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『させていただく』は間違っている?! 知らなきゃ恥ずかしい【正しい使い方】とは?

  • 2024.11.23
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出典:photoAC(※写真はイメージです)

日常的に使うには問題ない用語でも、ビジネス上では間違っているという言葉があります。
特に、敬語のなかでも「させていただく」は誤用が多く、使い方に注意が必要な言葉です。

頻繁に耳にする言葉のため、「正しい敬語じゃないの?」と思われた方もいらっしゃるかと思います。非常に丁寧な言い方にも聞こえますが、使い方を間違えることでマナーがない人だと思われる可能性がある言葉です。

今回は、「させていただく」の正しい使い方と適切な言い換えについてご紹介します。しっかりと覚えておくと安心ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

1.「させていただく」使い方に要注意!

「させていただく」は、「させてもらう」の謙譲語です。
丁寧な表現であり正しい敬語ですが、間違った表現で多用をしてしまう人が多く見受けられるため、違和感を感じてしまう場合があります。使い方に注意が必要な言葉と覚えておきましょう。

文化庁の敬語指針では、相手や第三者の許可を得た状態で自分が恩恵を受ける場合にのみ用いることが正しいとしています。

【「させていただく」の使用条件2つ】

  1. 相手の許可を受けているかどうか
  2. 恩恵を受けるのかどうか

2つの条件を満たしているかどうかが基準になるため、正しい使い方をしっかりマスターしましょう。

2.正しい使い方

正しい使い方の例を見ていきましょう。

  1. 「スケジュールを変更させていただきます」という表現は、正解です。
    スケジュールを変更するには相手の許可が必要であり、変更したいのが自分の場合、恩恵を受けるという意味が含まれているため、正解の使いかたです。

  2. 「早退させていただけますか」という表現は、正解です。
    早退の「許可」を得ることで、自分が「恩恵」を受けます。相手の許可を得て行動し、相手への敬意を示せます。
    「早退させていただけないでしょうか」「昨日は早退させていただき、ありがとうございました」など、といった表現も正しい使い方です。

3.言い換え表現

誤用を避けるためにも、言い換え表現を覚えておくととても便利です。
特に相手の許可が必要でない場合「させていただく」は、「します」「いたします」などに言い換えられると覚えておきましょう。

  1. 「失礼させていただきます」→「失礼いたします」
  2. 「私がここの進行を務めさせていただきます」→「私がここの進行を務めます」
  3. 「新商品について説明させていただきます」→「新商品について説明いたします」

相手にどう伝わるかという思いやりのある心くばり

正しい敬語を話し、失礼のないよう注意をしたいですよね。
伝え方によっては思わぬ不快感を与えてしまいかねないのが言葉の難しさです。正しい言葉を使おうという気持ちよりも一番大切なのは、相手にどう伝わるかという思いやりのある心くばりです。

ぜひ、今回の記事を参考に正しい使い方を意識し、適切な表現で話してみてくださいね。



ライター:能美黎子(のうみれいこ/ @reikonohmi
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行っている。