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プロが選ぶ”世界最恐”の怖さを誇る日本のホラー映画(5)。ジメジメ…陰鬱な恐怖が漂う…海外絶賛の異色作は?

  • 2024.10.30

ホラー映画紹介Vtuver・ミミカ・モーフ氏に、配信で観られる映画作品の中から「本当に怖い映画」を厳選してご紹介いただく本企画。今回は、日本のホラー映画の中から5作品をチョイス。不慮の事故で亡くなった子供幽霊、井戸の底に突き落とされた少女…。観る者の背筋をゾワっとさせる、ジャパニーズホラーの傑作群をご紹介。今回は第5回。

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『血を吸う粘土』(2017)
上映時間:81分
製作国:日本
監督:梅沢壮一
脚本:梅沢壮一
キャスト: 武田杏香、杉本桃花、藤田恵名、牧原ゆゆ

【作品内容】

美大志望の香織は、片田舎にある美術専門学校に入学する。東京育ちの香織と他の受講生の間には実力に格差があり、人間関係はギクシャク。ある日、香織は倉庫にある水粘土の粉を無断で取り出し、課題の制作に使ってしまう。しかし、その粘土は、不幸な死を遂げた彫刻家の怨念が乗り移った「悪魔の粘土」だった…。

映画やドラマの特殊メイクを手掛ける特殊造形アーティスト・梅沢壮一の初監督作品。トロント映画祭をはじめ、世界各国の映画祭で高い評価を得た異色作。

題名からしてB級臭がただよっている。人によっては避けてしまいそうな雰囲気とは裏腹に、とても日本らしいジメジメとした陰鬱な空気が流れ、独創的なクリーチャー・ホラーが成立している。

美大進学や芸術を生業にすることを目指す方には痛く響く内容である。低予算の作品ながら、映像には至る所に工夫が見られ、オリジナリティあふれる演出が堪能できる。一方、ホラーとしての空気感もしっかりと表現されており、とても満足度の高い作品となっている。

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