『本の轍』が届けるベターライフブックス。今週の本『ひとりみんぱく』

This Month Theme手仕事と民藝の奥深さに触れる本。

Book of the Week『ひとりみんぱく』松岡宏大 著（国書刊行会）

旅先で目にする、ちょっとしたスーベニア的なものが大好きだ。骨董品やスノードームだとか、動物を模した土人形も。英国のコッツウォルズを巡った時はキノコの形をした石のオブジェ、マッシュルームストーン（のミニチュア版）を買った。もともと高床式倉庫の土台にネズミ返しとして用いたもので、街のあちこちに置かれている。書籍名の「みんぱく」とは大阪にある「国立民俗学博物館」の愛称で、著者が初めて訪れた際、これならウチにもあるな…と思ったことに由来しているらしい。行く先々で得た蒐集品の数々は興味深いけれど、実用性はなさそう。でもそれでいい。世界各国の文物は旅の記憶を呼び覚まして人や時間をつなげてくれるのだから。

BOOKSHOP 本の轍

「本と雑貨」をハシゴして、ついでにコーヒーも飲めるブックストアがコンセプト。店主の好みと気分で選んだ古書や新刊書籍が3000冊ほど扱われている。「松山」にちなんだ本のセレクトも。店内では徳島の「aalto coffee」庄野雄治さんによる「本の轍オリジナルブレンド」を楽しむことができる。 住所：愛媛県松山市春日町13-10 小田原ビル101 営業時間：13:00～19:00 定休日：火・水曜（※変則あり、Instagramで確認できる）