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グルマン温故知新:錦糸町〈中華料理 徳武〉師匠の味を受け継ぎ、町の人に愛され続ける

  • 2024.10.31
ウニのせ青のりカニ肉あんかけ炒飯
BRUTUS

中華料理 徳武(錦糸町)

師匠の味を受け継ぎ、町の人に愛され続ける

錦糸町で長~く愛され、惜しまれつつ昨年クローズした〈中国酒家 大三元〉。高校在学中にアルバイトを始め、卒業後、そのまま就職したという徳武信哉シェフ。〈大三元〉を率いた齋藤喜仁シェフから薫陶を受け、気がつけば27年。閉店に伴い、独立を果たした。

大三元ロスの常連のために、もとあった地からそこそこ近い場所に物件を探した。名物のカイワレがたっぷりのった「汁なし辣醬麺」も〈徳武〉に引き継がれ、健在だ。

ウニのせ青のりカニ肉あんかけ炒飯
ウニのせ青のりカニ肉あんかけ炒飯 ゴージャスなあんかけご飯だ。あんにはカニ肉と青のりがたっぷり。トッピングは北海道産のウニ。ご馳走感あり。控えめな味の炒飯とあんを混ぜながら食べると、いくらでも食べられそう。メニューにもあるカニ肉あんかけチャーハン(1,600円)をアレンジ。シェフのオリジナルである。2,200円。
ボタンエビの老酒漬け
ボタンエビの老酒漬け 〈大三元〉からの人気メニュー。旬のボタンエビを醬油と老酒、さらにネギ、ショウガ、花椒(ホワジャオ)を加えて漬け込むこと丸1日。パクチーを添えて。時価(当日、確認を)。1本から注文可。つい手にまでしゃぶりつきたくなる。
ホタテのXOソース炒め
ホタテのXOソース炒め 北海道産のホタテの立派なこと。刺し身でも行ける鮮度の良さというだけあって、旨味満点。歯応えも半端ない。エリンギ、アスパラ、ニンジン、黄ニラとともに、自家製のXO醬、オイスターソース、醬油で炒めた。3,400円。

徳武シェフの料理は、材料を惜しまず、手間を惜しまず、家族全員で安心していただけるものばかり。おまかせコースもあるが、まずはアラカルトで楽しみたい。一見、町中華のようにも見えるが、フカヒレやアワビ、カニ、大エビ、ホタテ、さらには飲茶(ヤムチャ)まで揃う、本格広東料理店なんである。

でも、町行く人が気軽に使える親しみやすさ。徳武シェフの人柄がそんな雰囲気を醸し出す。毎日行きたくなる、優しい中華料理店だ。

料理中の徳武シェフ
仕込みに集中する徳武シェフ。几帳面な性格を表す、丁寧な仕事ぶりだ。
中華料理 徳武の店内
シンプルで気取りのない店内。温かい雰囲気が漂う。

Information

中華料理 徳武

〈とくたけ〉
住所:東京都墨田区亀沢3-3-9 ダイアパレス錦糸町第2
TEL:03-6381-3557
営:11時30分~14時LO、17時~21時LO
休:月曜・月2回火曜

2024年4月23日オープン。都営大江戸線両国駅A3出口から徒歩9分、JR錦糸町駅北口から徒歩11分。メニューは前菜、スープ、エビ料理、牛肉料理、豚肉料理、鶏肉料理、ホタテ料理、イカ料理、湯麺などなど、細かく分かれてぎっしり。大充実の内容だ。迷うこと必至。大勢であれこれ楽しみたい。生ビール小500円~、ハイボール650円、甕(かめ)出し紹興酒グラス600円~。平日限定ランチセット1,300円~、お任せコース(要予約)8,000円~。テーブル5卓22席。ランチタイムは変動あり。

photo: Yoichiro Kikuchi / text: Michiko Watanabe

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