お笑い芸人たちが年に一度、その笑いの実力を競い合う『M-1グランプリ』。その舞台では、毎年記憶に残るドラマが生まれます。1本目のネタは大成功したものの、「2本目のネタ」で大きな波乱を巻き起こしたコンビは少なくありません。
2本目のネタでコケて『M-1グランプリ』の優勝を逃したお笑いコンビといえば?
さてここでクイズです。
『M-1グランプリ2009』で1本目のネタで島田紳助さんから史上初の“100点”をもらうも、2本目で失速し、惜しくも優勝を逃したお笑いコンビとは一体誰でしょうか?
ヒント…
① 1本目のネタ「鳥人」で高得点を出したコンビ
② 2010年のM-1グランプリで優勝
下ネタと捉えられてしまい…「紳助さんの顔が怒っているのを見た」
答えは、お笑いコンビ・笑い飯です。
このエピソードは、2024年3月14日放送の『アメトーーク!』で、お笑いコンビ「ナイツ」の塙宣之さんが語ったものです。独特な掛け合いと斬新なボケで人気を博した笑い飯は、『M-1グランプリ』の常連として知られています。2002年から9年連続で決勝進出を果たした「M-1の申し子」ともいえる存在です。
2009年のM-1決勝、笑い飯は1本目に「鳥人」のネタを披露。哲夫さんが半分人間、半分鳥という奇抜な設定のキャラクターを演じ、西田幸治さんがテンポよくツッコミを入れる構成で、観客も審査員も爆笑の渦に巻き込みました。
このネタに対して、当時の審査員長だった島田紳助さんは「M-1史上初」の100点を付けました。これにより、笑い飯は668点という高得点を記録し、優勝への大きな期待が寄せられました。
しかし、最終決戦で披露した「ラグビー」のネタが波乱を呼びました。このネタはスポーツの試合における動作や状況をコミカルに表現するものでしたが、中でも「チンポジ」(男性特有の体のポジションに関するくだり)が登場する内容に、審査員たちの評価が大きく割れました。
哲夫さんは「ネタ自体はスポーツに関するもの」と語りましたが、その内容が下ネタと捉えられてしまい、審査員たちの評価が伸び悩む結果に。
最終的には審査員全員がパンクブーブーに票を入れ、笑い飯は優勝を逃してしまいました。この結果発表の際、哲夫さんはずっと島田紳助さんの表情を見ていたそうです。「間違いなくパンクブーブーや」という表情をしていたと振り返り、当時の緊張感を語りました。
一方、西田さんも「『チンポジ』の部分で紳助さんの顔が怒っているのを見た」と、笑いを交えながら当時の舞台裏を明かしました。
エピソードを知るとより好きになるかも
『M-1グランプリ2009』は笑い飯にとって記憶に残る大会となりました。1本目のネタで高得点を叩き出したものの、2本目で失速するという展開は、笑い飯が積み上げてきたM-1の歴史をさらに象徴的なものにしました。
翌年2010年には悲願の優勝を果たした笑い飯。2009年の悔しさがあったからこそ、翌年の快挙につながったのかもしれません。このエピソードは、挑戦を続ける大切さを教えてくれる一幕と言えるでしょう。