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【プロが解説】「もしやってたら要注意!」部屋が片付かない人の『NG習慣』 とは?!

  • 2024.12.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

仕事で忙しい毎日…ちょっと放って置いたら、「あれ?いつの間にか部屋の中が散らかっている…」なんて経験をしたことのある方も多いでしょう。タイミングを見て片付けようとしたけれど、いつまで経っても整理整頓できないと、悩んでいる人もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、“日本唯一のインテリアソムリエ(R)空間をデザイン&スタイリングするインテリアデザイナー”としてご活躍されている鈴木 晴江さんに取材!「部屋が片付かない人にありがちなNG習慣」を教えていただきました。

部屋が片付かない人にありがち… “NG習慣”とは?

部屋が片付かない原因として、どのような「習慣」がよく見られのでしょうか。もしかしたら、陥りがちな思考パターンや、見直すべきポイントなどがあるのかもしれません。

鈴木さんによると、部屋の片付けは、大きく「『動』と『静』の2つの領域」に分けられるそうです。

1つ目の「動」領域は、日常生活のルーティン的なことを指します。
例えば、基本的な日常生活の中においては、食事なら作る、食べる、片付ける(調理用具や食器を洗う・しまう)
洗濯なら干す(乾燥)、片付ける(たたむ・しまう)。これらのように、日常生活で繰り返される家事的で行動的な片付けを指しています。

鈴木さんによると、2つめの「静」領域は、住空間そのもののエリア的な、大きくは模様替え・収納計画・その他年末の大掃除で項目にあがるような、空間的で視覚や感覚的な片付けを指すそうです。

両者を感覚的に捉えると、「『動』領域は日々小さなサイクルでほぼ定期的に繰り返され、『静』領域は比較的大きなサイクルの中で定期的・または不定期(ご家庭の頻度)なトピックスとなります」と語る鈴木さん。
実は、部屋が片付かない人は、これらを上手く認識できていない傾向が見られるそうです。

鈴木さん曰く、「多くの場合は、この2領域を意識せずに、漠然と片付けなきゃ!と感じてしまうと、どこから手をつけたらいいのか、混乱してしまう場合もあります」とのこと。そのため、「まずはこの2領域を意識して、別々の軸でそれぞれに片付けていく領域の分離を意識してみましょう」とアドバイスしてくださりました。

片付けが苦手な人は必見! “長く続けられる整理整頓”の方法とは?!

続いて鈴木さんは、片付けや整理整頓が苦手な人でも無理なく続けられる、効果的な整理整頓の方法や工夫を教えてくれました。

鈴木さんははじめに、「上記の2領域では、実は、片付けの到達目標が違っています」と指摘します。
その上で、「『動』領域の片付けの到達目標は『元に戻すこと』。つまり、一旦元の状態にリセットすれば良いのです」と鈴木さん。

具体的な改善策としては、「ついやっていまいがちな『っぱなし』な途中経過を、少しずつ減らしていきます」とのこと。例えば、「食事が◯◯終わったら、テーブルの上・キッチン周りまでを毎回リセットすることまでをルーティン化」させるとよいそうです。

もしかしたら、「え、簡単じゃない?」と思われた方もいらっしゃると思います。しかし、その油断は少し危険かもしれません。

鈴木さんによると、「一見当たり前のことの様ですが、意外と日常に中では、どこかに『ぱなし』が潜んでしまいがち」なのだそう。そこで、「『片付け』と力まずに、日常の『歯磨き』くらいに流れ」を作るとよいのだとか。

ほかにも、「『っぱなし』防止には、物のアドレス化は有効です」と鈴木さん。
これらを継続することで、「そのルーティーンでいつも稼働しているものが、あなたや家族にとっての日常で必要なもの。その流れに参加していないものは、究極は『無くても日常的には困らないもの』とふるい分けも見えてきたりします」と鈴木さんは仰っています。

一方で、鈴木さんよると、「動」領域と異なり「静」領域の片付けには、正解がないのだそう。
だからこそ、「そこには『自分の理想』をセッテイング」することが重要。「その空間でどのように過ごしたいか?」を、明確なビジョンの可視化のためにお気に入り画像をピックアップして、小さな物から徐々に揃えていきましょう。イメージ的には、「とりあえず」を最小限にし、お気に入りだけをコレクションしていくのがおすすめ

せっかく家具を揃えたのに、部屋がごちゃごちゃ… 原因と対策は?!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

お片付けをするために、「収納グッズや家具を揃えたのに、かえって部屋が散らかってしまった…」というご経験をされたことのある方もいらっしゃるかもしれません。モチベーションがあるにもかかわらず、どうしてこのような結果になってしまうのでしょうか?ありがちな失敗例や、その改善ポイントについて、具体例を交えて教えていただきました。

鈴木さんによると、「『大きなものは最後に買う』のが実はおすすめ」なんだとか。
例えば「お引越しする場合に、リビングで最初に考える家具は?と言うと、『ソファ』と回答される方が多いです」と鈴木さん。たしかに、一人暮らしでもパートナーや子どもたち、複数人と暮らしても、ソファはあって困るものではないですよね。

しかし、実際にはソファに座らずに、フロアに座ってソファに寄りかかっている?!などと言う話も少なくありません。そうなると、ソファはサイズが大きいため、室内を圧迫する要因になってしまうかもしれません…。

鈴木さん曰く、「限られた空間では、ソファエリアとダイニングを分けないで、カフェの様なダイニングソファという選択肢もあるかもしれません」とのこと。しかし、お引越し直後でその判断をすることは難しいですよね。

そのため、鈴木さんは「それらは、実際にそこで過ごしてみて、見えてくる体験する景色の中で、必要アイテムが分かってくるのです。それはシンプルに、ソファのデザインを考える場合も大きなポイントになってきます」と説明しています。

お引越しと同時に家具を新調したいという方も多いはず。しかし、鈴木さんは「一新したいお気持ちもわかりますが、一旦今あるソファを使ってみて『もっとこういうデザインだとこの空間でこんなふうに過ごせる!』と明確化してきてから、理想のソファをお迎えしてください」と注意を促しています。なるほど!だから「大きなものは最後に買う」のが正解なのです。

また、家具だけでなく「それは収納グッズも同じです」と鈴木さん。現時点では、あまりピンと来ていない方も多いかもしれません。しかし、鈴木さんの説明を聞けば「なるほど…!」と頷いてしまうはずです。

鈴木さんによると、「先に箱や仕切りを買ってしまってそこに合わせて収めようとすると、入り切らなかったり、ちょっと隙間が残ってしまったり」などの問題が生じてしまうそう。たしかに、お店で購入した収納グッズは、私たちがしまいたいもののために作られているわけではありませんよね。

そのため、「逆です!入れたい物と場所を決めてから、必要な収納アイテムを買い足していきます」と鈴木さん。この方法なら、せっかく購入した収納グッズに物が入り切らない…なんて問題も回避できそうですね!ちなみに、鈴木さんは「最近は、サイズを入れると適した収納グッズがリストアップされるアプリなどもあります」というアドバイスもくださりました。

これであなたもお片付けの達人に!?

今回は、インテリア心理に精通している鈴木晴江さんに「部屋が片付かない人にありがちなNG習慣」を教えていただきました。今まで部屋の中が散らかり放題だった方にとって、今回の情報は目から鱗が落ちてしまうものばかりだったかもしれませんね。

実践することで、みなさんもお片付けの達人になれるかもしれませんよ!


監修:ネクストイノベーション株式会社 鈴木 晴江さん
” 日本唯一のインテリアソムリエ®空間をデザイン&スタイリングするインテリアデザイナー ”