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【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】 「第22回 太宰府天満宮参詣と参道での楽しみ」

  • 2024.11.9

内田彩仍さん Profile

福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』(宝島社)、『幸せな心持ち』(主婦と生活社)など著書多数。 新刊『衣食住、暮らしに寄り添うもの選び』(集英社)が発売中。

朝夕は冷え込むようになり、日中も庭へ出て落ち葉掃きをしていると、秋を感じるようになりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
10月25日に新刊『衣食住、暮らしに寄り添うもの選び』が発売になりました。
日々の暮らしを支えてくれている頼りにしているものや、出合った時にいとおしく感じて長く使い続けているもの。歳を重ねてこれまでとは選ぶ基準が変わってきた暮らしのなかでのもの選びなど、ものにまつわる日常を綴っています。
 

発売日の数日前に我が家に届いた新刊。チャビットでご予約してくださった本にサインをさせていただきました。
並んだ本を眺めながら、この本の表紙の色合いと質感がしっとりとして好きだなあと。装丁は葉田いづみさん。素敵な装丁、ありがとうございます。
昨年から1年かけて作った本。どうぞよろしければご覧くださいませ。
 

本の校了を迎えてから発売日までひと月ほどあるのですが、毎年のことながら「これでよかったのだろうか」とあれこれ考えてしまうからかちょっと心許なくて、ここ10年ほどは校了を終えるたびに福岡県にある太宰府天満宮を参詣しています。

学問の神様として知られる太宰府天満宮。
私にとって本づくりは、自分と向き合いながら進めるうちに、様々なことを調べたり学んだりすることがたくさんあって、日々勉強だなと感じることが多いのです。
それで、「皆さまのお手元に無事届きますように」との願いと、今年も学ばせていただいたお礼を込めて、神聖なこの場所を訪れました。

御本殿が124年ぶりの改修中とあって、緑で覆われた屋根が印象的な仮殿での参拝に。
昨年訪れたときよりも屋根上の草木が繁り、周りの木々と繋がっているようにも見えて、とても素敵でした。

毎年12月にも参詣するので、いつもこの時期には何も手にしないのですが、今年はこの10月に節目の誕生日を迎えたこともあり、門内の天開稲荷社授与所で赤い掛け紐で色合いが鮮やかな大入守を受けて帰りました。

帰ってからよく見てみると、封緘のシールが小判形だったり、しおりが入っていたり細部もかわいくて、友人にもいただいてくればよかったと思いました。また12月に伺った際に受けてこようと思います。

伺った日は過ごしやすい陽気で緑に包まれた境内を散策しながら、小心者の私のざわついた気持ちも少し和らいだ気がします。

帰りに持ち帰った太宰府自慢という冊子。ページをめくると伺いたい場所がたくさん載っていて、12月に訪れたらまたご報告しますね。 参詣するたびに心落ち着く太宰府天満宮。ぜひ訪れてみてくださいませ。

インフォメーション 太宰府天満宮
https://www.dazaifutenmangu.or.jp

太宰府天満宮を訪れたときのもうひとつの楽しみが、参道で美味しいものを買うこと。その場で食べたり買って帰ったり。
いつ出かけても賑わっているので、店頭で行列することもありますが、それでも買って帰りたい必ず寄っているお店をご紹介します。
 

西鉄太宰府駅から、参道沿いのひとつ目の鳥居をくぐってすぐの場所にある「天山」。私は和菓子の中で最中が一番好きなのですが、こちらの鬼瓦最中は絶品。
太宰府で出土された太宰府式鬼瓦をかたどった最中は、厚めの皮がとても香ばしく粒餡がたっぷりと挟まっていて、ふと思い出しては食べたくなるのです。
 

私が伺ったのは10月半ばですが、通年販売している鬼瓦最中以外にも様々な和菓子が揃っていて、季節ごとに変わるのでいつ行っても新たな味わいが。
毎年12月にも伺うのですが、その時にいただくのはあまおうが挟まった、あまおう大福最中。欲張ってふたつ買ってひとつ落としてしまった苦い思い出もあるのですが、今年も12月に訪れてふたつ買って帰ろうと思います(笑)。

持ち帰った鬼瓦最中。家で抹茶と一緒にいただくと、食べ歩きのパリッとした食感とはまた違った味わいで、少ししっとりとしてこれもまた好きです。

太宰府名物の梅ヶ枝餅。参道では梅ヶ枝餅があちらこちらで売られていますが、私がいつも伺うのは鎌倉時代から太宰府で商いを続けられている「やす武」です。

2021年に新装されたお店は、参道でも目を引くとてもおしゃれな店構えで、国産の厳選された餅米と、十勝産の高品質な小豆を使用して丁寧に作られた梅ヶ枝餅は、程よい甘さでいついただいても美味しいなあと思います。
 

店の横には素敵なイートインコーナーがあり、家に帰るまで待ちきれなくて店頭で売られている梅サイダーと共に焼きたての梅ヶ枝餅をいただきました。

パッケージもとてもおしゃれで、手提げ袋も梅柄。手土産にしてもいつも喜ばれるので、友人へ買って帰りました。

そしていつも最後に立ち寄るのは、太宰府駅の目の前にある「YAMAYA BASE DAZAIFU」。
明太子で有名な「やまや」の太宰府店です。

こちらで買うのは決まって明太フランス。帰りの車の中で食べるものと、家に帰ってから食べるものを抱えて帰ります。
受験シーズンになると、合格の焼印を押した明太フランスが。このブログの立ち上げ日をお伝えしたら、合格印を押してくださいました。
 

私のおすすめの食べ方は、3、4分ほどオーブントースターで焼くこと。焼くとフランスパンが本当にサクサクで香ばしく、中に挟まれた明太はしっとり。
この食感がたまらなくて、夫もここの明太フランスが一番好きだといつも言っています。

家で撮影をしながら、カメラマンさんといただいた明太フランス。コーヒーと共に食べながら会話が弾みました。

毎年10月に訪れる太宰府天満宮。秋風に揺れる木々に癒やされて、参拝して気持ちを整えて、わくわくしながら食べ歩き。そんな太宰府の日帰り旅でした。景色や空気に秋を感じながらぜひ訪れてみてくださいませ。
皆さまも私も、明日もいい日になりますように。
 

インフォメーション

太宰府参道 天山
https://www.dazaifu-tenzan.com

梅ヶ枝餅 やす武本店
https://umegaemochi.com

YAMAYA BASE DAZAIFU

https://www.yamaya.com/shop/detail/0007

 

photograph: Kyoko Omori Ayano Uchida text: Ayano Uchida
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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