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“自分に自信がない”が引き寄せる負のスパイラルって?

  • 2016.3.26
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“自分に自信がない”が引き寄せる負のスパイラルって?

仕事に美容に恋愛に、女の人生ってけっこー大変! 私はこのままでいいのかな? 幸せになれるかな? そんなモヤっとした悩みを浄化し、毎日がもっと楽しくなる痛快エッセイを、毎週土曜日お届けします。自分が好きになれない。世の中にはそんなコンプレックスをバネにする人もいるけれど、ショーンKしかり……なかなかそうもいかないものだ。でもそんな自信のなさが、凹んだときはいっそう変なものを引き寄せる。自信がない時って、どうしてこうも全部がうまくいかないんだろう?
【恋愛はしたいけれど1mmも傷つかずに生きたい】vol.32

最近、世間は“ショーンショック”で熱い。

甘いマスクと低音美声が人気の経営コンサルタントでDJの、ショーンK氏。ハーフでハーバードMBA卒という超ピカピの経歴が、詐称であったことが明らかになり、世間が騒がしいのである。本人はこの騒動を受けて活動自粛に半泣き謝罪。表舞台から姿を消した。色々言われてはいるけれど、経歴詐称、整形疑惑、しかも7cmのシークレットブーツを着用していたらしく、もう本当ビックリ! ネイティブ並みの英語力とコメント力は間違いないのだから、彼の裏には、相当なコンプレックスと努力があったのだと思う。

それに彼を叩く人たちだって、結局自分の学歴や顔へのコンプレックスを払拭できないからこそ、ウマい事やっていたショーンが許せないようにみえる。自信がないから自分を着飾り、自信のなさから他人を叩く。なんだか暗くなってしまう話じゃないか。

便利な女はこうして生まれる

そういえばどこかのデータで、日本人には3割しか、自分に自信を持っている人は存在しない。そんな話を読んだことがある。だからこういう空気が起きるのか…と、ショーンショックにも、妙に納得してしまったけれど、私も自信のない臆病な7割の一人。最近も弱いワタシと戦う日々が続いている。

実は少し前、仕事でヘマをした。それが思いのほか大きなトラブルになってしまい、ショックで落ち込み、連日ヤケ食いに走った。2キロも太ってしまった。えーん。

それをキッカケに、ガタガタと公私のバランスが崩れだしたのである。いつもは顔を見せない「自信のないワタシ」が、どんどん前に出始めて、これ以上傷つかないように勝手にバリアを張りだす。どんな“こじらせ状態”になるのかというと、まず、人の顔色がヤバいくらい気になりはじめる。

「この人は私のこと、どう思っているんだろう…」

って、別の仕事関係の人へも思うし、デート中にも、一人のお風呂タイムでも、考えてしまう。そうして不安になりだすと、今度は相手が不愉快にならぬように、気に入ってもらえるように、ヤバいくらい気を遣いだす。

昔の話だけど、彼氏に「今から来いよ」と夜中に呼び出されても、ホイホイ応じたこともあったっけ。高いシャツを突然買わされたこともあったっけ。このように、恋愛も仕事も、臆病な気持ちはワタシを、最大級便利な女へと変化させるのである。

まさかの“負の”引き寄せ術!

この最初の“こじらせ状態”を超えると、次に襲ってくるのが“自己嫌悪モード”。

「全部自分が引き寄せてるんだ…」なんて、ちょっとスピっぽく自分を責めはじめるのである。

実はこの仕事のトラブルと同じタイミングで、つまらない事が原因で、女友達と大ゲンカをした。思えばどっちにも原因がある話なのだが、どうにもこうにもお互い「私の主張を受け入れろ! アホ!」「私は謝ってるのに、アンタはさ…」と意固地になって譲らない。

女のケンカは醜いもんだ。

とりあえず「この話はおしまい! また落ち着いたら会おう」と、イライラを無理矢理収めて、なんとか気持ちを切り替えたのもつかの間。さらに不運は続く。なんと数日後、スマホを階段から落として、画面をバッキバキに割ってしまったのだ。さらにその数日後、フラッと立ち寄ったパチンコで2万円も使ってしまった。

こうなるともう、彼女への謝罪とか反省とかは1ミリもなく、「やっぱり自分から、負のオーラが出てるんだー! だからツイてないんだー! もう自分なんて嫌いだー(泣)」と、都合よく自己嫌悪モード全開である。

引き寄せって奴のやっかいなところは、一度いいことも悪いことも引き寄せだすと、途切れるまでに少し時間差があることだ。だから不安定な時は、「今すぐなんとかしたい!」って思って相談したり行動したりしても、だいたい効果はすぐ出ない。そしてもっと負のスパイラルにハマる。ハイ、コレ、今の私そのもの。

こじらせ女子、最後の賭けに!?

ミスにヤケ食い。ケンカにスマホ破壊と、踏んだり蹴ったりなのだけど、自己嫌悪にくたびれると、さらにさらにこじらせて、最終的には“絶望モード”になって引きこもりだす(笑)。

「私、もう仕事向いてない。友達もいない。愛してくれる人もいない。幸せになれない。人間やめたい…」

って、膝をかかえたかは忘れたけど、ひたすら部屋で落ち込む。

消えたくなる(消えないけど)。

なぜか温泉に行きたくなる(予約が面倒で挫折するけど)。

部屋に塩をまく(我ながら怖い)。

運気あがれ〜とブツブツつぶやく(だから怖いって)。

今の運勢を確認しだす(もはやコント)。

これを30代の立派な大人がやるんだから、始末に負えない。幸せをつかめない原因は、全部「自信のなさ」が悪いんだ。そう思っていろいろ考えて、落ち込みまくる。でも不思議と、落ち込んだ先は、あがるしかないのか、ある結論に至るのである。

自信満々な人間に今からなるなんて、やっぱ無理!

自分大好き人間に今からなるなんて、きっと無理!

もうキラキラ輝く自分は、諦めた!

って、あがってないか。

でも、自信が持てなくても、自分が好きになれなくても、キラキラ輝けなくても、せめて「私って女は、本当にもう、手のかかる奴だ」くらいに、受け入れることは出来る…かもしれない。

やっぱりそこも自信はない。

けど、自分のいい持ち味を説明できるくらいには、なりたいと思う。

それができてはじめて、恋愛も仕事も「このワタシ、見た目はイマイチですけど味はいいんです」って、言える日がくるかもしれない。

全部ここ最近のホットな話なので、仕事はポシャったままだし、スマホの画面はバリバリ。2万円は回収できていないし、仲直りもまだしていない。だけど手始めに、ついた2キロの贅肉から、落とし始めようじゃないか。

おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。

HP:http://oshimarie.com

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