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新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名

  • 2024.10.30
新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名
新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名

Text by 佐伯洋(編集部)

11月2日に行われるJリーグYBCルヴァンカップ決勝で、名古屋グランパスと対戦するアルビレックス新潟。

クラブ創設は1955年と古く、Jリーグ加盟は1999年。以来、国内有数の熱心なサポーターとともに日本サッカーを盛り上げてきた。

ただ、J2では2度の優勝を誇るもののタイトルを獲ったことはない。この千載一遇のチャンスをモノにし、オレンジ色のユニフォームに最初の星を入れることができるだろうか。

その彼らは選手の育成に関して高い評価を得ている。ここでは新潟で大活躍し、ヨーロッパ移籍を果たした選手たちをご紹介しよう。

矢野貴章

新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名
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海外移籍:アルビレックス新潟→SCフライブルク(2010)

現所属:栃木SC

元日本代表FWの矢野貴章は、土地柄まで含めて新潟を象徴するような存在であろう。

デビューこそ柏レイソルだが、新潟での活躍によってクラブ初の日本代表に。大柄ながら献身的で忍耐強く、2010年ワールドカップにはシーズン0得点ながらサプライズ招集され話題となった。

大会では世界との差を痛感し、2010年8月にドイツのフライブルクへ移籍。ただブンデスリーガでは15試合0ゴールに終わり、1年半後に新潟へと復帰している。

その後も移籍を繰り返し、新潟には3度在籍した。2019年、3度目の退団することになった際には「新潟を離れることになっても新潟、そしてアルビレックス新潟への愛は変わりません」と熱い思いを語っている。

40歳になった今も現役でプレーしているが、栃木SCは先日J3降格が決定。来季の去就が注目される。

伊藤涼太郎

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海外移籍:アルビレックス新潟→シント=トロイデン(2023)

現所属:シント=トロイデン(ベルギー)

浦和レッズで活躍できず、J2・水戸ホーリーホックで浮上のきっかけを掴んだ伊藤涼太郎。ただそんな彼が完全に開花したのは新潟時代だろう。

天才肌のMFは松橋力蔵監督から自由を与えられ、折れかかった背中の羽を思う存分広げることができた。J2優勝、そしてJ1昇格後もそのテクニックと創造性を存分に発揮し、瞬く間にJリーグを代表するプレーヤーに。

昇格から半年後の2023年夏にシント=トロイデンへ移籍すると、その年末には日本代表へ初招集され、元旦のタイ戦でデビューを飾った。

海外移籍が決まった際、伊藤は新潟への深い感謝を口にしている。

「過去の自分は、J1の舞台でなかなか活躍できずにいました。そんな自分を新潟は迎え入れてくれて、出場機会をいただけたからこそ、海外クラブからのオファーが現実のものとなったと、感謝してもしきれない気持ちです」

本間至恩

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海外移籍:アルビレックス新潟→クルブ・ブルッヘ(2022)

現所属:浦和レッズ

本間至恩は新潟生まれ新潟育ち、中学生の頃からアルビレックス新潟で育った生粋の新潟っ子だ。

高校2年生だった2017年5月にクラブ史上最年少でルヴァンカップに出場。2019年にトップ昇格してからは飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍し、「新潟のメッシ」「新潟の至宝」などと呼ばれた。

2022年夏にベルギーの名門クルブ・ブルッヘ電撃移籍しているが、その際には以下のように語っている。

「新潟でプロになって3年半。どんな時も、本当に多くの皆様から後押ししていただきました。皆様と一緒に戦えた3年半はとても幸せで、アルビレックス新潟でプロキャリアをスタートできたことは自分にとって、生涯の誇りです」

ベルギーでは2年間セカンドチーム所属に終わったものの、一昨シーズンのリーグ最終戦では伝説を残している。

勝てば88年ぶりの優勝が決まるユニオン・サン=ジロワーズ相手に残り1分で投入されると、後半アディショナルタイムに無慈悲な同点ゴール。以降“ユニオンキラーの本間”としてその名を轟かせることとなった。

田中亜土夢

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海外移籍:アルビレックス新潟→HJKヘルシンキ(2015)

現所属:HJKヘルシンキ(フィンランド)

田中亜土夢も、高校こそ群馬の前橋育英出身だが新潟に生まれ、アルビレックス新潟でデビューした。

いわゆる“調子乗り世代”の有望株で高校時代に特別指定され、2005年にデビュー。翌年正式にプロ入りし、以来2014年まですべてJ1で200試合に出場した。

地元出身で人気も地位も確立していたが、節目の10年目となった2014シーズン終了後、海外移籍を目指してクラブを退団。その後フィンランドのHJKヘルシンキに加入することが発表された。

移籍が決まった際、田中は「雪が降り、海があり、人の心にあたたかさがあるこの街は、新潟と似ているような気がして親近感が湧いています」とコメント。

雪国の地は彼の肌に合ったようで、その後セレッソ大阪でのプレーを経て37歳になった現在も再びHJKでプレーしている。

三戸舜介

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海外移籍:アルビレックス新潟→スパルタ(2024)

現所属:スパルタ(オランダ)

パリ五輪で大きな脚光を浴びたアタッカーは、新潟の攻撃サッカーが育てた選手と言っていいだろう。

出身は山口だが、中学からJFAアカデミー福島に6年間所属。2021シーズンに当時J2だった新潟へと加入した。

新潟では初年度から活躍し、2年目となった2022年にはJ2優勝とJ1昇格に大きく貢献。小柄だがスピードとパンチ力を備え、昇格後も伊藤涼太郎らとのコンビでJ1クラブを次々と打ち負かしてベストヤングプレーヤー賞を受賞した。

今年1月にオランダの古豪スパルタへ移籍。退団する際には新潟への熱い思いを口にしている。

「新潟サポーターのひとりひとりに感謝したいです。世代別の日本代表の活動に参加しているとき、共に参加した選手たちから、『新潟サポーターはすごいね』と、よく言われました。そのたびにうれしい気持ちになりましたし、新潟を誇らしく感じることができました」

酒井高徳

新潟愛は永遠!アルビレックス新潟が「世界」に送り込んだ“最強”日本人6名
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海外移籍:アルビレックス新潟→VfBシュトゥットガルト(2012)

現所属:ヴィッセル神戸

4兄弟中3兄弟がアルビレックス新潟でデビューしたという酒井一家。その次男である高徳は、新潟から世界に飛び出して最も成功した選手と言えるだろう。

母親はドイツ人で高徳はアメリカ・ニューヨークで生まれたが、父親の仕事の都合で2歳の時に新潟へ。アルビレックス新潟にはユース時代から6年間在籍し、2009年のデビューから3季プレーした。

ロンドン五輪での活躍や日本代表への招集もあって評価を高め、2011年12月、母の祖国であるドイツの強豪シュトゥットガルトへ移籍。新潟生え抜きの選手が欧州クラブに移籍する初のケースとなった。

以来、新潟には戻っていないが郷土への思いは人一倍強い。昨年、神戸選手として古巣と対戦する前には「ドイツに立った日から毎日、気にして見ていた」と明かしている。

また、「あの頃のアグレッシブに戦って気持ちで負けていない酒井高徳が『一回りも二回りも大きくなってますよ』というのを見せたい」と愛ゆえのコメントも残していた。

なお、アルビレックス新潟シンガポールからは元カナダ代表の中島ファラン一生、橋本卓がデンマークのクラブに移籍している。

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