1. トップ
  2. ファッション
  3. 寺社で行われる「四万六千日」とはどのような行事?ほおずき市との関係は??

寺社で行われる「四万六千日」とはどのような行事?ほおずき市との関係は??

  • 2024.11.7

一部の社寺では毎年7月になると「四万六千日」が開催されます。 しかし、そもそも「四万六千日」とはどのような行事なのでしょうか。

今回はそんな「四万六千日」について解説します。 併せて「ほおずき市」との関係も説明します。

「四万六千日」とは

ここでは「四万六千日」とはどのような行事か解説します。

四万六千日と観世音菩薩

「四万六千日」は別名「ほおずき市」と呼ばれる行事です。

特に東京都台東区の浅草寺の本尊である観世音菩薩の縁日のうち、際立って功徳が得られるとされる功徳日のことを指します。

読み方は「四万六千日」と書いて「しまんろくせんにち」と読みます。

現代では7月10日が「四万六千日」とされ、浅草寺などでは境内に「ほおずき市」が立てられるのが一般的です。

縁日と功徳日

「四万六千日」は観世音菩薩の縁日で最も功徳が得られる功徳日を指します。

縁日では浅草寺が雷除けの護符を配るのがしきたりです。 雷除けの護符は雷だけでなく地震や台風などの自然災害による災いから守ってくれるありがたい守護札の1つです。

ちなみに、功徳日とは「その日参拝すれば平日の参詣以上の功徳があるとされる日」のことを意味します。 それゆえ、最もご利益が得られる功徳日「四万六千日」には数え切れないほどの参拝者が境内を訪れます。

それだけでなく「四万六千日」の日には境内に「ほおずき市」が立てられ、色鮮やかなホオズキが売られるのも特徴です。

なぜ4万6千日分となったの?

「四万六千日」はもともと「千日詣り」と呼ばれていました。

本来この日に参詣すると「1,000日参詣したのと同じ功徳が得られる」と信じられていました。

しかし、1716年~1736年頃からは「4万6,000日参詣したのと同じ功徳がある」とされるようになり「四万六千日」と呼ぶようになったとされています。

なお、なぜ4万6,000日なのかは定かではありません。 ただし、一節には「お米の一升を米粒に換算すると4万6,000粒になる」ことから「一升=一生」とかけたのではと考えられています。

単に「4万6,000日=約126年」となり、人間の寿命の限界であるところから「四万六千日」となったという説もあります。

寺社や地域によって異なる「四万六千日」の日

ここからは地域別の「四万六千日」について解説します。

浅草寺などでは7月10日

「四万六千日」は浅草寺などでは7月10日に開催されます。 この日は浅草寺の境内に100軒超の出店とホオズキが並びます。

浅草寺では年12回ある功徳日の中で「ほおずき市」が開催される7月10日に一番ご利益があるとされているのだとか。

現に毎年7月10日に参拝すると46,000日(126年)分参拝したのと同じだけのご利益が得られるということで境内は大変な混雑となります。

それほど浅草寺の「四万六千日」はご利益のある1日とされているのです。

金沢などでは旧暦の7月9日や10日

金沢などで行われる「四万六千日」は旧暦の7月9日・10日とされます。

金沢では旧暦の7月9日・10日に当たる新暦の日を「四万六千日」とします。

そのため、浅草寺の「四万六千日」とは日付が微妙にずれるのが特徴です。

ただし、この日は観世音菩薩の功徳日ということでいつもよりもご利益があるという点は浅草寺の「四万六千日」と変わりません。

ほおずき市が一緒に催される理由

「四万六千日」では「ほおずき市」が一緒に開催されます。 ここからは「ほおずき市」が一緒に開催される理由を説明します。

もともとは愛宕神社の風習だった?

「ほおずき市」が開催される背景には愛宕神社が関係しています。

もともとホオズキは薬草に使用されるほど体に良いことで知られ、愛宕神社が「四万六千日」の縁日で売ったのが始まりとされています。

そこから浅草寺でもホオズキを取り入れるようになり、愛宕神社と同様に賑わうようになったようです。

なお、なぜホオズキが売られるのかというと古くからホオズキを煎じて飲むと大人は癇癪がなくなり、子どもは虫の気がなくなると信じられていたからだそうです。

その風習が現代にも残り「四万六千日」には境内を100軒もの露店とホオズキが埋め尽くすまでになったとされています。

ほおずき市が始まる前は「赤とうもろこし」が売られていた??

今では「四万六千日」と併せて「ほおずき市」が開催されます。

しかし、昔は「赤とうもろこし」が売られていました。 日本では古くから「赤」が厄除けになると信じられていました。

そんな中、かつて「赤とうもろこし」を吊るしていた農家が、落雷の被害にあわなかったという話が残っています。 転じて「赤とうもろこし=雷除けのお守り」とされるようになったのだとか。

それがいつしかホオズキへと代わり「四万六千日」と「ほおずき市」が一緒に開催されるようになったとされています。

まとめ

「四万六千日」は浅草寺などで開催されている行事です。 行事というよりは功徳日と呼ばれる「ありがたい1日」を指します。

この日は同時に「ほおずき市」も開催され、色鮮やかなホオズキも売られます。

毎年7月10日前後に開催されるので、興味がある人はぜひ浅草寺をはじめとする社寺を訪れてみてください。

関連記事はこちら

元記事で読む
の記事をもっとみる