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三日坊主でもOK!50代から始めておきたい「脳を若々しく保つ生活習慣10」

  • 2024.10.29

人と話す、食べる、眠る……。そんな、普段の生活も「少しだけ意識を変える」ことで、脳が若返り、もの忘れや認知症の予防に!「できること」からでOK!「3日坊主」でもOK!まずは始めてみることが大切という2人の医師に詳しく聞きました。

教えてくれたのは2人

■瀧 靖之(たき・やすゆき)さん 

医学博士。東北大学加齢医学研究所・機能画像医学研究分野教授。脳のMRI画像を用いたデータベースから、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。著書『生涯健康脳』(ソレイユ出版刊)は10万部を超えるベストセラーに。

■奥村 歩(おくむら・あゆみ)さん 

医学博士。おくむらメモリークリニック院長。「もの忘れ外来」を中心に、全国から毎日100人以上の受診者が来院する。テレビなどメディアでも活躍。主な著書に『その「もの忘れ」はスマホ認知症だった』(青春新書インテリジェンス)、『スマホ脳の処方箋』(あき出版)など。

脳を若々しく保つには生活習慣がカギ!

6-01_脳を若々しく保つには生活習慣がカギ!

「脳を若々しく保つには、脳によいことを日々続けるのが大事。その意味で、日常の生活習慣にこそ鍵があります」と話すのは、脳の発達や加齢について研究する医師の瀧 靖之さん。

同じく脳の専門家である医師の奥村 歩さんとともに、すぐ実践できる「脳を若返らせる生活習慣」を教えてくれました。

「今回紹介したもののうち、一番取り組みやすい一つの習慣からでも構いません。まず始めてみることが脳活性の第一歩。

三日坊主になっても、新しいことに取り組んだこと自体が脳にいい刺激を与えます。『する』と『しない』の差は無限大です。ただストレスは脳の神経細胞の成長を妨げるので、嫌々するのは逆効果。“楽しい”と思えることだけを続けましょう」と瀧さん。 

 生活習慣1:歩くルートに極力「坂道」と〇〇を入れる

6-02_生活習慣1:歩くルートに極力「坂道」と「階段」を入れる

少し心拍数が上がり、呼吸が早くなる程度の有酸素運動は、神経細胞を育てる物質の分泌を促し、脳が若返ります。歩くときは極力坂道や階段を選んで。

特に階段はももの筋肉が鍛えられ、寝たきり予防にも。「駅のエスカレーターの1つを階段に」から始めましょう。 (瀧さん)

生活習慣2:週に1度は挑戦するといい料理とは?

6-03_生活習慣2:週に1度は普段作らない料理に挑戦

料理は、火加減を見ながらレシピを意識しつつ食材を切るなど、多くの作業を同時並行で行う“究極の脳トレ”。

和食ばかり作る人はエスニックに挑戦してみるなど、週に1度は「あまり作らないジャンルの料理」に取り組むと、脳に新しい回路が生まれ記憶力も向上します。 (瀧さん)

生活習慣3:普段行かない道を歩き、意識したほうがいいことは?

6-04_生活習慣3:普段行かない道を歩き、風景を意識して見る

いつもの駅へ向かう道でも、ときどきは普段は通らない道を選び、周囲に「何があるか」に意識を向けましょう。

新しいカフェを見つけたり、近道に気付いたりと、新たな気付きのワクワク感はドーパミンの分泌を促し、特に思考や記憶を司る前頭前野や海馬が活性化します。 (瀧さん)

生活習慣4:集中して行う作業の前に作るこんな時間

6-05_生活習慣4:集中して行う作業の前にぼんやりタイムを作る

集中力が続かないのは、気力・体力の低下のせいではなく、脳の疲れが原因。疲れを取るには、「ぼんやりすること」が一番です。

「ぼんやり時間」は前頭前野の働きを再生させます。「無」の境地を目指さなくてもいいですから、5分程度ボーッとしてみてください。 (奥村さん)

生活習慣5:趣味の時間があるといい理由

6-06_生活習慣5:純粋に楽しめる趣味に没頭する時間を作る

「楽しい」という感情は、脳の扁桃体や海馬を活性化させ、記憶力を向上させることがわかっています。そのため、純粋に楽しめる趣味に没頭するのは非常にいいこと。

趣味がある方はそれを続けて、ない方は昔していた趣味を再開させると、始めやすく続けやすいです。 (瀧さん)

生活習慣6:1日に、誰と話すかが肝心

6-07_生活習慣6:1日に、家族以外の3人と話す

会話は、言語機能を司る前頭葉の働きを活発にします。家族との「いつもの会話」だけでなく、家族以外の人との「想定外な会話」ができれば、脳への刺激もさらにアップ。

一日に、家族以外の3人と話してみましょう。スーパーのレジで「いいお天気ですね!」などと言葉を交わすだけでもOKです。 (奥村さん)

生活習慣7:相手の顔を見ながら〇〇話で盛り上がる

6-08_生活習慣7:相手の顔を見ながら思い出話で盛り上がる

「年を取ると昔話が増える」と悪く言われますが、実は正反対!

昔の記憶を呼び起こし、相手に伝えることで、前頭葉などの血流が普段の何十倍にも増え、脳の働きが活発化したという研究結果も。同年代相手なら会話にさらに花が咲き、お互いの脳トレにもなります。 (瀧さん)

生活習慣8:昼寝は、2つの条件を守ることが鉄則

6-09_生活習慣8:昼寝は、「明るい場所」で「30分未満」が鉄則

睡眠は脳を休め記憶を定着させる他、不安を鎮める役割もあります。夜の睡眠の質を上げるには、昼寝は「30分まで」に。

また、「明るい場所」で、ソファや机に寄りかかって寝ると熟睡を防げます。短時間の昼寝は、集中力や作業効率をアップさせる意味でもおすすめです。 (瀧さん)

生活習慣9:1日の終わりに、たった数行でいい〇〇

6-10_生活習慣9:1日の終わりに、数行の行動日記をつける

「たった数行の日記を書くだけ」で、脳は大いに働きます。その日に起きたことを思い出すには海馬が、書くことをまとめるには前頭葉が、書き出すには運動野が、それぞれ活発になります。

また、自分と向き合うことで心が落ち着き、自律神経のバランスも整います。 (奥村さん)

生活習慣10:甘いものは〇〇の時間にとる

6-11_生活習慣10:甘いものはおやつよりデザートでとる

血糖値の急激な上昇は、肥満や糖尿病に結び付き、認知症のリスクを高めます。なるべく甘いものは控え、特に空腹時に食べるのは避けましょう。

どうしても甘いものを食べたいなら、おやつよりも、すでに胃に食べ物が入っている「デザートの時間」にとる方がよいでしょう。 (瀧さん)

できそうなことから少しずつでいいので、ぜひ生活習慣に取り入れてみてください。

次回はいよいよ最終回!最後に脳にいいスマホの使い方を奥村さんに教えてもらいます。

取材・文=新井理紗、井口桂介(ともにハルメク編集部) イラストレーション=カトウミナエ
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年10月号を再編集、掲載しています。

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