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長崎の天ぷらは衣が厚い!?意外に知らない「天ぷら」の地域差とは

  • 2024.10.28

意外に知らない「天ぷら」の地域差

意外に知らない「天ぷら」の地域差
意外に知らない「天ぷら」の地域差

香ばしく揚げられたサクサクの「天ぷら」と言えば、小麦粉を主体とした薄めの衣をまとっているのが定番。しかし、地域によってはフリッター状の厚い衣がついたものを「天ぷら」と呼ぶ所もあります。意外に知らない、天ぷらの地域差とは?

長崎県で食べられている「長崎天ぷら」は、衣に砂糖などの調味料が加えられた「フリッター」によく似た郷土料理です。南蛮貿易で来ていたポルトガル人が食べていたフリッターが原型と言われていて、衣に味がついているため天つゆや塩などをつけずにそのまま食べられるそう。

県外の人には「これが天ぷら?」と驚かれそうですが、長崎県では「伝統ある郷土料理」ということで、地元で取れる魚を使った「長崎天ぷら」が給食の定番メニューとなっています。

また、関東と関西でも「天ぷら」の作り方が異なることをご存知でしょうか。関東では天ぷら粉に卵を入れるのが一般的。卵が入ることでサクサクとした食感になります。一方、関西では卵は入れず、小麦粉と水のみで揚げるためふんわりとした揚がり具合に。揚げる油も関東はゴマ油、関西はサラダ油を使うなど違いがあります。

卵の入った衣をつけてゴマ油で揚げるため、関東風は“こんがりきつね色”。関西風は薄い衣でサラダ油で揚げるので“白っぽく軽い仕上がり”に。さらに食べ方も、関東では「天つゆ」がメインに対して関西では「塩」で食べるのが主流です。

なぜこれほどの地域性が生まれたのかについては、関東と関西の食文化の違いとの説が有力のよう。関東地方では元々魚系の天ぷらが多かった背景から、魚の臭みを消すためにゴマ油で揚げ、濃いめの天つゆで食べるようになったそうです。片や、関西地方の天ぷらは野菜中心。素材の味を生かすように、あっさりとした衣に塩で食べるのがメジャーになったと言われています。

また、青森では「南部せんべい」、大阪は「紅生姜」、沖縄は「もずく」など、作り方だけでなく中の具を見ても地域性が分かれる「天ぷら」。

余談ですが、京阪、四国・中国や九州では揚げかまぼこのことを「天ぷら」とよく呼ばれます。東日本でも北海道や青森県では「天ぷら」と呼ぶ人が多いとか。「今日のおかずは“てんぷら”」と言われて、えび天やかき揚げを想像すると、違うものがでてきてびっくりするかもしれません。

旅先などで、ご当地天ぷらを探してみるのも楽しいかも知れませんね。

(LASISA編集部)

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