1. トップ
  2. 恋愛
  3. 内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える

内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える

  • 2024.10.27
内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える
内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える

Text by ライター

[MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2024日本女子代表4-0韓国女子代表、26日、東京・国立競技場]

なでしこジャパンは韓国に4-0で快勝し、パリ五輪後初の公式戦を白星で終えた。

この日、4-4-2の右ボランチで先発出場したMF長谷川唯(マンチェスター・シティWFC、ウィメンズ・スーパーリーグ)は中盤から縦横無尽に何度も顔を出して、試合をコントロール。1アシストを記録するなど圧巻のパフォーマンスを披露したが、試合後には「メンバーがガラッと変わる可能性もある」と、かぶとの緒を締めた。

内田新コーチの手腕が光る

佐々木則夫監督代行の下、3年後の2027年に開催されるFIFA女子ワールドカップに向けて新たなスタートを切った日本女子代表は、元日本男子代表の内田篤人氏をコーチに迎え入れ、セットプレーの強化に努めた。

内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える
内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える

「チームにとって、プレイヤーだった内田さんの視点やアドバイスがプラスになりました。誰がどこをブロックするべきかや、動き方の工夫を指導してもらいました」

サムライブルーの攻守を知り尽くした男の指導は、新生なでしこのオープニングゴールにつながった。

前半32分までは、韓国女子代表の堅い守備に攻め手を欠いていたイレブンだったが、右コーナーキックを獲得。

ゴール前の状況を観たプレースキッカーの長谷川は、ニアへのボールを選択した。するとただ一人、背番号14の意図を感じ取ったDF北川ひかる(スウェーデン女子1部ヘッケンFF)がニアへ飛び込み、ゴール左隅にヘディングシュートを流し込んだ。

内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える
内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える

先制弾をアシストを記録した長谷川は「韓国はセットプレーが苦手というか、前回の(現地時間今年6月4日の親善試合で)アメリカ戦で失点(3失点目、試合は0-3で韓国の敗北)していました。だから『シンプルに上げても、入り方とボールさえ良ければ決まる』と、内田さんも話していました。自分の判断で(ニアへ)蹴ったので、ニアにくると思っていなかった選手もいたと思いますが、ゴールになって良かったです」と、新コーチからの教えが生きた。

誰が監督になるか分かりません

先制弾で水を得た日本女子代表。攻撃時は4-2-4の布陣で韓国ゴールを攻め立て、わずか5分の間に2得点を奪取。後半11分にはMF谷川萌々子(スウェーデン女子1部ローゼンゴード)が4得点目となるダメ押し弾を決めて、相手に付け入る隙を与えず圧勝した。

長谷川は相手をいなす、交わす、そしてパスで攻撃をけん引すると、守備面でもチームに貢献。素早い切り替えからのボール奪取で、相手チームから攻撃の芽を摘み続け、後半23分の交代まで国立の女王であり続けた。

内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える
内田コーチの指導でアシストのMF長谷川唯、「誰が監督になるか分かりませんが」と今後を見据える

「ポジティブな内容だった」と背番号14は振り返る一方で、今後の課題を口にした。

「世界大会を経験してきた中で、きょうのプレスの行き方ではやられるシーンが絶対にあると思いました。もっと戦術的にサッカーをやってくる相手になれば、難しい試合も出てくると感じています。良かった点はポジティブに捉えますが、ここからもう1個強度を上げていき、守備の部分でも個人の戦術理解度を高めていかないといけない」

なでしこジャパンで90試合目を達成した27歳に慢心はない。2017年から国を背負い、これまで高倉麻子監督、池田太前監督、そして佐々木監督代行からパフォーマンスを評価されてきた長谷川は、次期監督の下でも輝きを放ちたい。

「(今後)誰が出るか、誰が招集されるか分からない状況でしたが、これからのなでしこが掲げるコンセプトを出せたと思います。誰が監督になるか分かりませんが、この勢いや前から行く姿勢を、次もつなげていきたいです」

今後は27日、翌28日に国内でトレーニングを実施し、29日に行われる韓国女子代表とのトレーニングマッチ(非公開)を行う予定だ。限りある時間の中で、個人のアピールとチームの練度を高めたい。

背番号14は「紅白戦ではうまくいかなかったり、前からプレスしたときに簡単にはがされる場面がありました。きょうの試合だけではなくて、3日間の練習から課題に取り組んでいきたい。プレッシャーに行く場面を全体で把握できるようにしたいです」と守備面の改善をチームに呼びかけた。

2027年に向けたスタメン争いは既に始まっている。なでしこの主軸に成長した長谷川は、2度目のW杯優勝に向けて走り出した。

(取材・文 浅野凜太郎)

元記事で読む
の記事をもっとみる