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サブスク代などの“新固定費”の目安は毎月の収入の5%! 見直しポイントをチェック

  • 2024.11.3

毎月、一定額で必ず出ていく固定費は1年に1度の見直しは必須。2025年を迎えるその前に、いま一度自分の固定費を洗い出すべし。 必ず支払う固定費を、改めて見直そう お金の「見える化」によって「自分のお金の使い方の“癖”に気づけることは大きい」とファイナンシャルプランナーの高山一恵さん。データを蓄積していけば、前月比や昨年比で分析ができるため、“今月は気をつけよう”という抑制効果がより効きやすいのは、確かにその通り。 「それだけではありません。通勤時に乗り換える駅のエキナカショップに立ち寄る癖があるなど、自分の消費行動まで把握できるわけです。通勤ルートを変えるだけでもロストマネーは防げるんですよ」 “無意識”とは…恐るべし! でも、いわゆる固定費の中でも特に出費が大きい家賃、光熱費、通信費、保険料など、個人の癖に関係ない費目もある。 「なかなか毎月、毎年といった短期間では見直さないからこそ、放置したままの人が多いのが固定費。なかには5年、10年、見直していない人もいるでしょう。でも、自分のライフスタイルを振り返ってみて、5年前、10年前と何も変わっていない人はいるでしょうか? リモートワーク中心へと変わっているなら、家賃の低い郊外に引っ越せるかもしれない。通話する機会が格段に減ったなら、スマホの料金プランを大幅に下げられるかもしれない。特にここ数年は“新固定費”と呼ばれるサブスクなどの費目も加わっているので、定期的な見直しは必須です」 “新固定費”の目安は毎月の収入の5%! 動画配信や暮らしに潤いを与える花の定期便など、サブスクによるサービスが一気に浸透したのはコロナ禍のこと。 「当時は外でお金を使うこともなく、それらに楽しみを見出していた人も多かったですよね。でも今はどうでしょうか? ライフスタイルが変わったのに、一度も見直すことなくサービスを継続したままだったら、それは大きなロストマネーかもしれません」 新固定費の多くは、一度その利便性を味わうと、なかなか見直しに着手できない費目も多く、つい後回しにしてしまいがち。 「毎月3000円節約できれば10年間で36万円。投資で年間約3万円の利益を得ようと思っても、そうはうまくいきません。毎月の手取りに対して5%を目安に、それ以上は見直し対象として一度精査してみましょう」 1、四大固定費を見直す ライフスタイルと照らし合わせた“換え活”を 【光熱費】最新家電に換えるだけで効果あり。 環境省が運営するウェブサイト「デコ活」によれば、401~450Lの10年前の冷蔵庫と最新冷蔵庫を比較すると約35~42%も電気代がお得に。 「購入年や定格内容積を入力すると最新の省エネ製品との買い替え比較ができるので、チェックを」 【保険料】医療トレンドも時代とともに変わる。 「自動更新のまま10年以上換えていない」という場合、保障内容が今の医療トレンドと合っていない可能性大。 「長期の入院保障よりもがんの診断で一時金100万円支給など、保険にもトレンドがあるということをお忘れなく」 【家賃】ダメ元でもまずは聞いてみる。 建物は時とともに老朽化していくもの。であれば、家賃は年々下がってもおかしくない。 「駅近や築浅でない限り、更新ごとにまずは交渉を。例えば隣の部屋が3000円安く入居者募集をしていたなら、それを交渉材料にしてみるのも手です」 【通信費】賢く選べば、大幅に節約できる。 通話はLINEをはじめ、無料のプラットフォームが多数。また、通信量を最大限に設定しても格安スマホの方がお得な今、大手キャリアに固執する理由が明確にあるかは精査すべき。 「通信費が月5000円以上という人は即、見直しを」 いくらロストマネーから守るといっても、外食を減らす、買い物を控える、趣味の費用を削る…となると、目を背けて“後回し”にしたくなるのが人の心理。でも、固定費は気持ちに左右されることなく、すぐメスを入れられる費目でもあるという。 「削れなければ仕方がない、と割り切ればいいんです。でもだからといって、放置していいわけでもない。最初から諦めていいものではありません。家賃は交渉する権利が誰にでもあるし、光熱費や通信費、保険はよりベターなもの、より今のライフスタイルにフィットしたものへ“換え活”するくらいの心持ちでOK」 家も携帯キャリアも家電も保険も、気づけば10年以上変わっていない。