1. トップ
  2. スキンケア
  3. 米皮膚科医が解説! 顔ヨガにはメリットがいっぱい

米皮膚科医が解説! 顔ヨガにはメリットがいっぱい

  • 2024.12.30

今や美容整形や美肌治療が身近になり、どんな肌の悩みでさえすぐに解決策が見つかる時代になった。小ジワにはボトックスやフィラー。たるみには肌を引き締めるレーザー治療が有効かもしれない。こんなふうに、選択肢は無限にある。けれど、自分で手軽にできて、クレジットカードにも優しい解決策を探している人には、高額な施術を受ける代わりに今注目を集めているとっておきのエクササイズがあるという。

それが、フェイシャルヨガ、つまり「顔ヨガ」なんだとか。

顔ヨガは、滑らかで引き締まった肌を手に入れ、スッキリとしたフェイスラインを目指すために多くの人が取り入れているフェイシャルエクササイズ。でも、本当に効果はあるの? この疑問にお答えするために、アメリカ版ウィメンズヘルスは専門家に話を聞いてみた。顔ヨガのメリットって何? どんなエクササイズがあるの? 顔ヨガに関する究極のガイドラインをアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

顔ヨガとは?

顔ヨガとは、顔の筋肉を特定の動きで刺激し、肌を引き締めるための一連の「フェイシャルマッサージエクササイズ」のこと。「ミューイングなど、他の引き締めエクササイズと同様に顔の筋肉を伸ばしたり緩めたりして顔の見た目を全体的に改善し、シワの目立ちを和らげ、肌の弾力を上げることを目的としています」と話すのは、ニューヨークにあるMDCS皮膚科の認定皮膚科医、マリサ・ガーシック医学博士。

顔ヨガは、実際のヨガのポーズをもとにしている。。ヨガを実践している人なら誰もが知っているように、顔の動きや表情は儀式的なポーズ(ムドラー)や瞑想において重要な役割を果たしている。「例えば、『ライオンの呼吸』では、大きく口を開けて、できるだけ舌を顎の方に長く突き出して、息を吐き出すことが求められます。これにより、顔や喉の筋肉を伸ばし、緊張を緩めることができるのです」と説明するのは、「Holistic Allergy & Immunology Clinic」の所長であり、認定ヨガインストラクターのアトゥーサ・クーロシュ医学博士。

最近の美容トレンドと同様に、顔ヨガはソーシャルメディアで話題になり、コストをかけない美容整形の代替手段として今人気が高まっているんだそう。「高額な手術や治療に頼らず、より若々しい見た目を実現するために設計されたエクササイズなんですよ」とガーシック医学医師。

最良の結果を得るには、顔ヨガを週に3〜5回、約20分間行うのが理想的。年齢に関係なく、誰もがスキンケアルーティンに取り入れることはできるけれど、ガーシック医学博士いわく、特に恩恵を得られるのは20代後半から30代前半の方。なぜなら、この時期は老化の初期サインが現れやすいから。若い時期から始めると、なおのこと多くの利点を得ることができるそう。

フェイシャルヨガのメリット

ガーシック医学博士は、このエクササイズを他のヨガのストレッチに例え、さまざまなポーズやマッサージを通じて顔の筋肉を動かすのに役立つと説明している。この効果を裏付けるにはさらなる研究が必要ではあるが、顔ヨガの効果を示すデータはすでにいくつか存在している。例えば、下記のようなこと。

小ジワが目立たなくなる

ハーバード大学の准教授、シャディ・クーロシュ医学博士によると、顔ヨガは顔の筋肉をある程度リラックスさせることから、表情ジワができるのを最小限に抑えられるという。筋肉の緊張やトーンの変化が、小ジワにつながるしかめっ面や眉間にシワを寄せる原因となるため、そうした部分をストレッチすることにより、表情の変化によって生まれる小ジワを目立たなくすることができるのだとか。

むくみが減る

リンパの流れを促すマッサージは血液の流れを良くし、体内から毒素を排出して組織の修復をサポートするため、クーロシュ医学博士いわく、顔ヨガでもむくみを減少できる可能性がある。「これによって、顔がよりリラックスした表情になり、若々しい印象をもたらしてくれるでしょう」

