人生初「さわやか」で食べた「げんこつハンバーグ」に、心も胃袋もガッチリ掴まれてしまった話

こんにちは、Togetterオリジナル編集部のToge松です。平日の夕方、浜松に来ています。

わざわざ会社を休んで（おい）浜松にやってきた理由は他でもない。「炭焼きレストランさわやか」に行きたかったからだ。

静岡県にしかないローカルチェーンでありながら、全国区レベルの知名度を誇るハンバーグレストラン。正直「ローカルネタでしょ？」と思っていたが、仲間内はみんな経験済みらしく、「何時間待った？」「あれうまいよな」などと盛り上がるたび「ぐやじい…！」と歯ぎしりしていた。

私もようやく「さわやかに行ったことがある」を実績解除できると思うと感慨深い。

何日も前から「駅から徒歩圏内の店舗」で「混雑しにくい時間帯」をリサーチし、首都圏からより離れた静岡県西部が狙い目だと判断。JR浜松駅の1駅隣である高塚駅から徒歩10分ほどで行ける「浜松高塚店」に来たのだ。

「さわやか」は各店舗の混雑状況を、公式ホームページで確認できるシステムになっていることはよく知られている。

この日は金曜日の夕方5時。浜松高塚店の待ち時間はゼロだった。

さわやかの混雑ぶりはX（Twitter）で「待ち時間がえげつない長さ」で話題になることが多い。ただ、店舗によっては平日や食事時間を少しズラすことでスムーズに入店できるようだ。

さっそく注文しよう。食べる料理は数日前から決めていた。

「げんこつハンバーグ250g」（1540円税込）に、ライス（orパン）とコーヒー（or紅茶）が付いてくる「Aセット」（530円）をオーダー。

スタッフの方から焼き加減やソースについて聞かれ、「肉汁たっぷり（表面はしっかりと焼き、中心部はレアな状態のこと）」と「オニオンソース」でお願いした。

注文を終えると、スタッフさんがカトラリーと一緒に「げんこつハンバーグ」の食べ方が書かれた紙を持ってきた。これを読みながら待つことにする。

さほど時間を待つことなく料理がやってきた。Xなどで幾度となく見てきた「げんこつハンバーグ」がついに…！

ご存じの方も多いと思うが、「さわやか」の「げんこつハンバーグ」はこぶし大のハンバーグが熱々の鉄板にのせた状態で提供される。

それをスタッフの方が目の前で半分にカットし、鉄板でジューっと焼き付けることで仕上げている。

そして最後にソースをかけたら完成だ。もう早く食べたくて待ち切れない自分がいる。

緊張しながらハンバーグの断面をカットしてみると、香ばしく焼き上げられた表面に対し、中心部はしっかりとレアな状態となっていた。

まずはレアのままいただいてみよう。

うわ～、やばい。めちゃくちゃ幸せだ…。

よく焼かれて肉の歯ごたえが楽しめる部分と、タルタルステーキのようにとろけるレアな部分が、同時に押し寄せてくる。口の中の情報量が多い。

牛肉100％使用とのことだが、気になる臭みは一切ない。肉の鮮度の良さが伝わってくるようだ。

今度はレアな部分を鉄板にあてて、しっかり焼いた状態で食べてみた。レアな風味がなくなるぶん、肉の押し返すような弾力を楽しめるワイルドな味わいだ。噛みしめるごとに旨みが溢れてきて、これはこれでおいしい。

鉄板の温度もずっとアツアツを保っていたおかげで、いろんな焼き加減を楽しめる。レアとウェルダンを行き来して自分好みの焼き加減を探しながら、最後までおいしく味わうことができた。

最後に、「さわやか」に来店して一番印象に残ったことがある。スタッフによる接客がとても気持ち良かったことだ。

飲んでいた水がなくなったり、食後のデザートが欲しくなったり、心の中で「スタッフさんに声をかけようかな」と思った絶妙なタイミングでススっとやってくる。余計なストレスがなく食事に集中することができた。

きっと他の作業をしながら私の食事状況に気を配ってくれていたのだろう。さりげない気配りにちょっと感動してしまった。

ハンバーグのおいしさばかりに気を取られがちだが、実はこのホスピタリティ精神こそ「さわやか」が人気となっている根源ではないかと思った。

今回は運良く比較的空いている時間帯に訪れることができたが、やはり週末は行列を覚悟しなくてはいけないだろう。

それでもたぶん、また近いうちに行くことになるに違いない。完全に心も胃袋もガッチリと掴まれてしまった。

文：Toge松編集：Togetterオリジナル編集部