そんな人こそ、引き下げ&見直しはマストだとも。 「保険は市場の競争も激しく、ネットで加入できるものや女性特有の疾病に強いものなど、種類も金額も今は豊富。通信費も同じで、10年前に比べたら、料金はぐっと下がりましたよね。時代とともに選択肢が増え、引き下げられる可能性があるのに、何もしないというのは、もったいない! 自分で期間を決めて、“見直し癖”をつけましょう」 2、新しい固定費を把握する あなたの新しい固定費はアクティブ? 無意識? チェック。 動画・音楽・マンガ配信サービス月額視聴料 Netflix、YouTube Premium、Spotify、めちゃコミック など。 →値上げ続々。それでも続ける? ここ数年、配信系サービスの値上げがそれも突然発表されるケースが目立つ。「今後も価格を上げるサービスは増えるでしょうから、ニュースは常にチェックを」 有料会員特典費 Amazonプライム、食べログプレミアム、クレジットカード会員費、クックパッド、プレミアムサービス など。 →無料と有料の差額もチリツモ。 多機能を使いこなせないなら、無料会員で十分。「クレカの年会費も、月割りにして項目に加えるとベター。複数枚契約しているなら1枚に絞るのでも◎」 暮らしの潤い 花の定期便、ウォーターサーバー、推し活、ファンクラブ会費、人気インスタグラマーのサブスクリプション など。 →代替がきくか、きかないか、で判断。 他人から見たら無駄な支出でも、本人にとっては“なくては生きていけない”ものだったり。「ここはきっちり予算化して、大幅に超えないよう細心の注意を」 その他 LINEスタンププレミアム、カーシェアサービス、クレジットカードの利用明細印刷代 など。 →意外なところに潜む落とし穴。 たった100円、されど100円。年単位で、それも複数あれば、ロストマネーとしては大きい。「サブスク貧乏に陥る落とし穴は、あちこちにあると思って」 新固定費の難しい点は、それは本当に必要なものなのか? その線引きを自分でジャッジしないとならない点だ。 「ジムやオンライン英会話のレッスン代、オンラインサロンへの会費はアクティブな“自己投資”なのか、それとも惰性で続けているものなのか。お花やお菓子の定期便は心に潤いを与えるためのアクティブな“必要経費”なのか。2か月に一度、近所の花屋やケーキ店で購入するのではダメなのか。新固定費の精査は自問自答を繰り返す作業です」 個人差も大きく、一概に何がダメとはジャッジしづらいが、“毎月必ず出ていくお金”という点では固定費と変わらない。だから「見える化」して「予算化」し、こまめな見直しが必要に。 「実際に書き出すと、想像以上に新固定費がかさんでいたという人、多いです。また、1か月無料で2か月目以降有料というサービスを1か月で解約するつもりが忘れていた、という人も」 利用明細の電子化やサブスク全盛の今、“無意識”や“後回し”を続けると、ロストマネーは雪だるま式にふくらんでいく危険性も。 「契約も決済もスマホひとつで簡単にできるからこそ、無駄だと思ったら即解約する勇気を」 お金を守るために、有益な情報はどこで得る? 日々情報をアップデートし、お得な情報を見逃さずにキャッチしたいけれど、SNSにはさまざまな情報が飛び交い、信頼性のある情報はどこで得ればいいのか。迷ってしまう人も多い。 「SNSで得た情報は鵜呑みにせず、その真偽をいろんな角度から検証し、しっかり確認することが大切です。それが面倒なら、経済新聞や自治体からの発信をチェックするだけでもおすすめ。住んでいる自治体から届く広報誌には、例えば期間限定で自転車を無料引き取りしてくれるサービスだったり、ヨガやピラティスが破格で受講できる講座情報が掲載されていたり、自治体限定で使えるお得なお買い物券の発行を告知していることも。開きもせずにポイ捨ては、有益な情報を捨てているようなもの。まずは試しに読んでみて」 PROFILE高山一恵さんファイナンシャルプランナー。Money&You取締役。Webメディア「FP Cafe」「Mocha」の運営ほか、働く女性のマネーのお悩みを解決、サポート。頼藤太希氏との共著に『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)がある。イラスト・はしゃ 取材、文・一寸木芳枝 anan 2420号(2024年10月30日発売)より

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