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【東区】照葉に新劇場!号泣必須「声で魅せる朗読劇」1月プレ公演で初来福

  • 2024.11.6

「心を貫く感動」が大好物、リビングふくおか・北九州Web地域特派員、black bunnyです。

福岡市東区で人口急増の成長を遂げている街、アイランドシティ。その中央部に位置する産業エリアにある商業施設「アイランド アイ」に2025年1月、福岡の新しいエンターテイメントの拠点として新劇場「シアターそらとうみ」が幕を開けます。

出典:リビングふくおか・北九州Web

新しい体験や感性に出会える「心を貫く感動」と繋がる場所として、歌劇場からリニューアルオープンする当劇場では、演劇や音楽など舞台芸術のほか、ジャンルに囚われない様々な芸術とエンタメを発信します。

幕開けに先立ち、1月18日(土)、19日(日)に行われるプレ公演として、朗読劇『ハダシのカッちゃん』が決定。先日、出演者の村田雄浩さん、室積光さん(原作・演出)、元木行哉さんによる作品プレゼンテーションが行われました。

出典:リビングふくおか・北九州Web

(左から)司会進行マニィ大橋さん、元木行哉さん、村田雄浩さん、室積光さん[/caption]

新しくなった「シアターそらとうみ」で繰り広げられる朗読の世界。プレゼンテーションでは朗読劇の一部をご披露いただき、そこには胸を突き刺す衝撃、まさに「心を貫く感動」がありました。ご紹介します。

『ハダシのカッちゃん』ストーリー

時は2005年。自称冒険家の小学4年生の武(たける)は、転校してきた翔太郎がいつも「ハダシ」であることに気付く。何やら事情がありそうだが、とても魅力的な翔太郎に武は惹かれ、やがて2人は固い友情で結ばれていく。

ある夏、宮崎県日向市にある、武の祖父の家で夏休みを過ごすことになった2人は、祖父の母校の小学校で、真っ黒に日焼けした、もう1人のハダシの男の子に出会う。なぜかテレビもゲームも知らない、ちょっとふしぎな少年「カッちゃん」と武、翔太郎は、学校のグラウンドで毎日「戦争ごっこ」をして遊び、夢中になる。

武から「カッちゃん」の話を聞いた祖父は、翌日、遊んでいる3人の元を訪れる。学校からの帰り、祖父は「あの子はなあ、じいちゃんの同級生だ」と語り始める・・・。カッちゃんは、60年前、戦争中に南の島で、戦病死したのだという。

その話を聞いた武と翔太郎は、ある想いを持って、またあのグラウンドに向かうのだった・・・。

児童書の枠を飛び出し、もっと幅広い世代へ

『ハダシのカッちゃん』は、2005年に小学館から児童書の単行本として発刊されました。作者は、漫画やドラマ化された小説「都立水商!」シリーズでも知られる室積光さん。戦争体験の継承をライフワークにしています。戦時中に遠い島で戦病死した自身の叔父への想いと、俳優仲間の村田雄浩さんが話す少年時代の体験とを重ね、「次世代を担う子ども達に感じてもらいたい」と書いた懇親の物語『ハダシのカッちゃん』

2025年は、戦後80周年という節目の年。友情の大切さや平和の尊さを描いた物語を「一人でも多くの方に届けたい」と、小学生だけではなく多くの世代に感じ取ってもらう為に児童書『ハダシのカッちゃん』を朗読劇用に書き換えました。

出典:リビングふくおか・北九州Web

2024年8月15日、16日に山口県下松市で公演し、感動の反響が大きく、大好評だった朗読劇『ハダシのカッちゃん』。「大人も泣くんだ」と驚いた小学生もいたんだとか。「自身の友情を思い起こし、それぞれに相通ずるものを感じて欲しい」と室積さんは言います。

圧巻!物語の世界に引き込む役者の声

知りませんでした、朗読劇の世界観を。主役を演じる村田さんはじめ役者達のパワー感じる声と、その時に出現する空気感で、聴く人を引き込む力に衝撃を受けました。今回、「少しだけ」とご披露いただいた朗読劇。おじ様世代の役者達がこどもの役も演じるのです。台本を手に、足の長い椅子に座り、「3,2,1、スタート」という室積さんの掛け声がかかると・・・。

知りませんでした。朗読劇は、単にその場で聴くだけではないんだということ。見て聴いて心で感じ、その物語の世界が見えるんだということ。

役者も観客も、其々がその時「何か」を感じ取る

途中、翔太郎役の元木さんが涙を拭うのが見えました。「人が想像するもの”以上のもの”を想像し、常に感情を新鮮にしておく」のが、朗読するにあたって心掛けていることなんだとか。もちろん台詞も覚えていってしまうのだけれど、出来るだけ忘れて、毎回新鮮な気持ちで臨むのだそうです。

観る人聴く人演じる人、それぞれの想像力が交わる朗読劇。グッときます。

こどもは絵本の読み聞かせが大好きですよね。柔らかい頭で絵を読み、読み手の声から想像力を働かせ、物語を感じます。読んでくれる人の声色や体温を肌で感じ、なにか温かいものが体を包む、そんな体験をこどもは無性に求めるものです。そして大人も、”元こども”なんですね。カチカチになってきた頭でも、そんな世界観を再び味わえたこと、なんだか感無量です。

後世に伝えたい想い

「戦争では、攻撃による死だけでなく、飢えや病気で亡くなる人が非常に多いのです。本来ならもっと長く生きられた人たちが無念に死んでいく。故郷に帰りたかったであろう叔父カッちゃんに思いを寄せる中で、戦死し、忘れかけられた若者の魂が、こどもの姿となって母校の校庭に帰り楽しく遊んでいる、そんな想像がしたかったんです。」と、室積さんは物語を書いたきっかけを話されました。

人が人らしく生きられなくなるのが、戦争の恐ろしさ。「役者として何が出来るのか」をそれぞれが己に問い、ここ福岡の地で朗読劇公演が出来ること、朗読を通して何か感じてもらえることに対して、感謝の気持ちを惜しまない姿に胸が熱くなりました。

「シアターそらとうみ」で1月18日、19日公演予定の朗読劇『ハダシのカッちゃん』。生の声で伝わる物語と、そこに感じる役者魂。きっと、新しい感動があるはずです。どうぞお楽しみに!

出典:リビングふくおか・北九州Web

シアターそらとうみ
island eye アイランド アイ内
〒813-0017 福岡市東区香椎照葉6-6-6
TEL:092-405-0025

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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