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米倉涼子、『劇場版ドクターX』ワールドプレミアでお気に入りのセリフ「いたしません」は気持ちよく言えたと笑顔!

  • 2024.11.1

開催中の第37回東京国際映画祭にて10月31日、『劇場版ドクターX』(12月6日公開)のワールドプレミアが行われ、主演の米倉涼子が、脚本の中園ミホ、エグゼクティブプロデューサーの内山聖子、田村直己監督とともに登壇した。

【写真を見る】10月17日に死去した病院院長の蛭間重勝役の西田敏行に思いをはせ涙する場面も

【写真を見る】10月17日に死去した病院院長の蛭間重勝役の西田敏行に思いをはせ涙する場面も
【写真を見る】10月17日に死去した病院院長の蛭間重勝役の西田敏行に思いをはせ涙する場面も

本作が正式出品された「ウィメンズ・エンパワーメント」は、第37回東京国際映画祭で新設となった部門で、女性監督の作品あるいは女性の活躍をテーマとする作品に焦点をあてた作品が選出されている。2012年10月からスタートした人気ドラマシリーズの完結編となる今回の劇場版は、天才的な腕を持ちながらも組織に属さず、フリーランスとして病院を渡り歩くクールな女性外科医の活躍を描く物語の集大成となっている。

お気に入りのセリフは「いたしません」
お気に入りのセリフは「いたしません」

シーズン1がスタートしてから12年という月日を振り返り「ドラマシリーズがなかったら、私たちはここに立っていないんです。大門未知子を生んでくださった、脚本の中園さんをはじめ、内山プロデューサー、監督、スタッフ、みなさんに感謝しています」と力を込めた米倉は、「シーズン1で終わるつもりでやっていた作品がもう1回、またもう1回となって、西田(敏行)さんも参加していただき…」と話したところで、10月17日に死去した西田に思いをはせ涙。舞台挨拶では西田の名前や、西田が演じた病院院長の蛭間重勝に触れるたびに、涙を拭う場面もあったが、気丈に笑顔を見せ、ファンの声援に応えていた。中園は米倉を見つめ「米倉さんはこう見えて、とても緊張しい。登壇前もすごくあがっていました。私もすごく緊張していますが、きっと蛭間重勝がどこかで優しく見守ってくださっていると思います」と話すと、米倉は涙を堪えながら空を見上げるような仕草を見せ、優しく微笑みながら手を振っていた。

西田を思い、上を見上げる場面も
西田を思い、上を見上げる場面も

大門未知子の魅力については「私が聞きたいけど(笑)」と笑い飛ばしながら、「いつも前進していてポジティブ。人を助けるという気持ちで仕事をしているときの大門未知子と神原名医紹介所に戻って、ホームのような場所でお父さん的存在の神原晶(岸部一徳)さんといる大門未知子って随分違うように見えるけれど、どちらもすごく活き活きしていて尊敬します。なんていうのかな。一個一個の時間がものすごく充実している女だなと」と解説した米倉。米倉の話を受け田村監督は「米倉さんと同じですよ」と反応し、内山からは「陰で努力しているところは同じですよね」と褒められると、「私、努力家です。なーんちゃって」とおどけたように答え、会場の笑いを誘っていた。

大門未知子の魅力について「私が聞きたい!」とニヤリとし笑いを誘っていた
大門未知子の魅力について「私が聞きたい!」とニヤリとし笑いを誘っていた

「私、失敗しないので」「いたしません」といったお馴染みの決め台詞については、「『私、失敗しないので』は実は結構言いにくくて。私はいつも失敗しちゃうから」と説明。一番気持ちよく言えたセリフは「いたしません」だったとし、「みんなが心のなかで思っていても言えない言葉。言えない言葉を大門未知子を通して言ってやろうと(笑)」とニヤリ。普段はなかなか言えない言葉も、大門未知子を通して思い切り言えたと、充実感を滲ませていた。ちなみに、セリフを真似されることも多かったそうで、「子どもが『いたしません!』といって逃げていくとかよくありました。私なにも頼んでないのになぁって……」と思い出し笑いをしながら、エピソードを披露していた。

フォトセッションの様子
フォトセッションの様子

最後の挨拶で「未知子としても米倉涼子としてもこの作品は本当に、泣く、泣く、泣く……そんな作品になっています」と涙なしには観られない作品とアピール。続けて「12年の絆が詰まっている集大成。最後から最後まで“瞬きゼロ!”でお願いします!」と元気に呼びかけ、満面の笑みを浮かべてメッセージを送り締めくくろうとした米倉に、会場のファンからのサプライズが。「せーの!」の声に続き、米倉への感謝のメッセージが綴られたボードが掲げられ「よねさん、ありがとう!」「『ドクターX』ありがとう!」などと、感謝の言葉が止まらない。米倉は涙を拭いながら大きく手を振り、「12年間、ありがとう!」とお礼の言葉を返し、「今日で終わりじゃない。公開はまだ先なので」と泣き笑いで話しながら、大きな拍手に包まれるなかステージを後にした。

取材・文/タナカシノブ

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