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「ここですべてがつながった」散りばめられた伏線が面白い <全領域異常解決室>第6話FOD先行配信を見て

  • 2024.11.12
「全領域異常解決室」第6話より (C)フジテレビ
「全領域異常解決室」第6話より (C)フジテレビ

【動画】キーとなる大隈美容クリニックのCM…「全領域異常解決室」第6話予告映像

藤原竜也主演を務めるドラマ「全領域異常解決室」(毎週水曜夜10:00-10:54、フジテレビ系 /FODでは毎週放送終了後から次週のエピソードを先行独占配信)の第6話が11月13日(水)に放送される。

“不可解な異常事件”をテーマにした本格ミステリー

本作は、「マイファミリー」(2022年、TBS系)、「ラストマン-全盲の捜査官-」(2023年、TBS系)など、オリジナルで数々のヒット作を世に送り出してきた黒岩勉が脚本を、映画「変な家」(2024年)や現在公開中の映画「赤羽骨子のボディガード」など、映画監督としても活躍する石川淳一が演出を務めるほか、実力派スタッフが手掛ける本格ミステリー。

身近な現代事件×最先端の科学捜査では解明できない“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」という捜査機関が解決していく1話完結型ドラマだ。

扱う事件の対象は、まさに“あらゆる領域”におよび、「神隠し」「シャドーマン」「キツネツキ」といった“超常現象”など、現代科学の常識では考えられない“異常”に挑んでいく。そして、全話通して描かれる“ある大きな事件”は予測不能で、ハラハラドキドキの展開となっている。

「全領域異常解決室」第6話あらすじ

第6話は――

興玉雅(藤原)から、神について話を聞く雨野小夢(広瀬アリス)。予知能力を持つ小学生・生嶋未琴(諸林めい)は市寸島比売命という神だった。他にも「この世界にはたくさんの神が人間と共に暮らしている」と聞かされる。そして今、“全決”は謎の神「ヒルコ」との戦争状態にあり、反乱を止めるため正体を暴こうとしていることを知った小夢は、強い使命感を覚える。

そんな時、美容系の有名インフルエンサーばかりが連続して亡くなる奇妙な事件が発生。今回もヒルコから「犬神の呪い」が原因であるという犯行声明が出される。被害者たちはいずれも過食により気道が塞がって窒息死しており、部屋からはピンク色のサプリメントが見つかっていた。

今回の事件には“犬神筋”が関わっているかもしれないと話す興玉。犬神とは憑りつかれると心身を喪失し、大食いになってしまう犬の霊で、それを呪術で操る家系があるという。興玉は、ヒルコの仲間に犬神筋の人間がいる可能性を考える。警部の荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)たちから情報を得て捜査資料を見た興玉は、被害者たちが通っていた美容整形外科医・大隈邦男(吉田鋼太郎)の写真に目を止めた。

――という物語が描かれる。

第6話は“美容クリニック”がキーに!(以下、ネタバレが含まれます)

第6話のタイトルは「神VS神 全面戦争!ここですべてがつながった」。まさにこのタイトルのようにすべてが繋がっていく。

オフィシャルサイトで公開されている第6話の予告映像には、番外編となる劇中CMシーンも。それには、まるで本当に存在してるかのような“美容クリニックのCMってこうだよね”というあるあるが詰まっている。だが実は、このCMが今回、重要なキーとなっていた(以下、ネタバレが含まれます)。

「美容は希望」(院長・大隈邦男)「美容は未来」(美容家・犬塚真澄)という2人の言葉で始まるこのCM。第6話は、さまざまな“美”が絡み合った物語だった。このCMの最後に大隈院長が口にする「Power of Beauty」という言葉。美に執着する人間とそんな人間に何度も裏切られ失望する神。同時に、絶望と希望、過去と未来、タイムリミットと永遠…そして恋と愛が描かれていた。

大隈邦男=大国主大神様は「だいこくさま」であり、今では広く“縁結び”の神として人々に慕われている。まさに壮大な“縁結び”の話。また今回は神だけでなく、人魚の肉を食べて不老不死となった(800歳まで生きたとされる)八百比丘尼も登場する。不老不死=美容家という繋げ方も上手い。

そして「新しい自分はここから始まるーー」「あなたにあなただけの輝きを」というCMのセリフ。大国主大神様は何度も生まれ変わり、新しい自分がまた始まっていく。一方で、八百比丘尼はずっと八百比丘尼のまま。だが、また“新しい大国主大神様”と出会うことで八百比丘尼だけの輝きを取り戻し、二人はまた新たな人生の煌めきと愛を深めていく。

余談だが、大隈の“今”のパートナーである美容家・犬塚真澄(関めぐみ)という名前から「犬神の呪い」は彼女では?と端的に思わせるのも実に妙だった。だが、この伏線も最後にバッチリ回収される。“犬塚=いわれのある犬を埋めたという伝承をもつ塚”。つまり「人魚の肉を食べて不老不死になった人間にはこの『犬神の呪い』が通じなかったという記述がありました」という興玉の言葉に繋がる。「ほら、こんなに綺麗な人間もいるじゃないですか」という小夢の言葉にあるように、真澄はただ“真に澄んだ”人間(八百比丘尼)だった。

第6話の地上波放送を前に、FODでの先行配信を観た視聴者たちからSNS上で「第6話めっちゃ泣いた…この話好きだ」「第6話が好みすぎて頭抱えてる」「終わり方…!?続きが気になりすぎる!!」などの声が上がり、話題となっている。

構成・文=戸塚安友奈

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