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「本気の更年期」ついに到来。怒り爆発に、考えた…更年期の時期をどう生きるか【#40代のリアル】

  • 2024.11.5

更年期のヨガ講師として感じる矛盾

突然沸き起こる怒りの感情を制御できない。思春期以降、こんな大きな感情の波は経験がない。数ヶ月なかった生理がくる数日前の出来事だったので、やはりあの爆発的な怒りは更年期の症状だったのだと振り返り確信しています。またいつこの波が押し寄せてくるか分からないという状態は、不安を通り越して恐怖を感じてしまう。

ヨガ講師として、心の平和や身体の調和を伝える立場にいるにもかかわらず、自身の内面が混乱してしまうという矛盾。その矛盾が大き過ぎて、どうしたって自分を責めたくなってしまう。 元来、感情のコントロールが得意な私(正確に言うとヨガの継続で感情のコントロールが上手になった私)。しかし、この更年期という過渡期において、どうやらその土台が揺らいでしまったようです。

さすがに仕事で関わる人たちに怒りをぶつける、なんてことはないけれど、身近な人に対して怒りの感情をぶつけてしまう。一度口に出した怒りは、増幅して歯止めが効かない。相手が一番傷つくであろう言葉を吐いてしまう。言いたくはないのに。そしてそのあと、自己嫌悪に陥る。さて、この本気の更年期症状にどう向き合おうか。生理が終わって一息ついた私は、戦いを終えた戦士のような気分になっています。

不本意な自分を生きなきゃいけない時期もある

受け入れ難い自分に出会ったときはどうしたら良いのでしょう。コントロール出来ない自分と、どう付き合うのが正解なのでしょう。今のところ怒りに対する解決策は見当たらないけれど、こんな時には、自己需要や肯定といったワードが鍵になるように思います。

「自己肯定感」という言葉をよく聞くし、自分の全てを肯定できたらとても素晴らしいと思う。でも、調子の悪い自分を肯定することはやはり難しい。特に今回の私のような、最悪な状態の自分を肯定することはとても難しい。でも人生には、「こんな自分肯定したくもない!」という自分でいなきゃいけない時期もあるのだと思います。ヨガ講師の言うセリフではないかも知れないけれど、不本意な自分を生きなきゃいけない時期もある。

自分を肯定できない自分をますます嫌いになる・・・そんな悪循環に陥ることのないように注意しなきゃな。低空飛行の時期は、低空飛行ならではの生活の仕方と心の持ち方を選ぶことがきっと大事なのでしょう。

例えば、無理に今の自分を肯定しなくてもいい、くらいに自分へのハードルを下げるとか。好きになれないものは、やっぱり好きになれない。けれど、せめてそんな自分を許したり、余力があったら受け入れてあげる。「肯定」のハードルは高い気がするけれど、受容することはなんとか出来るのかも知れないと思ったりしているところです。

しっとりとした地味な幸せを感じながらいこう

ヨガをしていれば穏やかでいられる。そう思われることも多いけれど、そしてもちろんそういう人もいるとは思うけれど、私の現状は違う。長年ヨガをしていたって、瞑想をしていたって、手に余るような自分に向き合わなきゃいけないこともある。私にとって更年期はまさしくその難題なのだけれど、そのお陰で見えなかった世界を見せてもらっているのも事実です。更年期ってまさしく、新しいステージなのだと思う。

自分の嫌な部分にこの歳になって向き合い、年齢によって失いゆくものを上手に手放す努力をしながら、結構傷つきながら生きている。だからこそ人の優しさが身に沁みたり、ヨガに救われたり、心から平穏や平和を祈ったりできている。穏やかな日には世界がより美しく見えるようになったし、周りの人への感謝も深くなった。

これって、ずっと穏やかな自分だったら、味わうことがなかった種類の感情のような気がしています。状態が良くないときにこそ、感じられる幸せもある。その幸せのは、人生がバラ色に見えるような種類の幸せではなく、日陰に咲いている花を可愛いな、と思うようなしっとりとした地味な幸せです。

しばらくこの難題に向き合わなきゃいけないのだろうな。恐怖だな(笑)。それでも、今の自分を受け入れながら等身大で生きていくということだけは、諦めないでいたいと思っているところです。

井上敦子

15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。

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