1. トップ
  2. レシピ
  3. 秋の夜長のご自愛パン!やさしい甘さの「焼き芋シナモンパン」レシピ

秋の夜長のご自愛パン!やさしい甘さの「焼き芋シナモンパン」レシピ

  • 2024.11.1

「日々のパン」の代表を務める吉永麻衣子さんと、日本全国の幼稚園や保育園などで簡単に作れる出張パン教室を開催している“日々パン先生”たちによるフーディストノート公式連載。今回は大阪府大阪市で活動するかまのあきこさんに「焼き芋シナモンパン」のレシピをご紹介いただきます。

はじめまして。「作業時間10分!日々パン先生の『ドデカパン』簡単アレンジ」の連載9回目を担当させていただきます、かまのあきこです。

大阪市を中心に活動する“日々パン先生”の私が今回ご紹介させていただくのは、秋といえば!な食材 “さつまいも” の自然な甘さを使った「ご自愛パン」。その名も、「焼き芋シナモンパン」です。

秋が少しずつ深まってきましたが、運動の秋より、芸術の秋より、「食欲の秋」ですよね!(私だけ?…じゃないですよね!ね!)

わが家は、小1の娘と夫の3人家族。全員、食べるのが大好き!特に娘はいも栗かぼちゃが大好きで、食事にもおやつにもよく登場します。もちろん、パンにも!

私が吉永麻衣子先生のパン作りと出会ったのは、その娘がまだお腹にやってくる前。

当時、私はいわゆる「普通」のパン作りをしていました。パン屋さんみたいなかっこいいパンを焼きたかった私は、「簡単!」と言われる吉永先生のパンは、本当においしいのかな?見た目的にもちょっと違うな…(すみません!)と思い、レシピは眺めるものの先入観で作らずにいたのです。

その後、待望の赤ちゃんがお腹にやってきて、生活は激変!つわりで食べられないし、動けない!それは出産まで続き、パンを焼く生活は途絶えてしまいました。出産後は、ホームベーカリーを導入。初めのうちは楽しかったものの、何だか物足りない…。それは自分の手を動かしていないからだなと思いました。見かねた夫が、娘を見ててあげるからパンを焼きなよ、と言ってくれるものの、何かにつけて、作業は中断。なんとかパンは焼けたけど、終始イライラ。楽しかったパン作りが、全然楽しめないことに、心底落ち込みました。

そんなころに再び吉永先生のドデカパンに出会いました。娘が眠った夜の台所で「え!?これがパンになるの?」と戸惑いながら生地を仕込み、翌朝本当においしいパンが焼けて、びっくりしたことを今も覚えています。しかも、ノンストレス!

「パンが焼けた!」

それはそれは本当に大きな喜びでした。自分の思うようにならないことだらけの生活の中で、自分のしたいことが楽しくできるなんて!

これがきっかけで、「今焼きたいのはパン屋さんみたいなパンじゃなくて、今の私が楽しく焼けるパンなんだ!」と気づき、パン作りを再スタート。ご機嫌なパン作りライフが今日まで続いています。

 

「自分の機嫌を自分でとるのが大人だよ」とどこかで読みました。

「日々のパン」のパン作りはそれをいとも簡単に叶えてくれます。

そして、今回は、ぜひ自分のためのパンをみなさんに焼いてほしい!と思ったのです。

ついつい“自分以外の誰か”を1番にしてしまう日々の暮らしの合間に、頑張っている自分をいたわるようなパン=「ご自愛パン」を焼くことができたら、忙しくても、ちょっと幸せな一日になるんじゃないかなと思います。しかも、このパンは、食べた人の心も体もちゃんといたわってくれる食材で作りますよ!

秋の夜長に “明日の自分のための「ご自愛パン」” をぜひ仕込んでみてください。ご自愛感UPのポイントはレシピの最後に書きますね!

