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ベーシックから高価格帯まで…「ドライヤーの選び方がわからない」美容師が教える〈外せないポイント2選〉

  • 2024.10.26

今、貴方のご家庭にあるドライヤーを、いつ購入したか覚えていますか。家電製品は「壊れたら買い替える」というスタンスになりがちですから、「一人暮らしを始めた時に安く買ったから、〇〇年以上使ってる……」なんて方もいらっしゃるかもしれません。

昨今、様々なドライヤーが話題になっていますが、今回は美容師目線で「最低限、こういうのを使ってほしい」「購入時はココを押さえて」というリアルなポイントを、ご紹介します。


どんなドライヤーを選べばいい?

発売からたった数年のうちに話題になり、一気に認知度を得た高機能ドライヤー。値段が値段だけに、「それってホントに効果あるの?」と静観している方も多いかと思います。

ですが、特に安いドライヤーを使い続けていて、高機能ドライヤーを検討している方には「なるべく早く買い替える」ことをオススメします。なぜなら、高機能ドライヤーは費用対効果が大きいアイテムだからです。

この記事で特定の商品をご紹介することはありませんが、高機能ドライヤーの「髪がツヤツヤになる効果」は一般の方でも効果を実感しやすいです。

「毎日のドライヤーが髪にダメージを与える」という話を聞いたことがある人も多いかもしれません。ドライヤーの熱が髪に負担をかけていることは事実です。そして、このダメージは“ちりつも”で蓄積されていきますが、高機能ドライヤーならこの負担を軽減することができます。

ですから、予算に余裕がある場合は、お得に買えるセールなどに乗じてなるべく早く買い替えましょう。

ドライヤー選び、外せないポイントは2つ

まずドライヤーは、いいモノに替えれば万事オッケー、という訳ではありません。当然ですが、乾かし方も重要です。

濡れた髪をタオルでしっかり拭うことで3〜5分の時短になりますし、熱風をただ髪に当てるだけではなく、髪に手ぐしを通しながら髪の隙間に風を通すことも、早くキレイに乾かすためには大切なポイントです。

それを踏まえ、ドライヤー選びに外せないポイントが2つあります。それは「収納のしやすさ」と「本体の重量」です。

重たいドライヤーを使うと、髪がバサバサになる!?

まずは「収納のしやすさ」について。ドライヤー本体がコンパクトな大きさかどうかは、重要な課題です。洗面所の収納はどうしてもキツキツになってしまいがちですし、加えてほとんどのドライヤーはL字型。折り畳める形であれば収納場所が小さく済みますし、旅行など出先に持ち込めるメリットもあります。

そして同様に重要なのが、「ドライヤー本体の重量」です。

機能を重視し過ぎて重たいドライヤーもありますが、これはオススメできません。なぜなら、ドライヤーが重いとすぐ腕が疲れてしまうからです。

自分の髪に熱風を当てる場合、腕を肩よりも上げて構えたり、左右に風を振り分けたり、なにかとめんどくさい。そして腕が疲れてしまうと、顔より下から吹き上げるように乾かしてしまいがちですが、これはオススメしません。なぜなら「下からの風」で乾かすと、髪はボサボサになるからです。

下から吹き上げるように乾かすと、風にあおられて長い髪の毛に含まれている短い毛がファサファサと表面に出てきます。すると、髪の毛全体がボサボサな印象になってしまうのです。対して、「上からの風」で振り落とすように乾かすだけで、短い毛は悪目立ちせず、髪はツヤツヤになります。

ドライヤーが重いと下からあおるような乾かし方になりやすいため、折角いいドライヤーを使っても台無しなのです。

重いドライヤーを使うと、ついつい髪の下からあおるように風をあてがち。これがボサボサの原因に

高機能ドライヤーは2万円以上を選ぶべし! 選ぶ時の注意点は2つ

先述した通り、高機能ドライヤーはいいモノを選べば効果を実感できる、費用対効果の大きいアイテムです。

しかし、各メーカーも「安く買いたい」というニーズに合わせ、効果をグレード分けして複数のドライヤーを用意しているのが現状です。グレードの違いによって効果はピンキリで、安易に低いグレードのものを選ぶと、わざわざ投資する価値がなくなってしまいます。

