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藤森夕子さん(55)の初告白「30歳でバセドウ病を発症。ずっとホルモンバランスと向き合ってきました」

  • 2024.10.31

ひとつしかない自分の体を慎重に見張り、労ることは生きていくうえでもっとも重要な課題かもしれません。今回お話ししてくれた藤森夕子さんの体験は、私たちに多くの気づきを与えてくれます。

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藤森夕子さん PROFILE

1968年12月12日、東京都生まれ。C.C.ガールズとして活躍。その後、アスリートフードマイスター3級、ハーバルセラピストなどの資格も生かしながら俳優、タレントとしても幅広く活動中。オフィシャルブログ「GREENDAYS」やお弁当作りのInstagram()も人気。

30歳でバセドウ病を発症。更年期もホルモン不調を見逃さないことを意識

初めてお話しすることなのですが、30歳でバセドウ病を発症しました。当時お仕事がハードだったこともありましたが、汗や息切れがひどく、イライラするし、ダイエットしていないのに体重も減ってしまい、検査したら甲状腺ホルモンの異常からくるバセドウ病だと判明しました。

それまでホルモンのことなど意識しないでいましたが、バランスが崩れるとこんなにも体調に影響するのだと知ってビックリ。放射性ヨウ素を内服するアイソトープ治療をして様子を見ていたのですが、今度は甲状腺機能低下症に。何もやる気がなくなったり、動悸があったり、手が震えたり、まるで早めの更年期が来たような状況でした。つくづくホルモンとの付き合いというのは難しいものだなと実感し、コントロールできないホルモンバランスというものに自分なりに向き合ってきました。

甲状腺の方は落ち着いていた50歳の時、下腹部がビクビクと痙攣するような違和感、不正出血やひどい生理痛があったので婦人科を受診したら、子宮内膜症が原因でチョコレート嚢腫の疑いがあるとのことでした。同時に子宮頸部高度異形成の方が心配と言われました。高度異形成は子宮頸がんの前段階とみなされていますので、早急に対処した方がいいということで、子宮頸部円錐除去手術と卵巣を一つ取るという2つの手術をしました。かなり危険な状態の一歩手前だったようで、日頃から体調を意識し、何かあったらすぐに専門家に診てもらう習慣があったことで命拾いしたと思います。

50代になって婦人科系疾患が連続

— 藤森夕子さんはC.C.ガールズのメンバーとして健康的なセクシーさで異性同性問わず人気を博した、1990年代を代表するグラビアアイドル。結婚、出産後はアスリートフードマイスター3級など様々な資格も取得し、ブログやSNSで食や健康に関しての情報を発信中ですが、その背景には体調を崩した30代、40代の経験があったとは驚きです。

52、53歳くらいの時には更年期症状が出てきました。手足がしびれたり(*1)、頭痛(*2)があったり。すぐに婦人科へ行き血液検査をして、ホルモン補充療法の一種・シールを貼る処置をすることに。でも私には効果があまり感じられなかったことと、子宮内膜に問題があったのでホルモンを補充することで子宮などへの影響があるかもしれないということですぐにやめてしまいました。

高度異形成についてはその後の経過もよく、安心していたところ、一昨年くらいからなんでもない時にイライラしたり、心拍数が上がったりすることが増えました。甲状腺の問題なのかと思い、診察を受けたら、バセドウ病とは関係ないことがわかり、また婦人科へ。悪性ではないものの、少し子宮内膜に問題があるレアケースだと言われて徹底的に検査することに。今、半年に1回、経過をみるために定期的に婦人科に通っています。

【*1・手足のしびれ】

女性ホルモンの分泌が減少することで、分泌による保護を受けられなくなった体が受けるダメージは大きく、自律神経や筋肉量・骨量の減少、皮膚の乾燥などの変化が起こります。手足のしびれも更年期症状のひとつで、血流の調節を行う自律神経が混乱することが原因で起こるとか。

【*2・ 頭痛】

比較的見過ごされがちなのが更年期の頭痛。血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経も乱れがちになります。そうして、血管が急に拡張したときに血管周囲の神経を刺激し、片頭痛が悪化するというのが更年期頭痛。ひどい場合は婦人科の更年期外来の受診を。

更年期症状との境目に悩みながらも、前向きに

30代から甲状腺ホルモンや女性ホルモンと真正面から向き合う日々を送るうちに、自然と自身の健康状態や体調に関して敏感になっていきましたが、自分なりに悟ったのが、自分の体調に常に敏感でいることと、少しでも不調を感じたらとにかく無理をしないということ。不調を感じたら、できればすぐに病院で診ていただき、自分が置かれている状況を客観的に把握して「自分は今こういう状態だから大丈夫」と落ち着くこと。不調の原因がわからないと余計にイライラしたり不安になったりしますから。

