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【WEST.小瀧 望】ミュージカルで日本版ブラピを演じる「死神として、プリンスとして生きる2日間の休暇を楽しんでほしい」【インタビュー】

  • 2024.11.4

WEST.の小瀧 望さんの最新作は、ミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』。人間の姿を借りて下界に降りてくる死神という難役を演じる小瀧さんに役作りや見どころをインタビュー。

歌で感情を伝える魅力があるミュージカルに再び挑む

小瀧さんにとって、ミュージカルは2023年1月上演の『ザ・ビューティフル・ゲーム』に続いて2作目となる。

「『DEATH TAKES A HOLIDAY』のお話をいただいた時、映画版がブラッド・ピット主演の『ジョー・ブラックをよろしく』だと聞いて、僕はこの作品が静かで美しい物語で好きだったので、うれしかったです。ブラピと同じ役に挑めるのか、とややミーハー的な気持ちもありましたし、プレッシャーを感じつつもわくわくしました。ミュージカルは一度挑戦して、歌で伝える不思議な魅力を感じました。歌うことによって、より悲しく感じたり、より愛おしく感じたり、よりその人が可愛らしく見えたり。ロマンチックですし、歌で伝えることのよさを感じています」

舞台は1920年代の北イタリア。死神が休暇を取り、人間界に現れるというファンタジーを通し、愛と死を繊細に描く物語だ。

「死神という役と物語の背景が難しいです。この世が時を刻んで以来、死神が休暇を取って、その2日間を描く物語なのですが、時を刻んで以来っていつからだろうって思うし(笑)、死神という存在自体、僕にはなじみがなくて。第一次世界大戦やスペイン風邪などで多くの人が亡くなって、死神が疲れ果てたという休暇を取る動機もですし、一つ一つ想像して、膨らませながら立ち上げていく作業をしています。死神がロシアのイケメンな王子様の体を借りて過ごす休暇は、一体どれほどの楽しみなのか。想像するのは、難しくも刺激的でもあります」

難しいけど、自然と立ち向かっていきたくなる楽曲の数々

楽曲も多く、しかもクラシカルな歌唱方法であるため、WEST.のライブが続く中でのレッスンは切り替えが大変だが、楽しんでもいるという。

「死神一人で歌ったり、誰かと一緒にハッピーな歌を歌ったり、人間と死神の狭間という気持ちで歌ったり、1曲1曲たっぷり歌いますし、シリアスからコメディまで曲の幅が広い感じがします。歌も難しいですが、歌っていて楽しいですし、自然と立ち向かっていきたくなるような魅力があります」

21年に舞台『エレファント・マン』での演技が評価され、読売演劇大賞で杉村春子賞を受賞している実力派。難役であるほど、どんな演技を見せてくれるのか楽しみだ。

「クラシカルで美しいラブコメディになると思います。生きるとは、死とは何か。楽しさとか、愛とは何か。死神にとって不思議なことだらけなんですよね。人間は殺し合うのに、なぜまだ死にたくないと言うのか。なぜ見つめ合って喧嘩しだす人もいれば、キスする人もいるのか。死神が、人間とは一体何か学んでいく物語です。僕が死神として、プリンスのサーキとしていろんな表情を見せながら生きる2日間の休暇を楽しんでもらえたらうれしいです」


Information
ミュージカル『DEATH TAKES A HOLIDAY』
舞台は2011年にオフ・ブロードウェイで初演、日本では23年に宝塚歌劇団月組で上演。演出は宝塚版に続き、生田大和が手掛ける。9月28日~10月20日東急シアターオーブ、11月5日~16日梅田芸術劇場メインホールにて上演。

Photograph=Chihiro Tagata Styling=Yuya Murata〈SMB International.〉 Hair&Make-up=Yuka Inoue Text=Miku Sugishima

※InRed2024年10月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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