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銃弾の跡、穏やかな街並み。ふとした瞬間に思い出すブダペストの情景

  • 2024.11.5

大学生の時、友達の海外に住む親戚の家に遊びに行かせてもらったことがある。

ヨーロッパにあるが、海外旅行先として思い浮かべる国としてはあまりメジャーではない。
実際に社会人になってから何人か訪れたことがある人を見つけたが、皆海外旅行好きの人ばかりであった。そして彼らは皆口を揃えて美しかったと言った。

このきっかけがなければ行かなかったであろう場所、それはハンガリーのブダペストだ。

◎ ◎

あまり国のことについては下調べをせずに行ったのだが、銃弾の跡が生々しく残る首都の壁は鮮明に覚えており、歴史を学んで来るべきだったと悔しくなった。

ブダペストは水が豊かで、川下りを行った。ナイトクルーズだ。

ナイトクルーズを経験したことで、昼と夜とでは全く見せる表情の違う街だという感想を持った。建物がライトアップされている観光地にはこれまでも行ったことがあるが、川下りを夜に行ったことは初めてで、川の上から見るライトアップされた建物はとても幻想的だった。

どこか懐かしい雰囲気漂う穏やかな街の雰囲気に心が癒された。
昼と夜で町の雰囲気が違うと思ったが、川の向こう側から見る景色とこっちから見る景色だけでも全く違う表情を見ることができた。

◎ ◎

また物価がそれほど高くないと聞いて、実際ハンガリーでは大きなパンが300円くらいで買えた。
乗り継ぎの空港で飲んだ紅茶が1000円ぐらいしたことで、その物価の差に驚いた。
有名なドイツから輸入しているコーヒーも安く買えるかと思って、喜び勇んでスーパーに行ったが、ほぼドイツと同じ値段だった。
代わりに少し高かったが、名産の蜂蜜を買った。

友達の親戚の現地の友人とも一緒に観光に行く機会があり、頑張って英語で会話したのがいい思い出だ。
もちろん現地の友人は ブダペストに住んでいるので改めて観光する理由はないはずであるが、日本から来た私たちに付き合って、有名な観光地を一緒に巡り、カメラ係になってくれ、それから地元の人が利用するお店でのディナーまで連れて行ってくれた。
友達の親戚がいい人だから、私たちに優しくしてくれるのだろうと思った。
加えて現地の友人がとてもいい人なのだろうと思った。

◎ ◎

素朴な味わいのパプリカのスープや美味しいチョコレートケーキ、自家製のサラミ……。
数日間しか滞在してないのに思い出に残ってる食べ物が多すぎる。

ふとした瞬間にあの時ブダペストで見た情景が思い出され、自然と自分が受けた幸運と友達の親戚への感謝の念が湧いてくる。
何よりも親戚である友達だけでなく、友達の友達である私までも快く迎え入れてくれたこと、また現地でのお世話をしてもらったことは、何度お礼を言っても足りない。

◎ ◎

乗り継ぎも必要で、英語も完璧には通じない国だけれども、すぐにでもまた行きたいと思ってしまう。そんな不思議な魅力がある国だ。
あの時買えなかったバッグがあるので、ぜひまた訪れたい。
素敵な人柄の友達の親戚や現地の友人にもまた会いたい。

■高山葵衣のプロフィール
在宅勤務メインのアラサーOL。 お家時間と心を充実させるべく、ていねいな暮らしを目指している。 好きなものは北欧雑貨とからあげ。

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