そして大事なのは、体が思うように動かなくても自分を責めたり追い詰めたりしないこと。もともと家の中のことをきちんとしたい性格なので、部屋が散らかっていたり、洗濯物や洗い物が溜まったりすると罪悪感に見舞われてしまう。そんな自分のクセを知り、家族にも理解をしてもらって、できないときは無理をしない、を心がけています。

味噌や麹、調味料も手作りを

焦っていろんな薬を試すよりも、食事から改善することも大切にしています。季節の移ろいを感じながら、食事を美味しくいただくのは私のライフワーク。手作りできるものはなるべく自分の手で作るようにし、麹や味噌、梅干しなどは自家製。また、漢方にも興味があって、自作漢方茶、例えば棗、クコの実、オウギ、龍眼肉、くるみなどのお茶やローゼルティー、自分で手揉みした蓬茶、台湾茶などもよく飲みます。

料理全般が大好きで、スパイスカレーはちょっと自慢できる味(笑)。以前、期間限定カフェをやった時、好評をいただいてました。華僑服務社、アンビカ、ソウル市場など、外国食材スーパーに行くのも楽しみのひとつです。健康のために食を大事にする気持ちは、家族のためのお弁当作りにもつながっています。

今高校3年生の息子が幼稚園に入った時から毎朝お弁当を作るのが楽しみ。夫の分、私の分、と3つお弁当を作っています。お昼に家族と同じお弁当を食べることで、メニューの振り返りにもなりますし、離れていても同じ食事をいただける幸せを嚙み締められます。息子のお弁当は高校卒業と同時になくなってしまうので、今からロスが心配です(笑)。

健康状態に敏感でいること

— 体調不良と戦ってきた25年は苦しいものでしたが、逆に藤森さんにとって多くの気づきと学びがあったとも言います。

若い時は何でも勢いで乗り切れましたが、年齢を重ねるとそうもいきません。結婚して子どもができたりして家族が増えていくと自分だけの体と時間だけではなくなります。私はホルモンと向き合ってきた25年の経験から、体の声を絶えずちゃんと聞きながら、体調に敏感になる、体からのサインに気づくことが大事だと痛感しています。

私は30歳で大きく体調を崩したことで健康状態に敏感でいることができましたから。実は私、40代半ばに、それまでと違う不定愁訴やメンタルの違和感を感じてホルモン検査をしたことがあるんです。その時は「女性ホルモンの数値的には全然大丈夫!」と太鼓判を押されて、「なんだ、性格の問題だったのか」と(笑)。でもそんなふうに繊細さを持って体調管理をすることは必要だと感じます。

忙しいと、ついつい自分をおろそかにしてしまいがちになりますから。また、メンタルを前向きに保つことも大切です。少しでも興味を惹くものがあったらためらわずに飛び込んでみる。手を出してみる行動力は持つようにしたい。

特に40代はまだまだ体も動ける年代で、人生で自身の成長を楽しめるいい年代だと思います。一般的に更年期と言われる50歳前後を迎える前に、夢中になれるもの、打ち込めるもの、落ち込んだりした時に気分をアップさせてくれるものを見つけておくことはおすすめしたいですね。

更年期は誰にでも訪れる期間ですが、症状は人それぞれ違うので、人と比べずに、家族や他人にわかってほしいと思わないことも、更年期とうまく付き合うコツなのかも、と思います。今後はまたカフェなど、飲食にも挑戦したい。一昨年に期間限定のカフェを開いた時、とてもやりがいを感じたので機会があったら是非またやってみたい! 50代半ばでやりたいことがどんどん出てくる自分自身に今ワクワクしています。

〈TOP写真〉シャツ¥12,100(ステートオブマインド/ゲストリスト)ピアス¥4,180(ミミサンジュウサン/サンポークリエイト)〈末尾写真〉デニムジャケット¥30,800(アッパーハイツ/ゲストリスト)オールインワン¥49,500(ハウント/ハウント代官山〈ゲストリスト〉)ピアス¥5,280リング¥3,300(ともにミミサンジュウサン/サンポークリエイト)バッグ¥15,950[ダイアナ]シューズ¥20,900[タラントン by ダイアナ](ともにダイアナ 銀座本店)

撮影/田頭拓人 ヘア・メーク/中村恵巳(f‒me)スタイリスト/大塩リエ 取材/柏崎恵理 衣装協力/UTUWA ※情報は2024年10月号掲載時のものです。

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