迷ったらメーカーのエントリーモデル(初めての方に向けた型)を選ぶのが無難ですが、筆者の体感では、最低でも2万円以上のものを選ぶようにする方が効果を実感でき、満足度が高いと思います。

そして、選ぶ際には気をつけたい2つのポイントがあります。

まず1つ目は、「ツヤツヤになる」効果を重視した高機能ドライヤーの構造上、「風力と熱」が弱くなってしまうことです。ドライヤーは「風力と熱」がパワフルである方が、早く乾きます。「風力と熱」が弱い高機能ドライヤーは、お子さんの髪を乾かす場合には「熱いっ!」と嫌がられることが少ないなど、プラスにも働きますが、当然、乾くまでの時間は遅くなってしまいます。

2つ目は「音」です。「風力と熱」が弱くなることをカバーするために、強風のモーターを搭載している高機能ドライヤーも多く出ています。しかし、結果として「モーター音」が大きくなりやすく、中には甲高い音が鳴るドライヤーもあります。

ただでさえ大きな音の鳴るドライヤーは、ご家庭ではペットが嫌がってしまったり、テレビが聞こえなくなったりするなどのデメリットがあります。我が家でも、赤ちゃんを起こさないように、深夜のドライヤーにはかなり気を使っていますが、「ツヤツヤになる」効果の代償として音が大きくなってしまうことを考慮しましょう。

次点として、メーカーの「アフターケア」についても意識することをオススメします。というのも、「壊れるまで、長く使い続ける」が当たり前だった従来のドライヤーとは異なり、高機能ドライヤーは故障しやすい傾向があるからです。

各社の故障した際の「問い合わせ先」や「カスタマーセンター」の充実具合は、千差万別です。「そもそも電話受付が無い」「HPを検索しても問い合わせフォームに行きつかない」「修理依頼したら◯週間かかる」など、メーカーによっては対応が不十分なこともあり得ます。

高機能ドライヤーは高額になりますから、購入後も安心して使えるモノを意識して選ぶのが良いでしょう。

実は、業務用ドライヤーも有力候補

そして実は、美容師目線では「業務用ドライヤー」を選択することもオススメです。ツヤツヤになる機能が搭載されていないモノも多いのですが、早く乾かすための実力は折り紙つき。あらゆる面で営業でスムーズに使えることに特化しているため、パワフルさ、本体の軽さに加えて、高額すぎないことも担保されています。

家電量販店には並んでいませんが、検索すればネット上でも購入できます。また、美容室にお取り寄せをお願いすれば、美容師さんのオススメを発注してもらうこともできますから、比較的買い求めやすいかと思います。

コードの長さ、タコ足配線、収納場所に注意

業務用ドライヤーをご家庭で使う場合は、選び方も少し異なります。

まず、「業務用が家のコンセントで使えるの?」と考えてしまうところですが、ご家庭のコンセントで使用することも可能です。しかし、ドライヤー使用中に流れる電流が強いため、タコ足配線のコンセントに差すことはオススメしません。

そして業務用を実際にご家庭で使うと、「コードの長さ」に違和感を感じると思います。というのも、業務用は美容室で使用しやすいように、コードがかなり長く設定されているからです。

家庭内で使用する場合は、業務用はコードがだらんと垂れるため重かったり、使用中のコードのあしらいに煩わしさを感じたりするかもしれません。

一方で「いつもリビングやダイニングで使用している」という方は、ソファまで届くコードの長さはメリットにもなるため、良し悪しがあることを考慮しましょう。

そして、業務用は「本体がL字で大きい上に折り畳めない」モノがほとんどです。加えてコードも場所を取るため、収納場所は予め想定する必要があります。

いかがでしたか。この内容を参考にして、ご自身のスタイルにあったドライヤーを探してみてください。

文・イラスト=操作イトウ

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