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憧れの同棲は波乱だったけど、ありがとう。絶対に幸せになってやる

  • 2024.11.11

結婚前の同棲に賛成か、反対か。

正解も終わりもない議論だが、少なからず私は憧れていた。

反対派の意見としては、結婚後の新鮮な気持ちがなくなるとか、男性が責任を持たなくていい楽な関係に慣れ、逆に結婚が遠のくとか。
わからなくはない。というかむしろそうだよなとも思う。
けれど当時の彼氏に同棲しようと言われたとき、返事は即答でYESだった。

◎ ◎

まず私は計画性がまるでない。良いと思ったことは待てないし、将来のことを考えて心配になることもほとんどない。
上手くいくときはいくし、いかないときはいかない。

結婚もそうだと思っている。同棲を先にしようと後にしようと、上手くいく人もいればそうでない人もいるだろう。
それは順番で決まることではないのかなと思う。

そして当時の彼氏はとても寂しがりやだった。週に何度も会いたいと言われ、バイトや学校終わりに会っていたが、私は春から社会人になる。彼は年下だったので、まだ学生生活は続く。慣れない環境の中で、こうやって仕事終わりに会う回数も減るだろう。正直学生のバイト終わりでさえ会うのが億劫に感じてしまうときがあるくらいだ。

彼のことを好きで会いたい気持ちももちろんあるけれど、それ以上に帰ってご飯を食べて早く寝たいという欲が勝ってしまう。
同棲をすれば帰ったら彼にも会えるしご飯も食べられる。一石二鳥だ。

◎ ◎

憧れの同棲は、波乱の幕開けだった。
一通り家具も二人で揃えて、研修も終わり本格的に社会人として仕事をしようと張り切っている中、彼の浮気が発覚した。
もうすでに終わったことだったようだが(真偽のほどは今になってもわからない)、ご丁寧に証拠のメッセージも写真も残っている。

『浮気されたら別れる』これは最初から彼にも伝えていた。どれだけ他に彼にいいところがあって、どれだけ私が未練タラタラでも、だ。
実際にされたらもっと決意は揺らぐかと思いきや、案外さらっと、約束通り別れようと伝える自分に笑えてくる。

◎ ◎

結論から言うと、別れることはできなかった。

仕事から帰る度に私より泣く彼。一生なんでもする。なんでも言うことを聞く。もう二度と絶対に浮気しない。
浮気する人の常套句を一通り並べたあと、また私より泣く。というか私にはもう、流す涙もなかったっけ。

慣れない仕事で十分に疲れているのに、家に帰ってからもさらに疲労感は増す。そんな中このたった1ヶ月しか住んでいない私名義で契約したアパートを解約して、新しく住む場所を探して、また家具を揃えるもしくは移動させる……そんな労力はもうどこにも残っていなかった。

◎ ◎

それから4年間、私たちは何事もなかったかのように同棲を続けた。
もちろん喧嘩やすれ違いもあったけれど、基本的には仲が良く、一緒にいて家族のような安心感もあり、帰る場所が同じことに幸せを感じていた。

そろそろ結婚も視野に入れていいかなと感じていた頃、またしても浮気が発覚した。彼が旅行と帰省を兼ねて遠くにいる間に、これまたご丁寧にハートマーク付きのラブラブメッセージを発見。いやもう、するならするでちゃんと隠しておいてくれ。
友人に手伝ってもらい、彼がいない間に荷物をまとめて退去した。

私の憧れだった同棲の先には、結局別れという道しかなかったのかもしれない。
それでも同棲自体に後悔はしていないし、むしろマイペースな私と4年間も一緒に過ごしてくれてありがとうと言いたいくらいだ。
ただ絶対に、前の彼氏よりも幸せになってやると心に決めている。

■ステンドグラスのプロフィール
海外大好き。夢は大好きな家族と海外移住。 本を読むこと、ファンタジーも好き。

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