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グルマン温故知新:渋谷〈Ciel Pizza〉フレンチシェフが考えた日本のピザの現在地

  • 2024.11.11
シエルピザ

Ciel Pizza(渋谷)

フレンチシェフが考えた日本のピザの現在地

「ピザは今や日本の国民食。ならばナポリ風とかではない、独自の形があっていい」と、渋谷〈ラチュレ〉の室田拓人シェフ。ハンターシェフとしてジビエ料理で鳴らすゴリゴリのフランス料理人だが、日本人の舌に合うピザを作るべく立ち上がった。

フランス料理でもパイをはじめ小麦粉の生地は重要で、室田シェフの得意分野でもある。「日本らしさ」を追求し、国産小麦に米粉を配合した生地を完成させた。

シエルピザ
店の名を冠したシグニチャー。イノシシのサルシッチャも鹿のサラミもトマトソースも自家製。千葉県大多喜町〈チーズ工房 千〉のモッツァレラをたっぷり、千葉県流山市の自社農園の万願寺唐辛子をピーマンの代わりに。薪窯ではなくあえてガス窯で、粉の香り、風味を生かした焼き上がりに。2,500円。
鴨肉のパテ ド カンパーニュ
〈ラチュレ〉と同じ、京都〈七谷鴨 弥栄〉の鴨肉を2週間熟成させたものを使い、〈Ciel Pizza〉のための特別レシピで仕込む。ピザのお供・ビールに合うよう肉の挽きが粗めで、噛み応えがある。1,500円。
秋刀魚と伊勢トマト
「麺文化も日本の食を語るのに欠かせない」と、メニューにパスタをプラス。岡山〈冨士麺ず工房〉の生パスタ(ロング)で常時5、6種を用意。写真はサンマの身とワタ、トマト、九条ネギのパスタ。1,550円。

「炊きたてのご飯の甘味、焼いた餅の香ばしさがある」生地を彩るトッピングは、ジビエで仕込むシャルキュトリや、国産チーズ、自社農園の野菜など〈ラチュレ〉でもスタメンの食材だ。米粉やジビエの活用は食品ロス削減や害獣駆除など、日本の農と食の現場が抱える問題解決にも繋がる。

レストランの技と食材で作るおいしさを幅広い層に、という思いも。「ピザ1枚から、気軽にどうぞ」と、フードコートに出店する選択にも心意気を感じる。

Ciel Pizzaシェフの永冨太志
店を任された永冨太志さんは、数々のナポリピッツァの店で腕を磨いた職人。
Ciel Pizzaの店内
オーダーはカウンターでも、テーブルでも。

Information

Ciel Pizza

〈シエル・ピザ〉

住所:東京都渋谷区桜丘町1-4 Shibuya Sakura Stage SHIBUYA SIDE 4F
TEL:050-5594-2419
営:11時~14時30分LO、17時~22時30分LO(土・日・祝11時~22時LO)
休:木曜

JRほか渋谷駅直結。2024年7月25日オープン。テイクアウトあり。予約不可。平日ランチはSサイズのピザとサラダ、ドリンク付きのセットが1,450円~。デザートは2種650円~。フードコート内にあり、隣の〈SHIBUYA BREWERY〉のビールをはじめ、他の店の料理、ドリンクとも一緒に楽しめる。グラスワイン4種1,200円~、日本酒2種900円~。アラカルトのみ、ピザ7種1,700円~、サイドディッシュ4種500円~。130席(フードコート内)。

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