肌が引き締まる

2018年の研究では、40歳から64歳の16人の患者が8週間にわたってフェイシャルエクササイズを週に3〜4回実施した結果、上頬と下頬のふっくら感が増したことが示されている。顔のマッサージは血行を促進し、筋肉の緊張を改善することで知られているため、ガーシック医学博士いわく、顔ヨガの実践によって肌の弾力性が向上し、引き締まった印象を得ることができるはず。

顔の歪みを改善する

研究によると、顔ヨガを継続的に行うことで、顔の左右対称性が改善されることが示されている。ただし、これについてはさらなる研究が必要とのこと。

肌が明るくなる

ガーシック医学博士によると、顔ヨガにはリフトアップ効果があり、小ジワが目立ちにくくなることで、肌のくすみが改善される可能性がある。「筋肉の活動を刺激して血行を良くする顔ヨガは、透明感のある肌を作るのにも役立つでしょう」

顔ヨガには特にデメリットはないものの、心に留めておくべきことがいくつかある。ストレッチをする際は、特定の部位に力を入れ過ぎないよう慎重に行うようにしよう。肌を引っ張り過ぎてしまう恐れがあるから。また、顔ヨガで成果を出すためには、継続的な努力が必要であることを念頭に置いておくように。

自宅ですぐに実践できる、顔ヨガエクササイズ!

顔ヨガにはたくさんの種類があり、インストラクターによって異なる名前が付けられていることも。特定の部位(額や顎のラインなど)にフォーカスしているものや、特定の悩み(目尻の小ジワなど)に対処するものもある。そこで今回は、顔ヨガのエキスパート、ダニエル・コリンズ氏の動画による最も人気なエクササイズを厳選してご紹介!

おでこのマッサージ

両手を握りこぶしにし、額の中央に置いたら、外側に向かってこぶしを滑らせる。手を離し、額の中央に拳を戻して同じ動きを繰り返す。額の肌が滑らかになるようなイメージでマッサージを続けよう。コリンズ氏は、お気に入りの美容液(できればオイルベースのもの)を使うように勧めている。滑りが良くなり、深いマッサージ効果が得られるそう。このマッサージは筋肉の緊張を和らげ、血行を促進するので、 おでこの肌ツヤアップも期待できるとか。さらに筋肉をリラックスさせるので、眉間にシワを寄せすぎることがなくなり、小ジワができにくくなるというメリットもあるみたい。次は、片手の人差し指でフック状の形を作り、眉間から額の上部の間を上下に動かしてマッサージしよう。

アイタッピング

両手の人差し指で、目の周りを円形を描くように軽くポンポンたたく。この軽いリンパドレナージュのような動きが、むくみやクマを最小限に抑えてくれるそう。

指圧

晴明(目頭と鼻の付け根の間の凹み)を両手の人差し指で優しく指圧する。次に、指を下まぶたのカーブに沿って目尻までそっと動かし、指の腹で優しく圧をかける。この動きを何度か繰り返して。

頬を空気で膨らませ、片方の手で口を塞ぎ、もう片方の手で片側の頬を上下に軽くポンポンとたたく。反対側の頬も同様に。呼吸は始終鼻から行うこと。

耳マッサージ

両手の指2本と親指で顎をつまむ。顎のラインに沿って、耳の下までちょんちょんとつまみながら、手を左右に動かしていく。耳の下まで来たら、今度は人差し指で耳の下を優しく長めに指圧する。次に、耳の下から手を離し、頭をゆっくりと片側に傾け、口の中で舌を上下に20回動かす。反対側でも同様に。仕上げに、首から鎖骨にかけて両手で優しく撫でて、軽くリンパの流れを促しておこう。

だが、本気で肌を引き締めたいなら、顔ヨガだけでは奇跡的な効果は期待できないと専門家たちは口を揃えて忠告している。これらのエクササイズは、ボトックス、ダクシファイ、ゼオミンといった神経調整剤の注射やフィラー注射と、レーザーやラジオ波、超音波などのエネルギー治療を組み合わせることで、最大の効果を得ることができるのだそう。「認定皮膚科医によるこれらの治療に加え、顔のマッサージやエクササイズ、そして低GIの食事を組み合わせることで、最良の結果を得ることができるでしょう」とクーロッシュ医学博士。

※この記事はアメリカ版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Audrey Noble Translation : Yukie Kawabata

元記事で読む
の記事をもっとみる