雑誌GLOWの連載「原宿KURU?」は原宿ファッションの草分け、MILKとMILK BOYのディレクター大川ひとみさんが、原宿で出会った仲間とトーク。今回はアンダーカバー・デザイナーの高橋盾さんが登場。
【今回のゲストは高橋盾さん!】
「Hello GLOWピープル! 今回は昔から仲良くしているアンダーカバーのデザイナー、高橋盾君です。ある時期は本当に毎日一緒に遊んでいた仲間。思い出はありすぎて全部は話せないけれど久しぶりに昔話をして当時を思い出しました」(ひとみさん)
PROFILE:たかはし・じゅん。デザイナー。1969年群馬県生まれ。文化服装学院在学中の1990年にUNDERCOVERをスタートし、94年に東京コレクションデビュー、2002年からパリコレに参加。毎日ファッション大賞を2回受賞。愛称はジョニオ。Instagram@joniotakahashi
【TALK】高橋さんが学生の頃からの付き合い
アンダーカバーの新作のセットアップを着用していた高橋さんに「それ可愛い!」と、ジャケットをひとみさんが借りて撮影したツーショット。ひとみさん、高橋さんともにすべて私服。
高橋盾(以下、高橋) 初めて出会ったのはヒロシ君が企画したヴィヴィアン・ウエストウッドのファッションショーだったね。 大川ひとみ(以下、ひとみ) 盾君はモデルで出てたんだけど、普通モデルはランウェイの真ん中歩くのにこの子だけ端っこを歩いてるの。その後すぐ意気投合して仲良くなったね。 高橋 毎日学校終わったらひとみさんの家で友だちと集まってDJやったり、絵を描いたり、髪の毛切ったり。当時はそんな風に思っていなかったけれど今考えるとクリエイティブなことをしていたのかも。ひとみさんの服をカスタムしたり。ラクロワやシャネルやゴルチエの服とかいろんな洋服を見せてもらったことは勉強になったと思う。
☑ひとみさんと高橋さんの思い出フォト
上・下右:かなり前に仲間と行ったロンドン旅行。なんと高橋さんにとっての初海外旅行だったそう。「イギリスのパンクが好きだったから、さすがに初めてロンドンに着いたときは感動しました。カムデンやポートベローのマーケットでカスタム用の服を買ったりしたのもいい思い出」(高橋さん) 「みんながまだお金がない時代のとっても楽しい旅行でした」(ひとみさん)
下左:「この写真はハロウィンのパーティの前にみんなで撮った写真。ありがたいことにどこのクラブでもただで入れてくれたのよ。バブルの頃で、日本はものすごく活気があった」(ひとみさん) 「クラブの後にひとみさんが帝国ホテルの朝ごはんに連れて行ってくれたんだけど、そういう大人の遊び方も勉強になりました」(高橋さん)
【TALK】お互いにいっぱい勉強させてもらった
ひとみ 遊んではいたけれど盾君は学生の頃からブランドを始めて、その後ものすごいスピードで駆け上がっていったよね。行動力が素晴らしいって思ってた。 高橋 どちらかというと行動派かもしれない。ブランドを始めた時もいろいろ相談したよね。 ひとみ いろいろ手伝ったよ! 一緒に洋服染めたりミシン踏んだりしたもん。 高橋 ひとみさんには初めてコムデギャルソンのショーに連れていってもらった。あとちょうどマルジェラが出てきた時期で、一緒に渋谷の西武SEED館に洋服を見に行って衝撃を受けたことは今でも忘れられない。ひとみさんとはハイファッションやモードを一緒に見てきた感じ。パンクだけじゃなくてその先に行きたいってめちゃくちゃ思っている時期だった。 ひとみ 私もいろんなことを教えてもらって勉強させてもらったよ。本当に楽しい時代だったけれど、これからの盾君の活躍も楽しみにしているよ!
[ひとみさんと出会った頃の印象]
「当時群馬から出てきたばっかりだったからファッションも音楽もサブカルチャーも全部知っている人たちとの交流はすごく刺激的だった。ひとみさんにはゲイの友だちも多かったのでそんなカルチャーを間近で見ていられたのも楽しかった。今のハイファッションとストリートファッションのベースになっている人が登場してきた時代でした」(高橋さん)
[ふたりのアンダーカバーのコラボシューズを拝見]
アンダーカバーのコラボシューズをチェック。
左:「雑誌か何かで見かけた立体的なお花がついたアンダーカバーとメリッサのサンダルが可愛くて。盾君にお願いしていただきました」(ひとみさん)
右:「このシューズはアンダーカバーとドクターマーチンのコラボ。夏は3型くらいのTシャツをずっと着ています」(高橋さん) この日、高橋さんが着用していたTシャツはツイン・ピークスにインスパイアされた限定アイテム。
Direction_HITOMI OKAWA Photograph_NAOKI MURAMATSU ※雑誌GLOW2024年10月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。