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話題の料理家・麻生要一郎さんが世界一愛する【寿司屋のようなイタリアン・四谷イオタ】

  • 2024.11.7

家庭的な味わいの料理と、読む人を温かく包み込む文章が大人気の料理家・エッセイストの麻生要一郎さん。
日々の食事を記録したインスタグラム(@yoichiro_aso)でも多くのフォロワーを獲得しています。
 
麻生さんは、若くして家族を見送り、家業の建設会社を手放し、新島で宿を経営し料理を担当、高齢姉妹の養子となり介護・見取りを行う……など、変化の多い人生を歩んできました。やがて家庭的な味わいのケータリング弁当が話題を呼んで、料理本を刊行。現在は執筆も多く手掛けるなど、幅広くご活躍中です。

 家庭料理のイメージが強い麻生さんですが、実は外食も大好き。彼の思い出を彩る飲食店を紹介する一冊が『僕が食べてきた思い出、忘れられない味 私的名店案内22』(オレンジページ)。自らの経験とともに綴られる文章は、読む人を温かく、時に切ない麻生要一郎ワールドに誘い、その味を疑似体験させてくれます。そして人とのつながり、日々生きることの大切さを感じさせてくれます。

この本から、麻生さんが「世界で一番好きな、お寿司屋さんのようなイタリアン」と称えるお店をご紹介します!(本文より一部抜粋)

イオタ(東京・四谷)

――「イオタ」の宮添亮太シェフの作る料理が、僕は世界で一番好きだ。イタリアンを食べたいという気分と、季節感のある素材が活かされた和食を食べているような感覚、両方が自然に楽しめるから。そして、何より親しみやすい屈託のない彼の人柄が好きだ。

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――その魚が真っ当な寿司屋のように手がかけられていて、美味しかったこと、和の食材を料理に盛り込む事も、これ見よがしに、わざとらしい感じにならないで、自然体なことも良かった。

――自慢の魚は、彼の故郷である下関からも届く。ネタケースに並べられた、魚の様子は寿司屋さながらである。

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――ある時に宮添シェフにイカ墨のパスタを作ってもらうと、その美味しさに開眼。僕の大好物になった。(中略)そして、パスタを煽る姿の何とも楽しそうなこと。見ていて、嬉しい気持ちになる。(中略)歯が黒くなったって、何だっていい。美味しくて幸せなのだから。

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――続いては「良いウニが入りました」と、嬉しそうにケースを見せてくれてから、ウニのパスタが登場。やはり、寿司屋のようだ。

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――メインにはえぞ鹿のソテー。八頭を使ったピュレに、セリが添えられていた。ソースは、鹿の骨などを使い出汁もとったものをベースに、アップルビネガーを組み合わせ、あっさりと仕上げられていた。火入れも丁度よく、パスタを2皿食べた後でも、美味しく食べることが出来た。

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――僕は家業の仕事をしている時に、接待も多くて、誰よりも早く食べ終わり、会計を済ませて、みたいなことばかりしていたから、驚くほど早食いなのだ。食の仕事に就いてからは、あんまり早いのもみっともないので、意識してゆっくり食べるようにしているが、ここではついつい早食いに戻ってしまう。料理は出てきた瞬間に食べたい、もたもたするのは粋じゃない。特にパスタは寿司のように食べたいと思っているから余計である。

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――早くあのカウンターに座って、ネタケースを見せてもらいながら、美味しいものを食べたいと心から願っている。皆さんもぜひ「イオタ」へお出かけください。

【イオタ】
東京都新宿区四谷本塩町1-13 横尾ビル1F
電話 03-6457-8028

撮影/小島沙緒理 文/編集部・今田

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