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街コンに参加して明確になるあの人の魅力。私自身が後悔しない選択を

  • 2024.11.11

友だちが次々と結婚ラッシュ。久しぶりに会った子には彼氏ができていた。

たとえ、自分の恋愛が上手くいっていなくても、私はみんなが幸せになることを素直に嬉しいと感じる。自分のことのように喜ぶので、友だちから「みちるは優しいね」とよく言われる。

本当は違う。私は全然優しくなんかない。だって、ふとしたときに「私だってこんなに努力しているのに」って、みんなと自分を比べてしまっているから。誰かの幸せを僻むことはない。ただ、何となく自分だけ取り残されてしまったような気がして、ちょっと寂しい。みんなを見ていると、つい「私も幸せになりたいな」なんて考えてしまう。

◎ ◎

私は、ある人にずっと片想いをしている。優しくて温かくて、ちょっと繊細な人。私より10歳年上。私は年齢なんてまったく気にしていないし、その人の長所も短所もきっと受け入れられると思う。でも、相手の人となかなかタイミングが合わないし、イマイチどう思ってくれているのかが分からない。

デートに誘って乗り気だったのに、いまだに日程について返事がない。忙しい人で最近、自分の時間を作り始めたと言っていたので、まだあまり余裕がないのは分かる。それなら「今はまだ無理」などと、はっきり断って欲しかったのに、私はずっと待ちながらモヤモヤしている。大切なネックレスをくれたり、私を「大切な人」と言ってくれたりしたけれど、半年以上経ったのに進展がない。

私なりに頑張ってきたけれど、無理なのかもしれない。身の丈にあった人を選んだ方がいいのかもしれない。いつしか、諦めの気持ちが出てきてしまった。時の流れは止まってくれないし、私はどんどん年を取ってチャンスを逃してしまうかもしれない。私は「街コンでも行こうかな」と半ば投げやりな感じで、無料のイベントに申し込んだ。

◎ ◎

社会人になりたての頃以来の街コン。2つほど参加してみた。1つ目は男性が3人しかいなかった。1人優しそうな人がいたので番号を書き、見事カップリングした。でも、相手の口から「ありがとうございます」「よろしくお願いします」の言葉が出ないことや、連絡先を交換した後のメッセージが「休日でも仕事終わりでも食事に行きましょう」だけなのにすっかり萎えてしまった。帰宅してからすぐにLINEをブロックした。

2つ目の街コンは男性が9人も参加していた。私は終始笑顔で「わぁ、そうなんですね!」「○○がお好きなんですか?」と、積極的に会話を進めていく。本当は話すのも、笑顔を作るのもあまり得意ではない私。人生初めて参加した頃のように、また演じなければならなかった。9人連続で相手にしたことで、すっかり疲弊していた。そんな偽りの私の印象は男性側から大好評だったようで、ほぼ全員からアプローチを受けた。一番若くて一番無理せずに会話できた男性の番号を書き、その人とカップリングした。

その日のうちに、謎解きのイベントに一緒に行って楽しい時間を過ごした。その男性とは来月また会う約束をしている。帰宅してから、街コンでのその人のプロフィールを見返していて、ふと「婚活のタイミング早くないか?」と若干違和感を覚えた。バツイチで娘さんがいて、再来年には娘さんは元奥さんの所に行くらしい。

「その後一緒に寄り添える人」と書いてあるので、「娘さんのことが済んでからじゃなくて、なぜ今?」と思ってしまった。次に会うかどうか迷っている。

◎ ◎

どちらの街コンに参加しているときも、片想いしているあの人と男性たちを比較していた気がする。「あの人だったら、きちんと挨拶もお礼も言うのに」「あの人だったら、無理せずに会話できるのに」と、ずっと彼の存在が頭から離れないでいた。

ここまで彼を好きなんだと、はっきり答えを出さないと前に進めないんだと気づいた。彼に気持ちが届かなくて、きっぱり諦めたりしない限り、街コンにはしばらく行かないだろう。

私の恋愛も結婚も、周りのみんなよりスローペース。焦っていたときもあるけれど、今は私が悔いのないように進めていければいいと思っている。いつまでも待ったままというわけにはいかないので、そう遠くない未来には答えを出さなければならない。いつか、彼の本当の気持ちを知ることになる。

婚活は立ち止まってしまったけれど、彼のことは結論を出すために進めていく必要がある。たった一度の人生だから、私自身が後悔しないために。そのままの私で、彼に少しずつ気持ちを伝えていきたい。

■犬屋敷みちるのプロフィール
食べることと、犬をもふもふするのが大好きなアラサーOL。HSP。 趣味で読書をしたり、小説を書いたりしている。 好きな季節は冬。こたつで雪見だいふくを食べるのが毎年の楽しみ。

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