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食欲の秋に読みたい、お腹がぐぅ〜っとなりそうな“食”にまつわる本5選。読みやすい小説・エッセイを厳選したよ

  • 2024.10.31

すっかり秋らしい季節になって、芸術や食、読書を楽しんでいる人も多いのでは。過ごしやすい今の時期は、自分の世界にどっぷり浸かって、本に夢中になってみませんか?

今回は、この時期に読みたい、“食”にまつわる小説やエッセイ、漫画をご紹介。

読んでいると、ついついお腹が空いてきちゃうかもしれませんよ。

今宵も喫茶ドードーのキッチンで。/標野凪

『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』の表紙
isuta[イスタ]

住宅地の奥にひっそりと佇む、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」。この喫茶店には、がんばっている毎日からちょっとばかり逃げ込みたくなったお客さんが、ふらりと訪れる。SNSで発信される〈ていねいな暮らし〉に振り回されたり、仕事をひとりで抱え込んだりして、疲れたからだと強ばった心を、店主そろりの料理が優しくほぐします。(双葉社より)

毎日生活している中で、大変なことや疲れてしまうこともたくさんあるはず。そんなときに立ち寄りたい、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」には、お疲れ気味の心を癒してくれるような料理が用意されています。

『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』に登場する、主人公と店主とのやり取りを読んでいるうちに、優しい気分になれそう。読みやすい短編が5つまとまっており、それぞれがゆるりとつながっているのもおもしろいポイントですよ。

読んでいて穏やかな気持ちになれる、ほっこりとした⁨⁩優しい1冊です。

うしろむき夕食店/冬森 灯

『うしろむき夕食店』の表紙
isuta[イスタ]

二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。
“うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。きりりと白髪をまとめた女将の志満さんと、不幸体質の希乃香さんが元気に迎えてくれる。
お店の名物は「料理おみくじ」。
今宵の食事も人生も。いろいろ迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。(ポプラ社より)

『うしろむき夕食店』に登場するのは、細い路地を入ったわかりにくいところにある「うしろむき夕食店」。ここでは“料理おみくじ”という不思議なメニューが用意されています。

おみくじの山から紙片を選ぶと、そこには吉や凶ではなく、『学業あせらず炊き込みごはん』『願いととのう、エビフライ』など少し変わった言葉が書いてあるんです。

美味しい料理を食べながら、その言葉を咀嚼するように理解していくのち、主人公たちが前を向き始めるストーリー。料理の描写も丁寧で、読んでいるうちにお腹が空いてきちゃいそうですよ。

ほろよい読書/織守きょうや・坂井希久子・額賀澪・原田ひ香・柚木麻子

『ほろよい読書』の表紙
isuta[イスタ]

今日も一日よくがんばった自分に、ご褒美の一杯を。酒好きな伯母の秘密を探る姪っ子、将来に悩む日本酒蔵の跡取り娘、自宅での果実酒作りにはまるアラフォー女性……など、「お酒と女性」をテーマに今をときめく女性作家達が描いた、5つの短編小説集。(双葉社より)

5人の作家さんによる、『ほろよい読書』は夜にサクッと読める1冊。

リキュール入りのボンボン、手作りの果実酒、醸造学科に通う酒造など、お酒にまつわる短編が収録されています。

きっと誰しも、お酒の席での印象的な思い出が、ひとつやふたつあるはず。そんな自分の過去の記憶まで思い出させるような、素敵な小説です。

お酒を飲まない人でも気軽に楽しめますよ。

ごはんが楽しみ/井田千秋

『ごはんが楽しみ』の表紙
isuta[イスタ]

「さて、今日は何食べよう。」 ツナチェダーチーズ、たまごサンド、苺大福トースト――朝の訪れを彩るパンたち。近所で出会った「職人の店」のとびきりおいしいパスタ。熱々餃子をお酒で流し込む、最高の週末。特別なブランチは、クレープをテーブルいっぱいに並べて。きれいなお菓子缶に好きなおやつをぎっしり詰める。お気にいりのかわいいカップ。新しい生活に向けて、ダイニングテーブルを新調する――。

『家が好きな人』で愛される井田千秋が初のエッセイ漫画で描くのは、たくさんの「食べる楽しみ」。あたたかくて、生活の手ざわりを感じるおいしい雑談。さあ召し上がれ。(文藝春秋より)

井田千秋さんによる、初のエッセイ漫画『ごはんが楽しみ』。カラフルで食欲をそそるイラストの数々は、見ているだけでお腹がぐぅ〜っとなっちゃいそうです…。

料理はもちろん、コーヒーやうつわ、ピクニックなど、食についてさまざまな角度から触れられているので、バラエティに富んでいるのも魅力。

読み終わったあとは、「あれを食べよう」「いつもより丁寧に食事をしてみよう」という気持ちになれるかもしれません。

歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ/甲斐 みのり

『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』の表紙
isuta[イスタ]

クラシックホテルや美術館から、百貨店、ビヤホール、学食まで。
中に入って、「おいしいものが食べられる」とっておきの名建築ガイド

明治~昭和初期にかけて建てられた近代建築をはじめ、
東京には、時代に流されない強さを持った素敵な建築がたくさんあります。
ちょっとした週末のおでかけや、日々の合間にぽっかり空いた時間。
そんな名建築を巡る、おさんぽに出かけてみませんか?(エクスナレッジ・ストアより)

美味しい料理を、素敵な空間で食べられたら…より一層素敵な思い出になるはず。

『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』には、都内にある名建築と、そこで食べられる食事が紹介されています。

本を読んだあとに、実際に“名建築さんぽ”に出かけたらより一層楽しめそう。

また、2000年に放送されたTVドラマ『名建築で昼食を』の原案となった1冊なので、ぜひドラマも併せて見てみてくださいね。

\ ご紹介した本はこちら /
今宵も喫茶ドードーのキッチンで。/標野凪
うしろむき夕食店/冬森 灯
ほろよい読書/織守きょうや・坂井希久子・額賀澪・原田ひ香・柚木麻子
ごはんが楽しみ/井田千秋
歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ/甲斐 みのり

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