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ママだって疲れるし、怒る…藤本美貴が「家庭はいちばん身近な社会」と考える理由【後編】

  • 2024.11.3

ママ世代の新ご意見番、ミキティこと藤本美貴さん。自身の公式YouTubeチャンネル『ハロー! ミキティ/藤本美貴』ではじめた視聴者の人生相談に答える企画が話題となり、今年9月にはポジティブな名言を集めた1冊、『前しか見ない ミキティ語録』(CCCメディアハウス刊)を出版した。インタビュー前編で伺ったのは、夫こそいちばん丁寧に接して、大切にしなきゃいけない存在だという考え方。実際に話を伺っていると、夫である芸人の庄司智春さんも同じように藤本さんのことを大切に想って、丁寧なコミュニケーションをとっている様子が伝わってきた。令和のおしどり夫婦となったふたりは、夫婦喧嘩をすることはないのだろうか。前編【藤本美貴が語る「夫婦円満」の秘訣! 夫に愛されたいなら、まず自分から愛するべき】から続く後編です。

相手を変えるより、自分が変わるほうが早い

「夫婦喧嘩は減ったかな」著書内で、喧嘩はお互いの意見を言い合える機会だから、生まれた場所も年齢も性別も違うふたりが意見のすりあわせのためにする喧嘩はしてもいいと思う、と話していた藤本さん。そんな喧嘩と仲直りの繰り返しから、喧嘩が減ってきたのだろうか。「そうですね。うちの旦那さんって靴下を家のあちこちに脱ぎっぱなしにしちゃう人なんですけど、昔そのことを注意したときに、俺は俺で気になることあるけど、いちいち注意してないんだよって言われたことがあって。まあ、そりゃあ相手は相手で私に思うことはありますよね、そしてきっと我慢していることもあるんだろうなって。そう思ったものの、また別の日に、旦那さんが去ったあとの部屋の電気がつけっぱなしになっていることがあったから、電気ついたままだよ! って注意したんです。そしたら、俺もよく消してるんだけど? って。消えてないって気づいた人が消せばいいじゃん、電気を消す、消さないで喧嘩する必要ある? って言われたんです」夫・庄司さんの冷静な返答に、藤本さんは「確かに」と納得した。

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「なんだか私、靴下警察とか電気警察になって、ひとりでパトロールしてたなあって(笑)。大小関係なく、お互い気になることを言い続けていたら、ずっと喧嘩になってしまうじゃないですか。それに、靴下の脱ぎっぱなしに気がついたら、私はもう絶対に拾ってやるもんか! って思っていたときもあったんですよ。でも、拾わないでいると、そこを通るたびに目について、ものすごいストレスになるんですよね。しかも脱ぎっぱなしにした張本人は気にならないから脱ぎっぱなしにしているわけであって、イライラしているのは私だけ! だからもう、これくらいいっかって思えることは、もう自分でやった方が早いなって考えるようにしました。私が気にしていてもずっと靴下はそこに落ち続けているじゃなでいすか。それを見るたび、いちいち、まだやってない、まだやってないって思うから疲れるわけで。あとは隅にまとめて、喧嘩になりそうにないタイミングがあれば、お風呂に入る時に持っていってね、と伝えてみたりしています」ルールより、自分の心の安定を最優先することにした。「相手を変えるより、自分が変わる方が早いじゃないですか。何度言っても繰り返すこと、そういう小さな習慣の方が直らなくないですか? あーまただ……と、イラっときたときは、陰でチッとか言っておけばいいんですよ(笑)」夫婦間でイライラするたびにぶつけて、喧嘩をするより、楽しい時間が多い方がいいというのが藤本さんの考え。ただ、避けられない喧嘩の原因を解消するための話し合いの時間は大切にしている。「主に子どものことですけど。子どもってどんどん成長していっちゃうから、その都度話しておかないと、あとから『俺もおかしいと思ってたんだ』みたいに言われても嫌だし。これってこうだよね、私はこう思うんだけど、どう思う? こういう方向でいいよね、っていう考えのすり合わせは家族である以上避けることができないから、疲れていても面倒でも、その都度話し合うようにしています。後々同じ問題が起きる方が面倒くさいじゃないですか。あと、私のせいにされても嫌だし(笑)。喧嘩って、なんで言わなかったの、から始まることが多くないですか?」

家庭はいちばん身近な社会

藤本さんは家庭を「いちばん身近な社会で、修行の場」だと考えているそう。現在、長男は中学1年生、長女は小学校3年生で次女が4歳になった。「子どもたちには、どこに行っても、どんな状況でも対応できるように、空気が読める人になって欲しいんです。子どもに空気を読ませるのってどうなの、子どもは子どもらしくいればいいという意見も聞くけれど、いや、私は子どもだって絶対空気読めたほうが楽じゃんって思います。社会に出たら、上司の口調や表情を読んで、話しかけるタイミングを考えなきゃいけないんだから。子どものうちでも例えば親に買って欲しいものがあるとき、これ買って! って、いいタイミングで言えるか言えないかで絶対結果って変わってくるじゃないですか。親だって機嫌がいい日があれば、悪いときもありますよね」藤本さんは子どもの前だからと機嫌の悪さを隠さない。夫婦喧嘩も、「なぜ喧嘩をしているか」「子どもたちが原因ではない」ことを説明したうえで「今、私は怒ってるの」と伝えるそう。「“母親だから”って、常に機嫌良くいるのって気持ち悪くないですか? にこにこロボットじゃないんだから。普通に疲れてるときは、疲れてるって言えばいい。子どもってどうでもいい話を聞かせ続けてきたりするじゃないですか、それがしんどい時は、ママは今疲れているから聞けない、って言いますよ」母親だって人間。藤本さんは、「ママらしく」「ママだから」という発想をしない。「私はただ、子育てをしているだけで。結婚して、子どもが産まれたから、私がやらなきゃ誰がやるんだって思って子育てしてます。あんなママになりたい、良いママでいなきゃ、こんな奥さんでいようみたいな発想は全然なくて、私は子どもより先に生まれて長く生きてるから教えてあげよう、あとは、人として駄目なことは駄目じゃん? って感じで接しているだけ。良いママも良い奥さんも、人それぞれの形があると思うから、私は何も目標とせずに自分の家庭のベストを尽くしています」そんな発言の潔さが、藤本さんの魅力のひとつ。そして、潔く的確でありつつ、人生相談の回答は明るく愛があるから、前向きに進めるよう背中を押してくれる。著書『前しか見ない。ミキティ語録』(CCCメディアハウス刊)では、そんな夫婦や子育ての話以外にも、恋愛や仕事、人生論まで答えています。

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藤本美貴(ふじもと・みき)1985年、北海道生まれ。歌手、タレント。2002年3月ソロデビュー後、「モーニング娘。」6期メンバーとして在籍。2009年に庄司智春さんと結婚。仕事に励み、3児のママとして家事や育児に奮闘中。YouTube『ハロー!ミキティ』の人生相談が大人気。

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