生きているため顔を載せるのが怖い」という主旨の投稿をして注目を集めている。

投稿者は「インターネットに顔出ししたが最後、『全日本インターネット協会』のような組織から派遣された黒ずくめの暗殺者がチャイムを鳴らしに来る気がする」とも書いている。

投稿者と同じくらいの世代だと思われるXユーザーからは「顔バレ、本名バレは死を意味するのでいまだにLINEなどを本名でやれない」「インターネットは実質デスノート」「やっぱり俺たち平成世代はネットで顔出しなんてあり得ないよな」と共感する声が相次いだ。

Facebookが登場したあたりから一気に空気が変わった?

この「平成中期のインターネットを知っている世代にとってはネットでの顔出しが怖い」という話は、Xではたびたび擦られるネタである。

Togetterで作られたまとめで「顔出し」というキーワードで検索をかけると、最も古いもので少なくとも2016年にはこの話題が登場している。

「『ネットに絶対顔写真や自分につながる情報載せるなよ』と教えこまれてきた世代は、ネット慣れしていない上の世代と、顔写真などの個人情報をネットどんどん晒していく下の世代に挟まれている」という主旨のまとめだ。

まとめに寄せられた反応を見ると、「2ちゃんねるという危険地域から教わった自衛」「半年ROMれ世代」「自分語り自分晒しが掲示板のマナー違反として糾弾された世代と、むしろそれがメインコンテンツとなり得るSNS世代との差」といった指摘が見られる。SNSが今より布教する前のインターネット文化・気質の延長で「顔出しに対する抵抗感」を持ち続けている人が少なくないことが伝わってくる。

2021年には、漫画家の福田ナオ(@fukku7010gmail1)さんが「ネットで素顔や本名は絶対に晒すなという教えを今も守っているのはもはやほぼオタクだけなのでは」という漫画を投稿して、注目を集めた。

福田さんは「Facebook流行ったあたりから突然オッケーみたいな風潮になった気がする」とコメントしている。こちらについて、他のXユーザーからも同意する声が相次いだ。特に原則本名で登録することが求められるFacebookを筆頭に、LINEやインスタなどのSNSが台頭してきたあたりの年代で「ネットの顔出しに対する空気感ががらりと変わった」とみている人は多いようだ。

また、この話題が注目されるたびに必ず出るのが、「今の時代に顔出しをするリスク」についての言及だ。

SNSで炎上した人が、ネットに公開していた顔写真などを通じてすぐに個人情報を特定されて社会的な制裁を受けるなど、顔出しがきっかけで起きるトラブルは今でもたびたびネットやニュースを賑わせている。こうした背景もあってか「たとえ時代や価値観が変わっても、今まで通り顔出しや個人情報に繋がる情報は発信しないにこしたことはない」という結論に落ち着く人も多いようだ。

今後、新たなSNSが台頭するなどして「ネットでの顔出し」に対する世代間の価値観の違いにさらなる変化が起きる可能性もあるが、Xではまだしばらく「顔出しに対する世代間の感覚の差」についての話が繰り返されそうだ。

文:トゥギャッターオリジナル記事編集部 編集:Togetterオリジナル編集部

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