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【医師解説】 「スマホの使い過ぎで、もの忘れしやすくなる」は本当? 脳に効くスマホの使い方5

  • 2024.10.28

高齢者も使いこなし、生活に必要不可欠となったスマートフォン。使い過ぎると“もの忘れ”の状態になることを知っていますか?「脳内が散らかって必要な情報が引き出せなくなる」と医師で脳の専門家の奥村さんは言います。脳にいいスマホの使い方5つとは?

便利なスマホで“もの忘れ”状態に!?

7-01_便利だけど使い方次第で“もの忘れ”状態に!

「だらだらスマホで不要な情報を集め続けると、脳内は散らかる一方」と脳の専門医・奥村さん。

「『あれ何だっけ?』と思い出したくても、散らかった脳からは、今必要な情報を取り出せません。いわゆる、もの忘れの状態です」と奥村さんは言います。

脳をスッキリさせるには、スマホを置いて毎日5分程度ぼんやりすること。その5分がさまざまな情報を、脳が自動的に整理整頓してくれるといいます。

「また何かわからないことがあっても、すぐにスマホに頼るのではなく、自分の脳で1分間考えてから。前頭前野の『深く考える機能』を衰えさせないためです」と奥村さん。

ここからは、脳にいいスマホの使い方を5つ教えてもらいます。 

使い方1:就寝〇時間前からスマホ断ちをする

7-02_使い方1:就寝1時間前からスマホ断ちをする

スマホ画面の光は、入眠ホルモン「メラトニン」の分泌を抑制し、脳にとって大切な睡眠を妨げます。「寝る1時間前」からはスマホを見ず、寝室にもなるべく持ち込まないようにしましょう。

また起床時のアラームは、スマホの機能でなく目覚まし時計を活用。アラームを止めた後に、天気予報、ニュース……など、次々とスマホを使い続けてしまうことを防ぎます。 

使い方2:スマホに頼ることを決めておく

7-03_使い方2:スマホに頼ることを決めておく

「かさばる買い物はスマホで」「わからない漢字は辞書で調べる」など、スマホに頼るか、自分でするか線引きを。賢くスマホを使うことが、脳の処理能力低下を予防します。 

使い方3:LINEのビデオ通話で、家族・友人と話す

7-04_使い方3:LINEのビデオ通話で、家族・友人と話す

家族・友人とのコミュニケーションは、電話よりビデオ通話で。音声に加えて、表情や身振り手振りなど多くの情報を得ることになり、前頭葉を広範囲に活性化できます。 

使い方4:スマホゲームをするなら、〇〇〇アプリ

7-05_使い方4:スマホゲームをするなら、オセロアプリ

ネットにつながっている人と対戦できるオンラインの「オセロアプリ」はおすすめです。対人の頭脳ゲームは、心理的な駆け引きをしたり、相手の出方を見ながら先々まで作戦を考えたり、脳はフル回転。

脳細胞どうしのつながりを強くし、脳の健康を保ってくれる「認知予備力」を高めます。 

使い方5:スマホで検索したら、〇〇でメモする

7-06_使い方5:スマホで検索したら、手書きでメモする

スマホで調べ物をするときは、必ず「手書き」でメモ。要点をまとめながらメモすれば、脳は情報の入力・取捨選択・出力を同時に行うことになり、バランスよく働いてくれます。 

全7回にわたって、もの忘れ・認知症予防のための「運動」や「食事」「生活習慣」について、各専門家に伺ってきました。できることから生活に取り入れてみてください。

教えてくれたのは奥村 歩(おくむら・あゆみ)さん 

医学博士。おくむらメモリークリニック院長。「もの忘れ外来」を中心に、全国から毎日100人以上の受診者が来院する。テレビなどメディアでも活躍。主な著書に『その「もの忘れ」はスマホ認知症だった』(青春新書インテリジェンス)、『スマホ脳の処方箋』(あき出版)など。

取材・文=新井理紗、井口桂介(ともにハルメク編集部) イラストレーション=カトウミナエ

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年10月号を再編集、掲載しています。

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