「焼き芋シナモンパン」レシピ

調理時間

15分

分量

4人分

材料

・強力粉…200g

・塩…3g

・砂糖…20g

・インスタントドライイースト(金サフがおすすめ)…3g

・水…90g

・牛乳…80g

<フィリング ※成形時に使用>

・焼き芋(お好きなさつまいもで。しっとり系がおすすめ)…100g

・シナモンシュガー…20g

作り方

<こねる>

保存容器(1000ml前後の直方体・立方体)の中に強力粉・塩・砂糖・インスタントドライイーストを入れ、スプーンで均一に混ぜておく。

水と牛乳をあわせて、保存容器の中に8割ほど入れてスプーンでぐるぐる混ぜる。粉っぽいところにめがけて残りの2割を入れ、全体が均一になるまで混ぜる。表面を平らにならし、保存容器のふたを閉める。

※保存容器の角や底はうまく混ざっていないことがあるので、横からや下からも見てみてくださいね!

<一次発酵>

冷蔵庫の中に一晩(8時間以上)置く。

※一日に一回水で濡らしたスプーンで混ぜれば3日間保存可能です

※8時間後の状態がこちらです

<成形>

焼き芋の皮をむき、マッシュする。しっとり加減はお好みで。思ったよりもほくほくな場合は、牛乳など(分量外)でしっとりさせてもOK。

打ち粉用のシナモンシュガーをたっぷりと振って、生地と保存容器の間にドレッジ(カード)を差し込み、隙間を作る。

くっつかないアルミホイルを敷いた下敷きやまな板の上に保存容器を裏返し、生地が自然に出てくるのを待つ。

裏返した生地の手前から2/3の面積にマッシュした焼き芋をのせる。

手前と奥から折りたたみ、三つ折りにする。

ドレッジ(カード)で4等分に切る。生地の両端を持ち、生地をねじる。

※焼き芋が飛び出ても大丈夫!不細工なのもご愛嬌。むしろ、そんな子が一番かわいくておいしかったりします

<焼成>

下敷きからくっつかないホイルごと外して天板に移しかえて、1200Wのトースターで15分ほど焼く。表面が焦げそうな場合は、途中でアルミホイルをかぶせる。裏面にも焼き色がついていれば焼き上がり。

※焼成時間は、お使いの機材により適宜調整してください

焼き上がりはシナモンのいい香りで部屋中が満たされます。

はぁ~幸せ~。(わが家の場合、だいたいこの匂いで娘に焼いたことがバレて、自分のためのパンはみんなのためのパンへと変わります…)

低温でじっくり焼いた焼き芋を使うことで、砂糖なしでもちゃんと甘いフィリングを作ることができます。お砂糖が入っていないので、食べた後に口に残るような甘みがなく、すっきり。

キャラメリゼされたシナモンシュガーも食感のいいアクセント。

 

ほっこりとやさしい甘さ、シナモンのいい香り、ちょっとカリッと、ふんわりもっちり。

心もお腹も満たされます。

 

誰かの作ったおいしいものも、もちろんいいけど、自分で作ったおいしいものは、最高です。

日々の暮らしの中のほんの数分間。自分のために手を動かして、パンを焼いてみませんか?

きっとパンを食べるころには、今までよりちょっと自分を好きになれてると思いますよ!

(ご自愛感UPポイント)

1. 「自分のために作る」というだけで、すでに立派なご自愛パン!すばらしい!自分に拍手!パチパチ!

2. せっかくなので、あたたかい飲み物を用意しましょう。フィリングの甘味がやさしい&シナモンの香りを楽しめるように、香りも味も主張が強くないものがおすすめです。

3. ご自愛食材として、これからの季節を健やかに過ごすのにぴったりな食材を使っています。打ち粉に使ったシナモンは体の冷えを取り、体を内側から温めてくれる、これからの時期におすすめのスパイス。さつまいもは、胃腸も気持ちも整えてくれ、ビタミンも豊富なんです。そう聞くだけで、自分にいいことしてる気持ちになりますよね。

楽しく作って、おいしく食べて、心も体も癒してあげてくださいね。

かまのあきこさん

大阪府大阪市を中心に活動する日々のパンの講師。幼稚園や保育園などでの“出張パン教室”のほか、企業でのパン作りイベント等にも携わる。自宅でのパン教室には、子どもから大人まで、いろんな年齢の方が参加。“楽しく作って おいしく食べて もっと自分を好きになろう!”をモットーに掲げて活動中。

<Instagram> 心と暮らしに優しく寄りそう パンの教室“むすび”(@aco_musubi)

元記事で読む
の記事をもっとみる