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グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

  • 2024.10.27

福島県と接する茨城県北茨城市。2024年9月、風光明媚な五浦(いづら)地区に【チームラボ 幽谷隠田跡】がオープン。夕暮れと共に、夜の森がチームラボのアート空間へと変わります。同時に宿泊者限定の温泉とグランピング施設も開業。自然とアートが織りなす神秘の世界を体験します。

チームラボが創る夜の森のミュージアム

屋外常設展示となる「チームラボ 幽谷隠田跡(ゆうこくおんでんあと)」。この不思議な名前は、江戸時代、藩からの年貢米の徴収を逃れるため、森の奥の “隠れ谷” に棚田を作ったことに由来すると伝わります。夜の森に繰り広げられるデジタルテクノロジーを使ったアートを満喫できます。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲森に入って初めの作品チームラボ《具象と抽象》

屋外の自然を利用したミュージアムは、暗くなるとオープンします。森に入ると最初の作品が《具象と抽象》です。樹々の間に無数の線が発生していて、人の動きに合わせて光が動くため、森そのものが動いているように見える作品です。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲チームラボ《連続する軌跡》

空間に光の書を書く「空書」は、チームラボの設立以来続けている作品です。樹々の間を光の毛筆が現れてはフワフワとなびき、かすれ、また現れる。夜の森にしたためる光の筆跡です。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲チームラボ《タブノキに宿る呼応する宇宙》

この森を象徴する木に光る球体を吊るした神秘的な空間です。人が近づくと明るく輝き、周辺の球体も次々に呼応する不思議な現象。人と樹木が交感する作品です。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲チームラボ《幽谷の呼応する森》

森の中盤あたりから現れる作品《幽谷の呼応する森》は、人や動物などが近くを通ると、木々が次々に発光し音色を響かせます。

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▲チームラボ《幽谷の竹林》

神秘的な竹林の中を進むと、歩く速度やペースで音楽が変わります。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲チームラボ《棚田跡》

やがて森が開けると、そこは古い棚田の跡。長い歳月を経て湿地となっていましたが、チームラボによって円筒形のヴェネチアングラスが置かれ、アート作品として復活。人が近づくと光り方が変化する、新たな棚田としてよみがえりました。職人が手作りした発光体は、ひとつひとつ輝き方が異なるのも見どころです。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲チームラボ《隠田跡の水鏡の道》

棚田の一番低いゾーンには水面を歩ける道があります。水中の道に人が立つと発光し、いなくなると光も消えます。光るヴェネチアングラスを間近で見られる素敵な体験です。歩きたい人は防水性の高い靴や長靴で行くことをおすすめします。

グランピング施設を併設

チームラボ 幽谷隠田跡と共に「五浦 幽谷隠田跡温泉」グランピング施設が同時にオープン。自然の中でアウトドアステイができるほか、宿泊者限定の温泉施設を楽しめます。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲テントは2タイプ

テントは「ヴァナヘイムテントグランピング 40平米」と「ミッドガルドテントグランピング 30平米」の2タイプ。どちらも定員は大人4名までで、宿泊料金は同じです。プランは素泊まり、朝食付き、2食付きから選べます。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲テント内はゆとりたっぷり

備品もそろっていて、ベッドやソファ、テーブルなどのリビング家具が置かれ、エアコンも完備。大型冷蔵庫もあるので、バーベキュー用の食材やドリンクも持ち込めます。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲すべてのテントにはテーブルを置いたテラスを設置

アウトドアでバーベキューが楽しめるように、テーブルや洗面台、米ウィーバー社のバーベキューコンロを備えます。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲2棟のコテージもあります

チームラボならではの特別な体験をしたいなら、コテージ泊がおすすめです。2階建てで延べ床面積は80平米ほどのゆったりしたスペースに6名まで泊まれます。

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▲コテージ1階にあるリビングとお風呂

コテージの裏手の森は、夜になるとチームラボの作品に。バーベキューグリルを備えたテラスや、半露天のお風呂から、夜の作品を楽しめます。広めに作られた湯船には、温泉が豪快に掛け流されていました。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲2階はプライベートなチームラボ空間

2階にある鏡張りのスペースは、奥がガラス窓になっていて、コテージ裏の森の緑が鮮やか。中に入ると、ご覧のとおり万華鏡のように見え、様々なポーズで不思議な動画や写真などを撮れちゃいます。さらに陽が落ちると森が作品になります。チームラボのアート空間を独占できるチャンスです。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

食事付きのプランに用意される夕食は、テントとコテージ共に夜はプレミアム海鮮BBQ、朝食は鍋料理のサムゲタン。食材やドリンクの持ち込みも自由です。

宿泊者専用の温泉施設

グランピングエリアには、露天風呂を備えた温泉施設を用意。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、疲れの取れるいいお湯です。営業時間は7時から9時までと、15時から24時まで。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲アート作品を楽しめる露天風呂

露天風呂は水着着用の男女混浴温泉。辺りが暗くなると水面のヴェネチアングラスや森が輝き始め、湯船と作品が一体となる不思議な空間です。湯船に浸かってチームラボのアートを楽しめるほか、露天風呂なら撮影も可能です。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲内風呂は男女別なので、水着なしで利用できます

こちらも温泉です。タオルも用意しているので手ぶらで利用できます。

温泉施設:五浦幽谷隠田跡温泉 https://izurahotspring.com/

五浦の絶景と共に楽しみたい周辺の施設

チームラボ 幽谷隠田跡がある五浦(いづら)の周辺は、太平洋の荒波に削られた岩礁が連なる景勝地で、海水浴場や温泉旅館、冬はあんこう鍋などを楽しめます。さらに日本の近代美術の発展に貢献した岡倉天心(1863-1913年)が住居をかまえた場所で、茨城県天心記念五浦美術館や六角堂などが見どころです。

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▲茨城県天心記念五浦美術館

岡倉天心や横山大観など五浦ゆかりの作家たちの資料や作品を展示しています。

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▲岡倉天心旧宅。茨城大学五浦美術文化研究所「旧天心邸」

明治38年に岡倉天心自身が設計した邸宅で、弟子の横山大観や下村観山などと共に日本画の創作運動を行いました。現在は茨城大学五浦美術文化研究所として管理され、天心が造った庭園とともに登録有形文化財に指定されています。

グランピング&温泉も。夜の森を彩る光と音のアート空間【チームラボ 幽谷隠田跡】

▲眺望が素晴らしい「六角堂」

1905年に岡倉天心が建てた、床の間と炉を備えた茶室で、国の登録有形文化財でした。2011年の東日本大震災では津波で土台を残して流失。2012年に復元されました。六角堂から見える複雑な形をした岩礁と海が織りなす景観が素晴らしく、チームラボ 幽谷隠田跡と合わせて巡りたい景勝地です。

夜の森全体がアートとして楽しめる【チームラボ 幽谷隠田跡】。グランピングや温泉を楽しめる施設も併設。美しい景観に彩られた五浦周辺は温泉地としても知られます。自然と一体になるチームラボのアート空間を体験してみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 問:チームラボ 幽谷隠田跡 https://www.teamlab.art/jp/e/izura/>

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