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公募に敗れ続ける日々。私が進んでいる道はどこにも繋がっていない?

  • 2024.10.31

暇さえあれば、公募サイトを眺めてしまう。

主に見るのはエッセイ、小説、イラスト、立体造形系の公募。締切や条件、賞品、昨年の応募数などから、自分が応募した場合に選ばれる確率はどれくらいだろうかと考える。実際に送るのは、ムラはあるけど大体月に3つ程度だ。

◎ ◎

これは対外的にいえば趣味になるのだろうが、内情はちょっと違う。
私は会社員をやっているのだけれど、入社からずっと担当している業務が、汎用性のないスキルしか育たないものなのだ。ごくわずかな同業他社でしか生かせないし、まず業界全体が衰退している。定年まで同じ仕事で食っていけるかというと、なかなか厳しいと思う。

では若いうちに転職したら良いじゃないか、と思われたかもしれないが、現状、居心地はいいのだ。仕事内容も環境も気に入っている。いずれ沈む船だとしても、その時まではしがみついていようと思っている。

しかし、いざそうなったらどうしよう、という思いも消えない。どうにかするしかないのだけれど、年齢を重ねてから新たなことを覚えたり、環境に慣れていったりすることが、私に出来るのだろうか。リストラに遭ったり左遷されたりするまで今の仕事を続けたいという気持ちは変わらないが、漠然と危惧してしまう。

◎ ◎

そんな不安を打ち消すために、公募に出し続けている部分もある。本気で何かしようとするのならもっと実用的なスキルを身につけていくべきなのだろうが、そのような馬力は私には無い。
今のうちに得意な分野を見いだせたら。多少でも、副収入を得られる道を切り開けたら。そういう甘い希望を抱いて公募サイトを延々と見てしまう。

あと、私は元気がないときが割とある。何か救いがあれば良いのだが、今は特別ハマっているものは無い。だからせめて入賞の連絡なんかがあれば、少しは上を向けるんじゃないか、とも思っている。未来の元気の無い自分へ向けて、救いの種を蒔いておきたい。

◎ ◎

しかし、そう上手くいくものでもない。
今月は 5件の結果発表があったのだけれど、採用されたのはひとつだけだ。それも日刊の媒体の読者投稿欄なので、そもそもの採用数が多いのだと思う。嬉しいことは嬉しいけど、将来に繋がるようなものではない。

もうすぐ発表されると思われる公募は、2件ある。ひとつは地元のイラストのコンテスト。もう一つは自治体のマスコットキャラクター。後者はかなり自信があったのに、締切から1ヶ月経つ現在も私の元に連絡は無い。

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ふるわない結果が続くと、げんなりしてくる。少しでも楽しい人生にするためにやっていることなのに、むしろダメージを受けてしまう。
文章もイラストも、今私が進んでいる道はどこにも繋がっていないのではないか。そう考えると、歩みを止めたくもなる。

しかし、才能の無い私は継続していくほかないのだろう。それすらしなくなったら、本当にどうにもならない。このまま全く結果が出ず数年経ったとしたら、そのときこそ確かな社会的価値のあるスキル習得へ動き出せばいい。あとちょっと、わずかな可能性を信じて、亀の歩みだとしても進んでいきたい。

■田道間ハヤシのプロフィール
札幌在住の25歳会社員。

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