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「何が正解なんだ…!?」人生初の“お菓子パーティ”。悩み選んだお菓子に友人からの一言。40歳を過ぎても思い出す「褒め」エピソードとは?

  • 2024.10.27

過去の自分の失敗を思い出してしまったり、自己肯定感を高めたいと思っていながら肯定できる部分がなかったりして、落ち込む時はないだろうか。そんな時に『たまに取り出せる褒め』(室木おすし:著、オモコロ編集部:協力/KADOKAWA)を読めば、明るい気持ちになるだろう。

『たまに取り出せる褒め』は人気WEBサイト「オモコロ」で連載中の作品で、タイトル通り記憶の中からちょっと誇れるような、たまに取り出せる「褒め」エピソードをマンガ化したものだ。

室木さんが中学生時代に同級生の家へ持って行くお菓子にピザポテトを選び「センスある」と言われた時のささやかな「褒め」をはじめ、読者から募った投稿エピソード、さらに絵本作家のヨシタケシンスケさん、TVプロデューサーの佐久間宣行さんが今の仕事を選択したきっかけとなるような人生に影響を与えた「褒め」エピソードといった多種多様な「褒め」体験が描かれている。

どの「褒め」も味わい深く魅力的なのだが、私は特に「マーベラス」と題された投稿エピソードが気に入っている。

投稿者であるももさんの息子が通う幼稚園で何年も使われているフェルトのバッジを全て作り直し先生と園児達から褒められた体験が描かれており、新しいバッジにぴょんぴょん飛び跳ねながら喜ぶ園児達の姿がとても可愛らしく、その場面を見たくなり何度もページを捲ってしまうのだ。

自分が褒められることは気分がいいと知っているが、人の「褒め」に触れるのもまた違った心地良さがあるのだと、本作を通じて感じることができた。

そして「褒め」は、褒めてくれる人がいなければ成立しない。もし自分自身の「褒め」が見つからない時は、誰かを褒める体験をしてみるのはどうだろうか。「情けは人の為ならず」というが「褒め」もまた、巡り巡って自分への「褒め」として返ってくるかもしれない。実際に褒めないにしても欠点より褒めたくなる良いところに焦点を当てていくことで日常や人生を前向きに過ごせるだろう。

文=ネゴト / 花

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