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芸妓の「体調管理」事情って?最北の花街・さっぽろで暮らす芸妓の日常とは |さっぽろ芸妓日記vol.14

  • 2024.10.26

札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。
「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ 名妓連」には12名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。

Sitakke

連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いい たします!

最近めっきり寒くなってきました

札幌も、だんだん寒くなってきましたね。皆さん、ストーブはもうつけましたか?
私たちの仕事着である「着物」ですが、中に何枚も着こんでるので、意外とあったかいんですよね。

自宅から仕事場まで、徒歩で通勤することも多いのですが、到着する頃にはすでに汗だく… なんてこともしばしば。

私は、特に暑がりなもので、今年の夏はハンディファンが手放せませんでした。(もちろん、お客様から見えているところではちゃんとお扇子であおいでましたよ(笑))

「日本最北の芸妓の魅力を伝えたい」イベント準備に明け暮れる日々

さて、近況報告としましては、 もっぱら、11月9日(土)に開催の「札幌をどり」の準備に明け暮れています!

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去年の「第一回札幌をどり」の様子。お姐さん方と「藤娘」を踊らせていただきました。

「札幌をどり」とは、札幌芸者衆による踊りの会です。普段は少々閉ざされた世界である“花柳界“ですが、私たちの日頃のお稽古の成果を、幅広いお客様にご覧いただく機会を…ということで設けられたものです。

京都に「都をどり」、新橋に「東をどり」があるように、最北の花街である私たち「さっぽろ名妓連」の存在を広く知っていただきたい…という思いのもと、去年初めて開催させていただきました。

私たちにとりましても、年に一度の大きなお舞台です。
踊りの会って、だいたい自分たちで主催しておりますので、事務作業なんかもぜーんぶ自分達でこなさないといけないんですよね。

その昔、現在の「さっぽろ名妓連」が「札幌見番(さっぽろけんばん)」と呼ばれていた時代 は、事務員さんもいらっしゃったとか…。

現在はいないので、広報や会計、チケット発送作業だったりを、みんなで分担して進めていかなければならないのです。これらを普段のお稽古や、お座敷の合間にしなければならないものですから、
まぁーーーー大変。

去年の「札幌をどり」の前は、栄養ドリンクがわたしの相棒でした。(笑)

色気のないお話で大変申し訳ありませんが、これが現実ですね...。
とほほ。

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お気に入りの楽屋履きで気分を上げます。これで舞台裏をバタバタと走り回ってますよ~

あとは、体調管理もとっても大切になってきます。舞台前に限らず日頃からそうなのです が、うちは人数が少ないので一人でも欠けると、さあ大変。

忙しいと食事をスキップしがちですが、なるべくエネルギーの出るものをいただくようにした り、上質な睡眠をとるように努めます。

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お客様のご厚意で、お仕事前にお食事をいただいた時の写真です。私たちがお座敷中に食べ物に手をつけるのは御法度。お飲み物だけご一緒させていただくことが許されていま す。

忙しい中でも自分がほっと癒される時間を見つけて、メンタルケアを心がけたりもします。 私の場合は、大好きなコーヒーをいただいたり、愛猫ちゃん達と一緒に過ごすことで癒されて います。

芸者は「体力勝負」「自分との戦い」といった面があるお仕事ですが、私たちのお舞台での姿を見て、私もやってみたいな、と思ってくれる若い女の子達が増えてくれるととても嬉しいですね。

お知らせ~11月9日(土)「第二回札幌をどり」開催

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連載「さっぽろ芸妓日記」
文:さっぽろ名妓連 こと代
編集:ナベ子(Sitakke編集部)

<「こと代」プロフィール>
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に 知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。

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