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J・D・ペイン『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』シーズン2について語る【sweetムービーインタビュー】

  • 2024.11.6

J.D.PayneJ・D・ペイン

1979年、ヴァージニア州生まれ。イエール大学で英文学の学位を取った後、ビジネスパートナーのパトリック・マッケイとともに脚本家としてキャリアをスタート。『スター・トレックBEYOND』(16)などに参加し、本作のシーズン1でショーランナーに大抜擢された。


世界中に多くのファンを持つJ・R・R・トールキン原作の『指輪物語』。その映画版『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズと『ホビット』シリーズは大人気を博し、今でも伝説のごとく語り継がれる名作に。

その映画版よりも前の時代を描いたシリーズ『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』のシーズン2が順次配中だ。「シーズン1で想像以上の反響を得たことは、僕達クリエイターの刺激になったよ」というのは、本シリーズのショーランナー、J・D・ペイン。

「シーズン1はニュージーランドで撮影し、シーズン2はロンドンの巨大スタジオで撮影したんだ。ニュージーランドは映画版の聖地、イギリスは原作者トールキンのふるさと。運命めいたものを感じながら撮影に挑めたよ。それに、キャストとの関係性もより深まったおかげで、このシーズンではより深くキャラクターを掘り下げることができたと思う。僕を含めてキャストやスタッフ全員、シーズン1での大反響を恩恵ととらえて、作品をよりよくするために勉強してきたんだ」

前シーズンは大勢いるキャラクター、壮大な世界観、物語の設定などのお披露目にあたり、初見の人には少々冗長に見えたかもしれない。だが、シーズン2は前シーズンの倍速くらいの感覚で展開していく。

「シーズン1で転機となるエピソードを監督したシャーロット・ブランドストロムが、今シーズンのメインの監督を務めてくれた。そのおかげで、非常に効率よく物語が展開し、観客を惹きつける魅力的なエピソードばかりだよ。なにせ映画版に通ずるキャラクターもたくさん活躍の場があるしね」


地球が人類文明で発展するはるか昔、中つ国と呼ばれる様々な種族が共生する世界が舞台。平和をぶち壊す闇の魔力を持ったサウロンが力を蓄え、あらゆる種族を脅かそうとしており、それを食い止めようと皆が手を取り合おうとする物語だ。

「いつの時代もこの物語が支持される理由は、ファンタジーの世界、架空の種族の話なのに、人間社会で行われている様々なことが内包されているからだと思う。特に今は無意味な分断によって、不安で不穏な世の中になってしまった。この作品で描かれる教訓を示すことで、ちょっとでも人の心を動かせれば、と思っているんだ。僕達の企画ではないけど、年末には日本のアニメーション会社が作ったスピンオフのアニメ版『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』も劇場公開されるし、この物語は今こそ注目を浴びるべきものだと思うよ」

ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』シーズン2
story: 平穏だった中つ国を脅かす闇の帝王サウロンが復活し、それを意図せず助けてしまったエルフのガラドリエル(M・クラーク)は、なんとかサウロンの勢力を弱めるための画策をしていた。一方、謎の老人よそびと(D・ウェイマン)とともに東へ向かったハーフット族のノーリ(M・カヴェナー)らは、彼に秘められた魔法の力を目の当たりに。

ショーランナー:J・D・ペイン、パトリック・マッケイ/監督:シャーロット・ブランドストロム ほか/出演:モーフィッド・クラーク、ロバート・アラマヨ、マルケラ・カヴェナー、チャーリー・ヴィッカース、ダニエル・ウェイマン ほか/配信:現在、Prime Videoにて独占配中
© Amazon MGM Studios Prime Video


text : MASAMICHI YOSHIHIRO
photo : ©Amazon MGM Studios Prime Video
web edit : KIMIE WACHI[sweet web]

※記事の内容はsweet2024年11月号のものになります。
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