皆さん、こんにちは♪ふくしま地域特派員のれもんクッキーです。 10月に入り、朝晩の寒暖差を感じるようになりました。 あの暑さは何だったのかと思わんばかりですが、 過ごしやすい秋はやはり快適ですね。 「秋の日は釣瓶落とし」と言いますが、日も短くなり暮れるのも早くなりました。
季節の変わり目は、気温差と夏疲れからくる不調から体調を崩しやすくなる季節。 そんな時に、美味しく食べて元気をいただけるお人形さまパッケージのお菓子に出合いました♪
今回は田村市船引町で100年続く老舗の菓子処『あぶくま高原御菓子処 たまのや』をご紹介します。
地域の伝統と文化にねざし、職人の技と味が作り出すこだわりのお菓子
坂上田村麻呂ゆかりの田村市船引町に大正8年創業。 伝統と文化を感じられる職人のこだわりが詰まった味わい深いお菓子に出合えます。 店内に入るとひと際目を引くのは、インパクトのあるディスプレイやパッケージデザイン! その正体は、田村市に古くから伝わるお人形さま。 お人形さまとは、疫病などから守ってくれるという言い伝えがある守り神なのです。 お人形さまと言っても可愛らしいというよりは、キリリとした感じですね。
地元に根付き大切に継承されたお菓子は、北海道産の小豆や都路の卵など厳選した材料を使用し、 ひとつひとつ丁寧に丹精込めて作られています。 また季節感を大切にし、その時期に味わえる限定のお菓子も四季折々、店頭に並びます。
お人形さまをモチーフにしたパッケージの玉銅鑼(たまどら)
お店の看板商品にもなっているお人形さまパッケージの玉銅鑼は4種類。 小倉・あんバター(通年)で、ラムレーズン・栗は季節限定品になります。
ショーケースには詰め合わせが並べられ、ご予算に合わせての箱詰めも可能。 お人形さまのお顔が並んでいる様子は思わず見入ってしまいます♪
船引町名産の葉たばこをモチーフにした「たばこ煎餅」
お人形さまのパッケージ以外にも地元の特産品をモチーフにした名物があります。 葉っぱ型の可愛いお菓子で、その名も「たばこ煎餅」 たばこの葉をかたどったお菓子で、通常のおせんべいとは異なり、 優しい甘さの堅焼き菓子になります。
かつて葉たばこの耕作面積が日本一だったこともあり、 先代が考案して生まれた知る人ぞ知る人気のお菓子です。
ところで、たばこの葉を見たことがありますか? 私は数年前に初めてたばこの葉を通りすがりに見る機会を偶然得ました。 小学生の頃に宮沢賢治の「風の又三郎」を読んでたばこの葉の存在を知り、 それから、時を経て偶然不思議な形の植物を目にして出合ったのが葉たばこでした。 子供の頃の記憶は長く根付いているようで、当時、知った葉たばこの印象は大きかったです。
昔は嗜好品として嗜まれたたばこも、現在では縮小傾向にあります。 ただ、昔この地で生産されていた特産品を、 違う形で喜ばれる商品として残し伝えていくという想いは心に響きます。
田村市にまつわる魔除けの神様「お人形さま」とは!?
現在、田村市にはお顔の違うお人形さまが3ヶ所、 別々の所に立てられていますが、今回、3体を一挙にご紹介します。
お人形さまは遡ること、江戸時代に磐城街道沿いに悪病が流行したため、 悪魔が村に入らないように魔よけとして立てられたのが始まりです。 高さ約4メートルで、両手を広げて通せんぼのポーズをしているのが特徴で、 なぎなたや刀を持っています。 毎年4月に衣替えをされるそうで、その時は髪の毛が青々としていて更に迫力を増すのだとか。
まずは、丘の急斜面に立てられた「朴橋 ほおのきばし」のお人形さま。 左手に刀を、右手になぎなたを持ってる様子は迫力がありますね~。
こちらは「堀越 ほりこし」のお人形さまです。 こちらは歌舞伎役者のようなお顔立ちをされていますね^^
最後は「屋形 やかた」のお人形さまです。 急な坂道の山林の高台にひっそりと佇んでおり、 何もない場所にお姿が見えてくるとその迫力に圧倒されます!
コロナ禍の時期は更にお人形さまの存在が大きかったことでしょうし、 お人形さまに無病息災を願うことで、 これからも皆様が日々健やかに過ごせたらと切に願います!
購入したお菓子を実食
気になったお菓子を色々味わいたく、ちょこちょこ購入。 時計回りに、玉銅鑼(たまどら)、あわ饅頭、あぶくま高原ブッセ、お人形様、たばこ煎餅
※1個のみのお菓子は先に家族のお腹の中へ^^
たばこ煎餅は個包装になっていて、バラまき土産にもピッタリ♪ ネーミングでも盛り上がりそうですね^^ 葉っぱらしさを出すため、カーブが付けられているのも、 手間暇を惜しまない職人の技が感じられます。
※ちなみにたばこは入っていません。
玉銅鑼(たまどら) しっとりとした生地に程よい甘さの餡とバターの塩気がクセになります。
あぶくま高原ブッセ ふわっとした生地に刻みチーズ入りのクリームがベストマッチ。
あわ饅頭 もちもちしっとりあわと上品な餡が絶妙。
たばこ煎餅 バターとはちみつの優しくも懐かしい味わいにホッと心が和みます。 美味しくてあっという間に食べてしまいました。
お人形様 不覚にも先に食べてしまい写真はないのですが、香ばしい胡桃入りの白餡とバター香るパイ生地がリッチな味わい。
いつの時代にも甘いお菓子は心を和ませてくれますね^^
『あぶくま高原御菓子処 たまのや』を訪れ、美味しいお菓子を堪能しつつ、 田村市の歴史や文化に触れることが出来て、 更にお人形さまにも肖り一石二鳥、いや一石三鳥でした♪