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仕事に奪われた心身を取り戻し、未来につなぐ。まずはトイレ掃除から

  • 2024.10.27

私が歩みを止めたとき。それはまさに今である。

◎ ◎

先日、新卒から勤めていた会社を辞めた。
理由は端的に言うと、異動先の上司との相性が最悪だったから。

私ではなく取引先が原因のミスに対して、話も聞かずに「なんでこんなこともできないのか」とキツく叱責されるときもあれば、
「仕事が早くてほんと助かるわー!」「AIみたいに早い」など満面の笑みで言われるときもあった。

同じ人にこうも真逆のことを言ってこられると、もう何がなんだかわからなくなって、言われたことが頭に入ってこなくなった。
上司に言われた簡単な資料修正の意図も汲み取れなくなった。それで余計に叱責される。早く仕事の処理をしたら倍の仕事を振られる。

◎ ◎

この生活がこれからずっと続くのかと思うと頭がおかしくなりそうで、いっそこのまま消えられたら楽なのに、と思うようになった。
でも異動してそんなに経ってないし、これから続けていけばうまくやっていけるのかもしれない。
私が消えたら悲しんでくれる人もいるだろうし頑張らなきゃ、と思って、半年は歯を食いしばって食らいついた。

ちょうど半年が経った頃、あまりにも理不尽な言いがかりで叱責をされて、堪忍袋の緒が切れた。
なんでこんなわけわからんこと言われて、私が我慢しないとあかんねん。
なんで私が追いつめられて毎日笑われへん状態で生きないとあかんねん!!!!!!と思った。

◎ ◎

私は自分の命を自分の意思でどうにかできてしまうくらいには大人になってしまった。消えたいと思って実行に移そうと思えば移せてしまう。
だからこそ、ここで会社を辞めなければ後悔すると思った。

それと同時に、今まで高校・大学・就職と、社会的には順風満帆にレールの上を走ってきた状態だったので、不安で仕方なかった。
今までやりたいこと全部やる!といっぱい抱きかかえてしんどくなっても走ってきたから。止まったらもう戻れないかもしれないと思った。

今までは「会社に大きな不満もないし、転職先を見つけるのがめんどくさい」「やめてからの手続きとか難しそう」という理由で、本気で会社を辞めようと思ったことはなかったが、もう限界だった。
自分を守るためには、毎日楽しさを持って過ごせるようになるには、やめるしかない!と、上司に辞意を示した。

◎ ◎

案の定「考え直したら?」などとぐちぐち言われたし、やめるタイミングも引き延ばされたけど、なんとか無事に円満退社が実現した。

私は、自分の命は借り物で、未来につないでいかないといけないと思っている。
だから、この歩みを止めた今の期間に、自分にできることをしたいと思っている。

救命講習を受けていざというときに助けられる人でいたい。
自分の持っているもので役に立てるなら骨髄バンクへの登録もしたいし、献血もしたい。髪が伸びたらヘアドネーションもしたい。
本をたくさん読みたいし、生活力をつけたい。今日は手始めにトイレ掃除をした。
今までは時間がなかったり、仕事で体力気力を奪われていて、できていなかったこと・やってみたかったことを思う存分やろうと思う。

◎ ◎

思う存分やりたいことをやれば、これから先、自分がどうやって生きていきたいか、どういう働き方をすればその生き方ができるのかが見えてくるような気がしている。
社会的には歩みが止まっているように見えるかもしれないけど、今はすごくわくわくしている。未来につないでいくためにいろんなことを楽しむぞ!

■みーこのプロフィール
現実と非日常の反復横跳びに勤しむ会社員。

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